私たちが生活する上で必要な電気工事の中で、インターネットやテレビの配線に分類される弱電工事について解説します。
弱電工事と強電工事の違いや工事内容、必要資格について説明します。
弱電工事とは
弱電工事とは電気工事の一種で情報や通信などの信号を送る配線等を行う工事です。
主にインターネット配線やテレビ配線などが弱電工事に該当し、一般的なコンセント工事等の電気工事とは違うため、電気工事業者の中でも弱電工事が扱える業者とそうでない業者がいます。
強電工事との違い
電気工事は弱電工事と強電工事で分けられることが多く、弱電工事と強電工事の違いは電圧の差にあります。
弱電工事は48V未満のを扱う工事で、強電工事は48V以上を扱う工事です。
現在建物の電気設備で弱電工事と強電工事が入り混じっているものが多く、両方の知識が必要とされます。
弱電工事と呼ばれる主要な工事3つ
弱電工事に分類される工事で主要なものは以下の3つです。
- LAN配線工事
- テレビ配線工事
- 防災設備工事
LAN配線工事
LAN配線工事はインターネットを建物内で利用できるようにする工事です。
事務所の移転や入居の際には必ず発生する工事で、弱電工事の中では一番メジャーな工事と思われます。
施工上で注意しなければいけないのが、電気の干渉を防ぐために強電の配線と絡まないように施工することが大切です。
テレビ配線工事
テレビ配線工事は同軸ケーブルと呼ばれる、テレビのアンテナから受信した信号を送るケーブルの配線工事です。
テレビのレイアウト位置に合わせて壁の中や天井裏に配線を通してテレビへと繋ぎます。
テレビ配線工事も頻繁に実施される弱電工事の1つとなります。
防災設備工事
防災設備工事は建物に必要な火災報知器や煙感知器などを設置を行う工事です。
防災設備を設置するには消防設備士(甲種)の資格を保有していないと施工することができません。
火災報知器や煙感知機へ信号を送っている配線の工事も弱電工事に分類されます。
弱電工事の主要資格は2つ
弱電工事での主要資格は以下の2つとなります。
- 電気通信主任技術者
- 電気通信施工管理技士
電気通信主任技術者
電気通信主任技術者は電気通信ネットワーク工事の監督責任者になることができる資格です。
この資格は「伝送交換主任技術者」と「線路主任技術者」の2つに分類されており、それぞれ工事の監督範囲が定められています。
資格の合格率は25%〜30%となっており、そこまで簡単な試験ではないので、しっかり対策をして試験に臨む必要があります。
電気通信施工管理技士
電気通信施工管理技士はネットワーク工事や電気通信工事の監理技術者や主任技術者になることができる資格です。
一級と二級で資格が分かれており、一級電気通信施工管理技士は施工管理の技術者配置で監理技術者に専任することができます。
二級電気通信施工管理技士は主任技術者になることができ、監理技術者になることはできません。
資格の合格率は以下です。
令和元年度の一級電気通信施工管理技士の合格率
試験の種類 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
第一次検定(学科) | 13,538人 | 5,838人 | 43.1% |
第二次検定(実地) | 5,781人 | 2,860人 | 49.5% |
令和元年度の二級電気通信施工管理技士の合格率
試験の種類 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
第一次検定(前期) | 2,725人 | 1,375人 | 50.5% |
第一次検定(後期) | 7,015人 | 4,045人 | 57.7% |
第二次検定 | 3,514人 | 2,007人 | 57.1% |
一級と二級も合格率は低くありませんが、試験の難易度は高いのでテキストや参考書で勉強をしないと合格は難しいです。
まとめ
本記事では弱電工事の仕事内容や強電工事との違いを説明しました。
弱電工事の主要な資格もありますので、是非この記事が皆さんの参考になればと思います。
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