私たちの生活を造る建築工事や土木工事などではコンクリートが多く使われています。
そのコンクリートを造る際に型枠大工という職人の力が必要です。
本記事では建設現場では必要不可欠な存在の型枠大工の作業手順や主要資格について説明します。
型枠大工とは
型枠大工とは鉄筋コンクリートの建築物を造る際に欠かせない工事の職人です。
コンクリートを固める型枠をその場で作成し、コンクリートを形成して型枠を外すまで行います。
型枠工事は柱や梁などのコンクリートを造る際に必要な工事なので、工事全体の中で最初に行われることが多い工事です。
型枠大工の作業手順は大きく4つ
型枠大工の作業は、大きく分け以下の4つです。
- 型枠の組み立て
- コンクリートの流し込み
- 叩き作業
- 外し作業
型枠の組み立て作業
ベニヤ板を設計図通りに組み立てて型枠を造る作業です。
まずベニヤ板を切断して材料を確保し、墨出しにて設置位置を決めます。
墨出しの位置通りにベニヤ板を組み立てていくのですが、ホウムタイという金具や鉄パイプを使用してしっかりと固定します。
組み立て作業でずれが生じてしまうと、コンクリートが歪みや、建物の老朽化などの原因になる可能性がありますので、固定部分の確認を何度も行うことが必要です。
流し込み作業
型枠の組み立てが完了後、生コンクリートの流し込みを行います。
生コンクリートは季節や気温によって水の分量が若干異なってくるので、その都度調整が必要です。
生コンクリートの調合が完了すると流し込みに移り、生コンクリートが隅々まで行き渡るように、バイブレーターという機械で振動を加えながら流し込みます。
生コンクリートが固まらないように素早く作業することが大切で、この作業は1時間半以内で行うことが目安とされています。
叩き作業
型枠の中に隅々まで生コンクリートが流し込まれているか確認するために叩き作業を行います。
叩き作業とはトンカチにて型枠を叩き、叩いた時の音や感覚で生コンクリートの有無を確認する作業です。
コンクリートの流し込み不足が生じると強度が弱くなる恐れがあるため、全ての型枠に満遍なくチェックすることが重要です。
外し作業
生コンクリートが固まったことが確認できたら、型枠を外していきます。
型枠を外す際はコンクリートが剥がれないように慎重に作業を行い、急いで外してしまうとコンクリートが剥がれて見栄えが悪くなってしまいます。
型枠大工の主要資格は3つ
型枠大工に携わる方の主要資格は以下の3つです。
- 型枠施工技能士
- 型枠支保工の組立て等作業主任者
- 建築施工管理技士
型枠施工技能士
型枠施工技能士は、型枠大工の方が最初に目指す資格です。
この資格を保有すると型枠の組立図の作成及び組立技能を証明されます。
受験資格についてですが、2級は実務経験2年以上必要で、1級は2級取得後2年以上もしくは7年以上の実務経験が必要です。
型枠支保工の組立て等作業主任者
型枠支保工の組立て等作業主任者は型枠大工を束ねる責任者になることができ、作業の指導や監理ができることを証明します。
工事を行う上で配置が必要になることが多く、取得することで市場価値が上がります。
受験資格は満21歳以上で型枠大工としての実務経験が必要です。
建築施工管理技士
建築施工管理技士は型枠工事に限らず、建築工事全般の施工計画や工事の監理を行うことのできる資格です。
建設業において需要は非常に高く、ステップアップとして資格取得を目指す方が多いです。
建築施工管理技士について詳しく知りたい方は
→建築施工管理技士!仕事内容・資格取得のメリット・試験の難易度徹底解説!
まとめ
今回解説した型枠大工は、建設現場において基盤となる柱や梁などを造ることもあり、非常に重要な存在となります。
先述した施工の流れの中での注意点を意識して施工することを心がけていきましょう。
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