大工の仕事内容は、設計図どおりに家屋の骨組みや外壁、屋根、床、天井などの下地を造ることです。
大工には専門的な知識や洗練された技術が必要とされています。
本記事では、求められる知識や技術が多い大工の気になる年収について解説します。
大工の種類別平均年収や年収を上げる方法についても解説するので参考にしていただければと思います。
大工の平均年収は?
令和2年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、大工の平均月給は約28万円、平均年間賞与は約40万円、平均年収は約377万円です。
企業規模により、若干の違いがあります。
下記グラフも参考にしてください。
※令和2年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)をもとに作成
大工の種類別年収
大工と聞くと、釘や木材を使い家を建てる大工をイメージすることが多いと思います。
そのような大工は、町大工と呼ばれています。
そのほかにも大工の種類があり、代表的な大工は以下の4種類です。
- 町大工
- 宮大工
- 型枠大工
- 造作大工
次に、これら大工の種類別の平均年収について解説します。
町大工
町大工の平均年収は約380万円です。
未経験で見習いとして働いてる方は年収200万円未満のこともありますが、経験を積んでいけば年収アップも期待できます。
宮大工
宮大工の平均年収は350〜400万円前後、一人前で600万円前後と、比較的高めです。
特殊な技術と長い修行期間が必要とされ、大工の中でも特に専門性の高い職種のため、年収も高くなっています。
型枠大工
型枠大工の平均年収は約400万円です。
一人前になるまで7〜8年ほどかかる専門職でもあるため、大工全体の平均年収より高い年収といえます。
造作大工
造作大工の平均年収は約350万円です。
上記の大工より、やや低い年収です。
そのため、町大工と並行して造作大工をしている方も多いです。
大工になるには
学歴も資格も必要なく、未経験でも大工になることができます。
かつては中学校を卒業してすぐに就職するケースが目立ちましたが、現在は大学や専門学校で学んでから就職するケースが増えています。
次に大工になるための方法を3つほど解説します。
工務店に就職する
工務店に就職する場合、3カ月から半年間におよぶ見習い・研修期間を経て採用となるケースが多くみられます。
大工仕事をひと通りこなせるようになるには、そこからさらに3~5年程度の修業期間が必要です。
期間中は、棟梁や先輩大工の下でさまざまな経験を積みます。
大工仕事に必要な技術を身につけるとともに、図面の読み方や顧客対応といった技術を習得することで、初めて一人前の大工になれます。
独立開業した大工に弟子入りする
独立した大工(親方)に弟子入りする方法もあります。
工務店に就職するケースとは異なり、親方の建築方法をマンツーマンで教わることができるため、技術や知識を早く習得できるメリットがあります。
大工を育成する学校で学ぶ
大学や専門学校などで、建築について勉強してから大工を目指すケースも増えています。
学校では基本的な技術や知識を習得できるほか、就職先も紹介してもらえます。
大工の仕事内容
大工の仕事内容は、家屋の骨組みや外壁、屋根、床、天井などの下地を設計図どおりに造ることです。
また、多忙な現場監督に代わって現場を取り仕切ることも多いです。
建築士や左官業者、電気・水道・ガス工事担当者などと意思を通い合わせながら完成に導きます。
さらに、近年はリフォーム依頼も増えており、今後も一定のニーズが見込まれる職種と言えます。
大工に関連する資格
前述で解説したように、大工になるための必須資格はなく、未経験でも大工になることができます。
しかし、持っていれば大工としての市場価値が上がる資格はあります。
それは以下の通りです。
- 木造建築物の組立て等作業主任者
- 建築大工技能士
- 木造建築士
- 二級建築士
以上の資格を保有していることで、年収のアップも見込めるため、資格取得を目指しましょう。
大工で年収を上げるには
本記事冒頭で解説した通り、大工の平均年収は約377万円です。
日本の平均年収が約400万円と言われている現在、やや低い年収と言えるかと思います。
大工として年収を上げるには次に示す2通りの方法があります。
- 独立
- 資格取得
それぞれについて簡単に解説します。
独立
大工として独立するには2つの方法があります。
それは、個人事業主として「一人親方」になることや、実績や人脈を蓄積して工事の規模が大きくなってきた時に、会社組織として「工務店を開業する」という2つの方法です。
一人親方は別ですが、工務店を経営するとなると、従業員を抱えることになり、責任も増します。
その分年収も上がり、年収1000万円を超えることも可能です。
資格取得
前述でも少し解説しましたが、資格を取得することは年収アップに繋がります。
自分のできる業務の幅を増やすことで、任せられる仕事も多くなり、周りの一般の大工とは一線を画することができます。
キャリアアップ、年収アップに資格取得は必須です。
そのほかの年収アップの方法
大工として年収を上げる方法ではありませんが、大工の経験を活かして他業種に転職することも、年収アップの方法の一つと言えます。
大工からの転職の代表的な事例は、施工管理への転職です。
施工管理の平均年収は約550万円ほどであり、大工の平均年収よりも、約200万円も高い年収になります。
大工としての現場経験を活かし、資格も取得し施工管理に転職することで、年収アップが可能となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、大工の気になる年収について解説してきました。
大工にはさまざまな種類があり、それぞれで平均年収が変わってきます。
独立、資格取得、転職をすることで年収が上がるケースもあります。
本記事を参考に、大工の年収に関してご理解いただければ幸いです。
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