建設業の面接で質問される内容とは? 採用される人の傾向やポイントも解説!

建設業界で転職をする際の面接では、企業からどのような質問があるかご存知でしょうか。
どこの企業も面接は変わらないのではと思うかもしれませんが、建設業ならではの質問がある場合も多くあります。

事前に回答を考えておくことは非常に重要ですので、今回は面接時の質問を中心に紹介します。

建設業界の面接について


転職や就職における面接では、一般的な質問がいくつかあります。
それに対する回答をあらかじめ用意しておくことで面接当日に落ち着いて質疑が出来ます。
建設業ならではの関連資格についてや、特別なスキル、人柄などに関しても触れていきます。

よく質問されること9つ

建設業界における面接では、工事の施工現場での外勤か、設計や積算・CADオペレーターといった内勤かで質問内容が異なります。
そのため、共通して質問されやすい内容を9つ紹介します。

    ① 経歴(自己紹介)の確認
    ② 前職の退職理由・転職理由について
    ③ 志望理由について
    ④ 長所・短所について
    ⑤ 転勤は可能か
    ⑥ コミュニケーション能力はあるか?
    ⑦ 目標を持って努めることができるか?
    ⑧ キャリアプランはあるか?
    ⑨ 当社への質問はありますか?

① 経歴(自己紹介)の確認

面接時では多くの場合、経歴を最初に聞かれます。
「自己紹介をお願いします」と言い換えられることもあり、その際には言葉に詰まることなく答えられると第一印象が良くなるでしょう。

注意点として、自身の職務経歴は履歴書などには書けても、言葉で説明しようとすると意外に整理できていない場合もあります。
特に、建設業における職務経験がある場合は、施工現場の規模(関係者数)や従事した年数などを順序だてて説明しようとすると混乱する場合もあるので、職務経歴書の内容と合わせて整理しておくと良いでしょう。

② 前職の退職理由・転職理由について

建設業は継続年数が短い人が多い傾向があります。
そのため、面接官は前職の退職理由や転職理由を聞き、「この人は長く働くことができるか?」という問題の判断材料にしたいと考える場合があります。

回答時には「職務環境が悪かった」、「人との交流に煩わしさを感じた」といったネガティブな内容だけを語るとあまり良くないので、「キャリアアップのために退職をした」、「長く働いて知識や技術を身に着けていきたい」というポジティブな回答も合わせると良いでしょう。

③ 志望理由について

面接官にとって「なぜ自社を選んだのか?」ということは気になる点であり、入社への熱意を問うためにも外せません。
そのため、志望理由を聞かれた時のために、その会社の特徴を把握しておきましょう。

例えば、施工実績や施工時に取り入れているICTなどの最新技術などが無いか調べておき「自分も御社の施工現場で働いてみたい」、「最新技術に触れたい」という回答ができると良いでしょう。

④ 長所・短所について

長所と短所を客観的に説明できるかどうかも面接時に問われる場合があります。
「真面目で気配りができる」、「体力に自信がある」ということを長所として話せると自己PRになり、企業としても「この人になら仕事を任せられる」というイメージを持ってもらえます。
短所は「ストレスに弱い」、「体力には自信が無い」ということを正直に伝えるのも良いですが、伝える事項によってはイメージを悪くしてしまうこともあるため長所と兼ねて前向きな説明ができると良いでしょう。

⑤ 転勤は可能か

建設業における各種企業は全国展開をしている場合があり、その際には転勤が可能かどうか質問される場合があります。
都内中心の現場が多い場合は引越を伴う転勤の可能性は低いですが、各地方に現場があると長い間施工に携わる必要があるため転勤が求められます。

入社後に配属先を命じられた際に、「転勤はできない」と言って意見が対立することの無いよう転勤の可否はあらかじめ伝えておきましょう。

⑥ コミュニケーション能力はあるか?

建設業ではコミュニケーション能力が重視されるため、面接時に聞かれることもあります。
理由は、施工現場においては事務所内のコミュニケーションだけでなく、内装工や外構工事、土木工などの各工事関係者との協力関係が欠かせないからです。

良好な関係作りができれば施工もスムーズになることから、面接官にとって重視したいポイントの一つです。
また、設計職でも上流と下流を意識した業務が求められ、図面などの確認事項をしっかりと共有できるかが大切なことからコミュニケーション能力が求められます。

⑦ 目標を持って努めることができるか?

目標については、「1級施工管理技士を取得する」、「建築士を目指す」という具体的な例を掲げるだけでなく、それらの資格取得のために努力を惜しまないかどうかが問われます。
それは、就職後に人事面談時に目標を語る人は多くても、実際は日々の業務に忙殺されて資格取得のための勉強に時間を費やせる人は少ないためです。
そうした状況を踏まえて、目標に向かってひたむきな努力ができるかどうかを回答として用意しておきましょう。

⑧ キャリアプランはあるか?

建設業におけるキャリアプランにはどういったものがあるか把握しておきましょう。
「資格取得をし、役職に就きたい」という簡単な答えよりも、「監理技術者になって数千万円が動く大規模な現場に身を置いて経験を積みたい」と言える方が自身の将来像を具体的に伝えられます。
設計職の場合は建築士になって構造の専門性を高めるために「構造設計1級建築士にチャレンジしたい」というように、特定の分野のスペシャリストを目指したいと伝えるのも良いでしょう。

⑨ 当社への質問はありますか?

面接の終わりに聞かれるのが「面接はこれで終わりですが、何か質問はありますか?」という内容です。
面接中に疑問になったことや、確認しておきたいことを質問することで採用時のミスマッチを防ぎます。

また、積極的な姿勢を見せる最後のチャンスにもなるため、あらかじめ考えておくと良いでしょう。

建設業における定番の質問として以下のような例が挙げられますので、参考にしてください。

    ・施工現場・設計における繁忙期やスケジュールについて教えてください
    ・現場は何人体制で進めることが多いですか?
    ・設計はチームごとで進めますか?他部署との協力関係はいかがでしょうか?
    ・キャリアアップをするために必要なスキルや資格はありますか?

資格や経験に応じてよくある質問

建設業における60歳未満の監理技術者資格はピーク時である平成17年度から約31%減って令和2年度末には約20万人になり、各種資格取得者も減っているのが現状です。
そのため、国家資格の「建築士」、「施工管理技士」の2級を持っている場合、1級へ挑む意欲があるか問われる場合があります。
そうした熱意があると面接時に良いイメージを持たれるだけでなく、役職への登用の可能性も広がるでしょう。

また、資格を持っていない場合でも、実務経験を積んでから試験に挑みたいという意欲を伝えられると印象が良くなります。

建設業界だからこそ聞かれる質問

図面作成ソフトであるCADが使えるか、見積書や工程表、費用の管理をするためにExcelやWordが使えるかどうかも問われる場合があります。
現場・設計問わずにどちらも使えると良いスキルです。

また、珍しい質問として「好きな建築家は?」という建設に関する好みや関心が問われることがあり、そこから建設業に対する関心があるかを確認する場合もあります。

自己PRのポイント

自己PRは自身の経験を踏まえて説明し、相手へ「自分を雇うとこういったメリットがある」ということが伝えられると良いでしょう。
例えば、「今まで数十人が携わる施工現場で働いてきてコミュニケーションを大切にしたことで、遅延が生じることなく竣工まで携わることができた」と伝えると、面接官は具体的にイメージしやすいです。
設計などの内勤では「図面のチェックを一度した上でもう一度することでミスを減らし、手戻りを防いだ」ということが具体例として挙げられます。
正確に図面を作成したり、図面の情報を読み取ることができること実体験を踏まえて伝えると良いでしょう。

志望動機の考え方

面接官は「この人は自社を第一志望にしているか、熱意をもって仕事をしてくれるのか」ということを志望動機から判断する場合があります。
建設業界は大小さまざまな企業がある中、「同じ志望動機で他社の面接も受けているのでは?」と考える面接官も少なくありません。
そのため、その会社独自の技術や施工時の取り組みを把握しておき、将来性を踏まえて志望動機を説明できると良いでしょう。

具体例として「土木だけでなく建築や設備関係も取り組んでいる場合は社内で連携が取りやすいと思った」、「BIM/CIMに対して積極的な姿勢があることから新しい技術も積極的に吸収したい」という内容が挙げられます。
その会社に入って何がしたいのか、具体的に伝えられるようにしましょう。

建設業界が求める人材


建設業における就業者数は令和2年、ピーク時である平成9年から約28%減の492万人となっています。
そうした人材不足を背景とし、人材の登用が積極的に行われていますが、どういった人材が求められるかについて紹介します。

使命感があって現場を大切にできる人

建設業はインフラなどの生活基盤を整え、地図に残る建設物に携わることができることから、使命感がある人を求めています。
また、施工現場や設計は部署に関わらず、コミュニケーション能力が必要とされています。
それは、建設物は一人で作り上げるものではなく、各部署と連携して質の良い建物を作り上げることが大切なためです。

人々のために良質な建設物を作るという使命感を持ち、コミュニケーションも大切にできる人材が求められていると言えるでしょう。

建設業界で採用される人の傾向・ポイント


質問内容を紹介してきましたが、予習をした上で「しっかり答えられるか」ということが採用される際のポイントになります。
なんとなく自分の中で答えをまとめておく程度だと、言葉に詰まったり、前後の内容で相違があったりする場合も多いです。

一方で、淡々と答えてしまうと機械的な印象を与えてしまうのも確かです。
回答の仕方から人物像が伝わるという事も意識して、誠実さや前向きに仕事に取り組むという姿勢を伝えられるように回答するのがポイントだと言えるでしょう。

まとめ


建設業就業者は現状として29歳以下が約10%であり、担い手の確保が課題になっています。

また、離職率が他業種よりも高いことから長く勤める就業者が求められているため、面接官は就業希望者をしっかりと見極めようとするでしょう。
自身にとってもミスマッチを防ぐためにも面接時の質疑に的確に回答できるように経験やスキルを整理しておきましょう。

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