河川工事とは?工事の役割や種類を解説!

台風や大雨によって水害が発生することはよくあります。
特に山間部や川が近くにある地域では危険性が高まり、災害防止策が取られます。
河川に関する災害を防ぐ工事は「河川工事」に該当し、工事の種類もさまざまあるので、それぞれの特徴や役割について紹介します。

河川工事とは?


河川工事とは大雨による水害を防ぐために行われる工事で、堤防・川底の強化や逆流を防ぐために水門を設置する工事です。
台風が起きると河川が氾濫し、周辺地域に被害をもたらすことも多くあります。
未然に水害を防ぐためにも河川工事は必要な工事です。

河川工事の役割とは

河川工事の役割は、台風や大雨で河川が氾濫して災害が起きることを防ぐことです。
水害には地域性もあり、水害が頻発に起こる地域とそうでない地域があるため、データを蓄積して地域ごとに効率よく工事を行う必要があります。

河川が大きければ大きいほど被害も大きくなりやすいため、一級河川などの大きな河川では工事を定期的に行い、水害が起きないようにすることが大切です。

河川の等級について


日本の河川には河川法で定められた等級が存在しています。
等級によって規模や管理者が異なるので、河川工事をする際の機関も変わってきます。

一級河川

一級河川は国土の保安や経済的に最も重要とされている河川で、国土交通大臣が管理している河川です。

二級河川

二級河川は一級河川以外で流域面積が比較的小さい河川の中で、都道府県知事が管理している河川です。

準用河川

準用河川は一級と二級以外で市町村長が管理する河川で、二級河川と同等の河川法を準用します。

普通河川

普通河川は、一級・二級・準用河川以外の河川で、市町村長が管理しています。

河川工事の種類は大きく分けて7つ


河川工事の種類は大きく7つあり、それぞれ役割や工法が違います。

 

  • 砂防工事
  • 地滑り防止工事
  • 砂防ダム建設
  • 堤防建設
  • 床止め工事(床固め工事)
  • 被門工事
  • 河道掘削工事

砂防工事

砂防法」に基づいて行われる工事で、土砂災害を防ぐことが目的とされています。
河川周辺の建物や道路が土砂災害にて機能しなくなることを防ぎます。

地すべり防止工事

地すべり防止工事には2つの工法があります。
地すべりの原因の水を地下から排除して動きを緩和させる方法が「抑制工で、構造物を構築して滑ろうとする土塊に制限をかける方法が「抑止工です。

砂防ダム建設

砂防ダムとは河川に設置されるダムのことを指し、一般的なダムのように水を堰き止めるのではなく、土砂を堰き止める役割があるダムです。
このダムを設置することで、土砂の流れを抑えることができ、土砂災害を防ぐことができます。

堤防建設

堤防建設は河川の水位が上がった際、氾濫しないように堤防を建設する工事です。
新しく堤防を設置する場合もありますし、既存の堤防に盛り土やコンクリート、鉄板を加えて堤防の高さをあげることもあります。
工事をする際には氾濫時の水位の高さを知っておく必要があるので、災害時のデータはしっかりと残すことが重要です。

床止め工事(床固め工事)

床止め工事は、川底の土質が脆い時に強化する工事です。
土質が脆いと川の形状がすぐ変形してしまい、氾濫の危険性が高まります。
そのために、川底にコンクリートを設置することなどで氾濫の危険性を弱めます。

樋門工事

樋門工事とは、川の水流が逆流しないために水門を設置する工事のことを指します。
中流部と下流部で河川が合流する地点に設置され、逆流による氾濫を防ぎます。

河道掘削工事

河道掘削工事は河川の川底を掘削して深くし、洪水時の水位を低くするための工事です。
川底の土砂を取り除く工事は浚渫工事といい、川以外の海などでも行われます。
浚渫(しゅんせつ)工事とは?目的や工法を徹底解説!

まとめ


今回は河川工事の役割や種類について解説しました。
河川工事の中にもさまざまな種類があり、工事をする意味も違ってきます。
工事を理解することで、災害の理解にもつながると思いますので、ぜひ本記事を参考に工事のことや災害について知っていただければ幸いです。

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