建物の中でエントランスや玄関口の床に、石が装飾で使われてるのをよく目にすることがあると思います。
本記事ではその石を貼ったり積み上げる石工事の工事内容や流れについて説明します。
石工事の内容とは
石工事とは主に石積み（貼り）工事やコンクリート積み（貼り）工事のことを指し、建物の外構やエントランス部分でよく施工される工事です。
石材やコンクリートブロックは崩れやすいので、形をきれいに加工するのが難しいため、職人として長年の経験を積まなければいけません。
石工事と区別が難しい工事について
建設業許可業種の中には石工事の他にコンクリートを扱う工事があり、以下の2つと混同されることが多いです。
- とび土木・コンクリート工事
- タイルれんがブロック工事
どの部分に違いがあるのか各工事ごとのコンクリート工事を説明します。
石工事
石工事におけるコンクリート工事は、建物の内装や外構部分に擬石等を貼り付ける工事や、擁壁を成形する際に発生するコンクリート積み上げ及び貼り付けの工事を指します。
また、法面のコンクリート被覆等も石工事として扱われます。
とび土木・コンクリート工事
とび土木・コンクリート工事におけるコンクリート工事は、プレキャストコンクリートの柱や梁の工事のことや、根固めブロック等の規模の大きいコンクリートを扱う工事を指します。
タイルれんがブロック工事
タイルれんがブロック工事におけるコンクリート工事は、建築物をコンクリートブロックで建設する工事のことを指し、主にブロック塀等が含まれます。
石工事の種類は大きく分けて3つ
石工事の主な工事は以下の3つです。
- 石積み（貼り）工事
- コンクリート積み工事
- 墓石工事
石積み（貼り）工事
石積み（貼り）工事は主にエントランスや外構で施工される工事で、床や壁の仕上げとして見栄えを良くしたり耐久性を高める際に行われます。
流れとしては、「現地調査」→「材料選定」→「材料加工」→「積み上げ（貼り付け）」です。
石材は加工が難しく、材料単価も高いので、高い技術が求められます。
コンクリート積み工事
コンクリート積み工事は、法面工事のコンクリート部分や擁壁を造る工事が主な工事内容です。
また、擬石と呼ばれる自然の石に似せられた材料を積み上げる工事や貼り付ける工事も含まれます。
墓石工事
墓石工事も石工事の中に含まれ、主な工事内容としては、墓石の加工及び墓地の基礎工事です。
墓石は重さ2トンにもなるのでその重さに耐えられる基礎を組む必要があります。
石工事の主要資格は3つ
石工事において主要な資格は以下の3つです。
- 石材施工技能士
- ブロック建築技能士
- 一級建築施工管理技士
石材施工技能士
石材施工技能士は石材施工や石製品の製作に関わる資格で、この資格を保有すると石工事にて一般建設業の専任技術者になることが可能です。
1級と2級があり、学科試験と実技試験が存在します。
実技試験は実際の施工をした経験がないとほとんど受かることはなく、まずは現場で技術を身につけてから受けることが良いでしょう。
ブロック建築技能士
ブロック建築技能士はブロック建築に必要な技術が認められる資格で、ブロック工事や石工事にて一般建設業の専任技術者になることができます。
直接石工事に施工的に関わること部分は少ないですが、専任技術者になることができるので保有すると会社から重宝され、責任の大きな仕事を任される機会が増えることでしょう。
一級建築施工管理技士
一級建築施工管理技士は石工事の特定建設業の専任技術者になることができる資格で、石工事以外でも建築工事やその他多くの工種で専任技術者になることができます。
建設業の中で非常に重宝される資格ですが、難易度や資格条件が難しく、簡単に取得できる資格ではありません。
ただ、上記の資格を取得されて建設業でステップアップをされたい方はぜひ受けてみてはいかがでしょうか。
建築施工管理技士について詳しくはこちら
→一級建築施工管理技士について知りたい方はこちら
まとめ
今回石工事の種類や主要な資格について解説しました。
建設業の中で少しマイナーな工事ではありますが、石の内外装や擁壁を施工する大切な工事で、街の景観や安全を整えてくれている工事です。
本記事で石工事について理解していただけたら幸いです。
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