危険物乙4とは?大人気資格で就職にも有利な危険物乙4について徹底解説!

一般財団法人 消防試験研究センターが運営する危険物取扱者試験の乙種4類(乙4)は人気の資格であり、毎年数万人が受験しています。
そんな乙4試験はどういった危険物を扱えるのかや試験内容、取得のメリットについて紹介しますので試験にチャレンジするためのキッカケになれば幸いです。

危険物乙4とは

一般財団法人 消防試験研究センターが運営する国家資格の危険物取扱者試験は、甲種・乙種・丙種の3つに分類されており乙種は第1類~第6類があります。
その中でも乙種4類(乙4)は、ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの可燃性や引火性のある第4類危険物の取り扱いが認められています。

危険物取扱者について

危険物取扱者は身近なガソリンスタンドから専門性の高い化学工場や石油などを貯蔵する施設、移送取扱所、一般取扱所に必要です。
可燃性のある危険物は扱い方を誤れば大きな事故につながるため、関係会社にとっては必須となる資格です。
そのため、危険物取扱者がいると危険物の定期点検や保安ができるようになります。

危険物取扱者の種別

危険物取扱者は甲種・乙種・丙種の3つに分類されています。
丙種は危険物の中でもガソリンや灯油などの第4類のみ取り扱いが可能で、甲種第1~6類の危険物の取り扱いが可能です。
乙種第1~6類の各類の試験に合格することでその類の取り扱いが認められます。
その中でも乙種第4類は毎年数万人が受験する人気の資格であり、そこから他の類や甲種の試験を受ける人も多いです。
甲・乙・丙種は取り扱う危険物が違うことから、試験内容や受験資格なども異なるのが特徴です。

危険物取扱者乙種の種類

危険物取扱者乙種の種類は第1~6類があり、該当する危険物について説明します。

第1類

塩素酸塩類、亜塩素酸塩類、よう素酸塩類といった酸化性固体が該当し、そのもの自体は燃焼しませんが、他の物質を酸化させる性質を持ちます。
また、他の可燃物と混ざると熱などにより分解してしまって激しい燃焼を起こします。

第2類

硫化りん、硫黄、マグネシウムといった引火性固体などの可燃性固体が該当します。
比較的低温で引火しやすいため燃焼スピードが速く、消火が難しいという性質があります。

第3類

ナトリウム、アルキルリチウム、黄りんといった自然発火性物質・禁水性物質が該当します。
空気や水に触れると自然発火したり、可燃性ガスを発生させる性質があります。

第4類

ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類といった引火性液体が該当し、可燃物の燃焼を促す引火性を持つ性質があります。

第5類

有機過酸化物、ニトロ化合物、ヒドロキシルアミンといった自己反応性物質が該当し、加熱分解などにより低めの温度で熱を発したり、爆発的に反応が進む性質を持ちます。

第6類

過塩素酸、過酸化水素、硝酸といった酸化性液体が該当し、そのもの自体は燃焼しませんが可燃物の燃焼を促す性質を持ちます。

資格取得までの流れ

危険物乙4の受験資格や試験内容と合格率、受験の手順についてそれぞれ説明します。

受験資格

危険物乙4の受験資格はありません。
そのため、まずはWeb申請か願書による受験の申請と受験料3,400円を支払います。
申請に問題が無ければ一般財団法人 消防試験研究センターの各支部から受験票が届き、あとは現地で試験を受けるだけです。
危険物乙4試験は各都道府県によって開催日と年に何回開催されるかが変わりますが、東京都だと1ヶ月に数回開催され、その他の都道府県だと月に1回が多いです。

試験内容

試験時間は2時間で、5つの選択肢によるマークシート方式です。
試験科目は下記の3つで、試験科目ごとの成績がそれぞれ60%以上で合格となります。

  • 危険物に関する法令・・・15問
  • 基礎的な物理及び基礎的な化学・・・10問
  • 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法・・・10問

危険物各種に関する知識だけでなく、消防法や危険物の規制に関する規則といった法令、製造所や貯蔵所などの取扱所についての出題もあります。
参考書を読むだけでなく、過去問題を解くようにする方が良いでしょう。

合格率について

危険物乙4の合格基準は、試験科目ごとに6割以上の正答率があれば試験に合格し、受験者へ郵便ハガキで合否通知が届きます。
受験者数は令和2,3年の試験実施状況によると6,000~10,000人で、合格率は37~43%です。
3人に1人は合格できることから、試験対策をしっかりすることで合格できる難易度が高くない資格だと言えるでしょう。

取得するメリットは

危険物乙4の資格を取得するメリットを3つ紹介します。

転職時に有利

危険物乙4があれば、石油を移送するドライバーから科学工場の従事者まで、転職先の幅が広がるというメリットがあります。
また、事業規模や従業員の多さに比例して資格取得者も増やさなければならないため、需要があります。

社内の評価が上がる

会社によっては危険物乙4の資格手当が基本給にプラスされる場合があり、5,000円~8,000円と設定する企業もあります。
また、アルバイトの場合だとガソリンスタンドにおいて危険物乙4の資格があることで時給が上がる場合もあります。
そうした給与アップに繋がるだけでなく、資格取得への意欲を買われることで社内での評価が上がる可能性があるのもメリットだと言えるでしょう。

意欲向上

危険物乙4の勉強をしていくと、他の類の資格や甲種への興味が広がることで意欲の向上に繋がります。
また、国家資格が取得できたという自信がつくため、より知識を深めて他の危険物についても学びたいという意欲にもなるでしょう。

危険物乙4を取ると有利な就職先は…

危険物乙4はガソリンや灯油といった危険物の取り扱いができることから、ガソリンスタンドの従業員、タンクローリーの運転手、石油コンビナートや精製工場・化学メーカーや工場といった危険物に直接かかわる仕事への転職に有利です。
また、ビル管理スタッフや設備管理に関わる就職先にも危険物乙4は有利に働きます。
そうした管理系の仕事をするにあたり、消防設設備士の資格も合わせて取得すると良いでしょう。

消防設備士に関する記事は以下の通りです。
消防設備士乙種4類とは?仕事内容や難易度、取得するメリットについて解説!
消防設備士乙種6類とは?資格内容・受験内容、取得するメリットについて解説!
消防設備士甲種4類とは?受験資格や試験内容、取得するメリットを解説!

まとめ

危険物乙4は身近な可燃性のある危険物が該当するため、他の乙1や乙6よりも勉強しやすいと感じる人も多いでしょう。
自身のスキルアップや就職のしやすさを上げるためにもおすすめできる資格ですので、受験を考える際には開催場所ごとの試験日程をまずは確認すると良いでしょう。

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