本記事では私たちの生活を支える電気に関わる電気設備について解説します。
電気設備には種類が様々あるので、それぞれの役割や特徴について説明します。
電気設備とは
電気設備とは電気に関わる全ての設備を指します。
大きく分けると、発電会社の「発電設備」「送電設備」、電圧を変える「変電設備」、電気を配る「配電設備」、電気を使用する各設備(コンセントや照明器具等)に分けられます。
電気設備は電気に携わる全ての設備が当てはまり、種類や用途は多岐にわたります。
それぞれの特徴や役割を踏まえて解説します。
電気設備の役割とは
全体的な電気設備の役割は、私たちが生活で電気を使えるようにすることです。
先述したとおり、電気設備には種類があるので役割は様々ですが、大きく分けて2つの役割があります。
1つ目は「電気エネルギー」です。
電気エネルギーは「強電」と分類され、身近なところで言うと、照明灯や空調を動かすエネルギーになります。
2つ目は「情報伝達」です。
情報伝達は「弱電」と分類され、異常の発生を知らせる警報の発報や映像のデータ送受信等に該当します。
電気設備の種類は大きく分けて4種類
電気設備の主な種類以下の4種類です。
- 発電設備
- 送電設備
- 変電設備
- 特定高圧、高圧、低圧設備
発電設備
発電設備は都心部から比較的離れた場所に設置され、数十万ボルトの超高圧で発電されています。
超高圧で発電されている理由は、送電損失を最小に抑えるためです。
日本国内で発電されている方法としては、「火力発電」「水力発電」「原子力発電」「風力発電」「地熱発電」などが主な方法としてあげられます。
送電設備
送電設備とは発電設備で作られた電気を変電所に送るための設備です。
方法は「架空送電」と「地中送電」の2つがあります。
架空送電は鉄塔に電線を張って送る方法です。
一方で地中送電は地中にて電線を設置する方法で、市街地など鉄塔が立てられない場所で用いられます。
変電設備
変電設備は、発電所で作られた超高圧の電圧を変えるためにあります。
超高圧の電気は送電損失が少ないですが、私たちの生活で使用する電気としては電圧が高すぎます。
発電所から実際に電気を届けるまでの間にいくつか変電所を設けて徐々に電圧を下げていきます。
そして建物に到達する際に、建物内の受変電設備「キュービクル等」で私たちが使える電圧に変わります。
特定高圧、高圧、低圧電気設備
特定高圧、高圧、低圧電気設備の違いは、その名の通り電圧の違いです。
特定高圧は直流・交流とも7,000Vを超える電圧のことで、大規模な工場など大量の電気を使う施設で用いられます。
高圧は直流で750V〜7,000V以下、交流で600V~7,000V以下の電圧です。
オフィスビルなどは高圧を使用することが多く、建物内の受変電設備「キュービクル」で電圧を100Vや200Vに変更して使用します。
低圧は電柱の変圧器にて100Vや200Vまで下がった電圧のことで、戸建てなどの電気はこの形で配電されます。
直流 | 交流 | |
低圧 | 750V以下 | 600V以下 |
高圧 | 750V〜7,000V以下 | 600V〜7,000V以下 |
特別高圧 | 7,000V以下 |
電気設備の技術基準について
電気設備の技術基準とは、電気事業法に基づいて定められているもので、正式名称は「電気設備に関する技術基準を定める省令」です。
内容としては以下です。
(1)電気工作物は、人体に危険を及ぼさないように、または物件に損傷を与えないようにすること、
(2)電気工作物は、他の電気的設備その他の物件の機能に、電気的または磁気的な障害を与えないようにすること、
(3)電気工作物の損壊により、電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすること
電気設備工事の主な種類は3つ
電気設備工事には大きく分けて3つの種類があります。
それぞれの特徴や内容について解説します。
- 高圧電気工事
- 強電工事
- 弱電工事
高圧電気工事
高圧電気工事とは、主にキュービクル設置などの高圧の工事を指します。
キュービクルの中には様々な機器が設置されており、各機器の交換や更新が必要です。
また、各建物の電力会社との責任分界点からキュービクルまでの幹線の引き換え工事なども高圧工事に該当します。
工事を行うには第一種電気工事士の資格保有が必要で、電気主任技術者の立会いも必要です。
強電工事
強電工事とは、建物内の照明工事やコンセント工事などを指します。
電気工事の中で強電工事の割合は多く、業者も多数存在します。
弱電工事
弱電工事は通信や信号を送るための設備の工事で、インターネット工事や、テレビ配線工事、防災設備工事が当てはまります。
電気通信主任技術者や電気通信施工管理技士などが主要資格です。
弱電工事について詳しくはこちら
→弱電工事とは?強電工事との違いや工事内容を解説!
まとめ
今回、電気設備について解説しました。
電気が発電されてから私たちの生活で使用するまでにどのような順序を踏んでいるのか理解していただけたかと思います。
電気設備工事には役割ごとに様々な種類があるので、1つ1つの設備を把握し、施工中に事故が起きないように気をつけて作業をしましょう。
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