建築士はきついの?建築士の大変なことや仕事内容、将来性について解説!

建物を建てたい人の想いを形にする仕事である建設業。
建築士は図面やパース図などを作成し、施主のイメージを具現化する設計・監理に関する仕事です。

世間的にきつい仕事と言われている建設業ですが、その中でも建築士において具体的に大変なこととは何でしょうか。
今回は建築士の大変なこと5つを紹介します。
また仕事内容や建築士の将来性について解説しますので、建築士に転職を考えている方は参考にしてください。

結論から申し上げますと、業務内容は多少きついかもしれませんが、「将来性があり、しっかり稼げる職種」ですので、ぜひ目指してみてください。

建築士の大変なこと5つ

建築士の大変なことは主に以下の5つです。

  • 資格を取ることが大変
  • 残業が多くて大変
  • 納期に追われて大変
  • 引き渡し前の検査関連が大変
  • 引き渡し後のクレーム対応が大変

①資格を取ることが大変

建築士の仕事は資格がなくてもアシスタント的な仕事は可能ですが、第一線で活躍するには建築士の資格が必須です。
大分類として「一級建築士」「二級建築士」があり、どちらも合格率の低い難関資格です。

特に一級建築士は資格取得するために多くの学習時間が必要となり、仕事の合間に学習時間を確保することが大変です。
平日の仕事終わりの2時間程度と休日は6時間ずつ学習時間に当てたとしても半年〜1年程の学習時間が必要と言われています。

②残業が多くて大変

建築士は基本的にお客様からの要望を聞き、図面などをおこし、イメージがしやすいように具現化していきます。

無から生み出す作業なので、試行錯誤を繰り返しながらの作業となり、時間が掛かります。
完成したとしてもお客様からの了承を得られずに再度修正対応など、手間が掛かることが多く必然的に残業が増えてしまいます。

③納期に追われて大変

こちらは残業時間にかぶるかもしれませんが、建築士の仕事にも当然納期があります。

建築士の納期は非常にタイトで残業をしなければ到底間に合わない様な納期設定もあります。
また大規模な建物の設計ともなれば膨大な作業量となり、日々迫る納期のプレッシャーに押し潰されそうになることもあります。

④引き渡し前の検査関連が大変

建築士の仕事は設計業務だけではありません。
工事監理をすることも建築士の仕事のため、竣工引き渡し前などは設計検査や監理者検査と呼ばれる工事がきちんと完了したかの検査を行います。

小さな現場であればよいですが、マンションや工場、病院など大きな現場であればその労力は大変なものとなります。
普段、内勤での作業が多い分、外での作業は身体が慣れないこともあり大きな負担となります。

⑤引き渡し後のクレーム対応が大変

引き渡し後はお客様が実際に使用してみて、気になった点などを聞き取る半年点検や1年点検などがあります。
その際に設計上のクレームがあると大変です。

施工上のクレームであれば手直しをすれば解決しますが、設計上のクレームであれば直すことが容易ではないためです。
クレーム対応は間違えてしまうと裁判沙汰に発展してしまう可能性もあります。
そうなれば膨大な時間と労力が発生し、お互いが疲れてしまいます。

そもそも建築士の仕事内容とは?

建築士が大変なことはわかったけど、「そもそも建築士ってどういった仕事をしているの?」といった疑問があると思いますので、ここからは建築士の仕事内容について解説します。

建築士の1日のスケジュール

ある建築士の1日のスケジュールを追ってみます。

時刻 行動 行動詳細
9:00〜10:30 出勤 出勤後はメールチェックから始まり、内容に対する応対を行います。
11:00〜12:00 メーカーなどとの打ち合わせ 現在取り掛かっている設計の詳細を詰めていくため、打ち合わせを行います。
12:00〜12:30 昼食、休憩 会社近くでランチを済ませます。
13:00〜15:00 施主との打ち合わせ 午前中に決めた打ち合わせ内容にて設計を進めていく承認を施主より頂きます。
15:30〜17:00 設計業務 打ち合わせた内容を踏まえて、図面の検討修正、作図などを行います。
17:00〜18:00 ミーティング その日の進捗などを社内で共有するために社内ミーティングを行います。
18:00〜20:00 設計業務 引き続き設計業務を行います。
20:00〜20:30 夕食 この日はもう少し作業が残っているため会社で夕食を済ませます。
20:30〜21:30 設計業務、退社 最後の一踏ん張りをして、業務終了です。

基本的に9:00〜18:00までが勤務時間となり、以降は残業です。
この日は3時間半の残業となっています。

建築士になるための資格について

先程も少し触れましたが建築士には国家資格である「一級建築士」「二級建築士」があります。
これらの資格がなければ、建築士としての仕事をする上で正式に建築士とは認められません。
アシスタント業務などは資格がなくとも出来ますが、設計や工事監理を行う場合、資格は必須となります。

一級と二級の違いについて

一級と二級の違いは設計・監理の出来る現場規模の違いです。
業務内容についての違いはありません。
以下の通りに分けられています。

資格 建物高さ、軒高 延床面積 階数
一級建築士 無制限
二級建築士 建物高さ13m以下
軒高 9m以下
木造 1,000㎡以下
RC造、その他
100㎡以下
3階建てまで

また資格取得の難易度に関しても一級の方が難易度が高く、合格率も低いです。

資格取得のメリットについて

せっかく猛勉強をして取った一級、二級建築士の資格ですが取得するメリットがなければモチベーションも上がりません。
ここでは資格取得のメリットについて解説します。

メリット①年収が上がる

資格を取得することで年収が上がります。
これは資格によって扱える建物規模が大きくなることで人材としての価値が高まるためです。

二級建築士の平均年収は450万〜600万円程度、一級建築士に至っては550万〜750万円程度にもなります。
一級建築士の合格率は低く資格取得者の数も少ないため、各企業がこぞって欲しがる人材と言えます。

メリット②信用度が上がる

2つ目は仕事をする上でも社会的にも信用度が上がります。
建築士の資格は世間に広く浸透しているため、持っているだけでも周りからの目が変わります。
特に一級建築士の資格であれば、あなたが設計の仕事を進めていく上でお客様からの信頼度を始めから高く保つことが出来るでしょう。

また建設業界内でも一級建築士の資格取得はかなりの努力が必要なことは周知の事実のため、持っているだけで努力家であることの証明となります。

建築士の将来性について

人々の暮らしがある以上建築士の仕事がなくなることはありません。
年々人口減少や経済的要因で戸建ての新築着工数は減っていますが、代わってリフォーム需要が盛り上がりを見せています。
また役所や学校などの老朽化も多くなってきており、改修工事も多くなっており、仕事がなくなることは、無いでしょう。

もしかしたら、今はまだ存在してない新たな施設の建設が必要になるかもしれません。
建物である以上は建築士が必要となるため建築士の需要がなくなることはないです。

まとめ

今回は建築士の大変なことや1日のスケジュール、将来性などについて解説しました。

ちなみに一昔前の作図作業は今の様なPCを利用したCADなどは無く、ドラフターを用いた手書き図面でしたので、今よりも膨大な作業時間が必要でした。
建築士の大変なことでも紹介した、残業時間の多さについてなど今後はAIによる自動化などにより様々な仕事の効率化が図られ、解決していくことが予想されます。

この記事が建築士への転職を考えている方の参考になれば幸いです。
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