現場監督(施工管理)が「きつい」と言われる理由は? 対策や今後の働き方も解説!

現場監督や施工管理の仕事は非常にきついと言うのは聞いたことがあると思いますが、具体的にどんな事が「きつい仕事」と言われるのでしょうか。
仕事のきつさとは、どんな仕事にもあるものです。

施工管理や現場監督の仕事のきついところを正確に知ることで、今後のキャリア形成の手助けとして頂ければ幸いです。

現場監督が「きつい」理由18選

まずは施工管理が「きつい仕事」と言われる理由をご紹介します。

    ① 休みが少ない
    ② 休日出勤が多い
    ③ 仕事量が多い
    ④ サービス残業が多い
    ⑤ 危険と隣り合わせ
    ⑥ 転勤や出張が多い
    ⑦ 理不尽なことが多い
    ⑧ 責任が重い
    ⑨ 体力が必要
    ⑩ 辞めづらい
    ⑪ 現場が終わった後に勉強
    ⑫ 現場近隣のクレーム対応
    ⑬ 夏は炎天下での仕事
    ⑭ 冬は凍結に注意
    ⑮ 板挟みの人間関係
    ⑯ 飲み会が多い
    ⑰ 下ネタなども多い
    ⑱ 夜勤や徹夜もある

・休みが少ない

現場では資材メーカーの納期が遅れるなど、工事の進捗に遅れが出てしまう事があります。

工事が遅れると現場では、遅れを取り戻すためにスケジュールを見直したり様々な段取りとして改善策を考えます。
それでもリカバリーが難しい場合は、休日返上で仕事を進める場合もあります。

そのため施工管理や現場監督は、休みが少なくなる事があります。

・休日出勤が多い

工事の進捗が悪いと休日出勤してでも挽回を図る事になるのですが、その他にも施工管理には図面の修正や届出書類の作成などのデスクワークがあります。
そのため現場が逼迫してくるとデスクワークの時間が取れない事もあるため、休日出勤をしてデスクワークをする事もあります。

・仕事量が多い

施工管理や現場監督は日中に現場管理をした後で、現場が終わってからデスクワークをする事が多いです。
施工の記録となる写真台帳や図面作成など、事務的な仕事も非常に多い為覚えなければならない仕事が膨大で、現場管理の業務以外にも非常にたくさんの仕事をこなさなければなりません。

・サービス残業が多い

固定残業代やみなし残業の制度の給与体系の場合、多くの場合が固定残業以上の時間の残業はサービス残業となることが多くなります。
また先述の通り仕事量は膨大であるため、よほどのことがない限り多少の残業は発生します。

正社員ではなく技術者派遣であれば、残業代は全額支給されますがリスクもあります。
長期的に働く場合では正社員の方が昇給もあり有利になる事が多いですが、短期的な働き方であれば派遣という働き方の方が有利な場合もあります。

・危険と隣り合わせ

建設現場は常に危険があります。
施工管理や現場監督は、そうした危険を常に考え回避する対策を徹底しなければなりません。

自分はもちろん職人さんや周囲の人も、安全に仕事ができるよう常に意識していなければなりません。
そうした緊張感がストレスとなる場合があるかも知れません。

・転勤や出張が多い

施工管理や現場監督の仕事場は建設現場です。
ひとつの現場が完成すれば、次の現場が新しい職場となります。

地域密着型営業のコンパクトな会社であれば、転勤はないでしょう。
しかし全国展開しているような規模の企業やゼネコンであれば、転勤や出張を伴う事も当然となります。

・理不尽なことが多い

クライアントや職人さんとの板挟みになる事も多い施工管理の仕事では、お客様やクライアントの要望に応えるため様々な問題を解決しなければいけない場合もあります。
無理な注文をしてくるお客様やクライアントがいたり、わがままな職人さんに怒られなければならなかったり、会社からは利益をもっと出せと言われたりとそれぞれ言いたいことを欲望のままぶつけてくる事もあります。
そうした理不尽に思えるような事を、上手に自分の中で受け流せるメンタルが必要です。

・責任が重い

施工管理の仕事は、現場の安全も管理しなければなりません。
極端な言い方に聞こえるかもしれませんが、人の命を預かる仕事なのです。
また自分の指示でミスがでて、死亡災害となった場合は業務上過失の責任があります。

建設現場は少しの気の緩みとミスが、人の命を奪う重大な災害を引き起こす原因となるのです。
また災害を起こすと、その企業も社会的責任を負う事になります。減給や降格はもちろん、解雇の可能性もあります。

・体力が必要

現場で作業する職人さんのような仕事ではないとはいえ、施工管理や現場監督にも体力は必要です。
過酷な環境の現場であってもしっかり管理業務を行う程度の体力と、現場の後のデスクワークができる程度の体力は必要です。

・辞めづらい

施工管理や現場監督は現場が稼働しているタイミングでは、退職したいという事を切り出すタイミングが難しい事が多いです。
転職や退職を希望している場合、現場が完了するまで言い出せないなどの理由から転職の好機を逃すという事もあります。

どうしても辞めたいという場合は、タイミングを考える事も大切ですがしっかり会社に強い意志で退職の意思を伝えるという事が重要です。

・現場が終わった後に勉強

建設業の仕事には欠かせないのが資格です。
資格取得の為に勉強をするのは、仕事が終わってからになるのですが疲れてなかなか勉強できないものです。
しかしながら通勤時間や食事の時間など、スキマ時間を活用して資格勉強をしている人がいるのも事実です。

いかに経験やスキルがあっても、資格がなければ年収や待遇も良くなりません。
資格を取得する為には仕事の後や、隙間の時間にしっかり勉強する必要があります。

・現場近隣のクレーム対応

工事の騒音や埃などで、近隣からクレームを受ける事もあります。
その場合、施工管理や現場監督が対応する事になります。

近隣の住民様や自治体など、テナントのオーナーなど気を配らなければならないことは現場の外にもたくさんあります。
よくあるのは現場周辺でのくわえタバコやゴミのポイ捨てなどです。

・夏は炎天下での仕事

真夏の現場は炎天下での作業となり、熱中症に十分注意しなくてはなりません。
近年では空調服の活用や現場詰所へエアコンを設置したりと、現場でも様々な対策をしていますが体力的にはかなり辛い環境での仕事と言えます。

・冬は凍結に注意

冬季の現場では環境にもよりますが、仮設水道の凍結や配管の凍結にも注意が必要です。
もちろん仮設足場や現場資材など、滑りやすくなるので危険度が高くなります。

・板挟みの人間関係

お客様やクライアントは自分の理想を受け入れてくれるよう要求してきますが、理想を求めるには資金が必要になりますし工期も必要です。
しかし決まった工期と資金の中でどうにかして欲しいと要求してくる事が多いのも事実です。

それは会社にとっては不利益となるので当然反対します。
現場の職人からすると段取りが変わり、仕事も増えるので怒ることもあります。

こうしたそれぞれの理想や利益や流儀など、欲望を一つにまとめて導いていくのが仕事です。
板挟みの人間関係の中で、それぞれを繋いで一つの道標をつくるのです。

・飲み会が多い

近年聞かなくなったワードですが「飲みニケーション」と言われる会合が多いです。
お酒の場での付き合いが多いというのは業界全体に言えるようです。

・下ネタなども多い

お酒の場での付き合いが多くなると、増えるのが下ネタです。
少し下品なハラスメントとなるようなワードが行き交う事もあるので注意が必要です。

・夜勤や徹夜もある

勤務体系や企業の業務内容によりますが、建設業では夜勤や徹夜での現場というのもあります。
施工管理や現場監督は当然それを管理するのが仕事ですから、夜勤や徹夜という事も発生します。

現場監督のいいところ7選


「きつい」理由について説明してきましたが、次は施工管理の良いところをご紹介します。

    ① 資格を取れば年収が高い
    ② 完成時の達成感がすごい
    ③ 需要が無くならない
    ④ 社会の役に立っていると実感できる
    ⑤ お客様から感謝される
    ⑥ 自分の仕事が地図に残る
    ⑦ 転職にも有利

・資格を取れば年収が高い

施工管理職の平均年収は一般的な会社員の平均年収より高めです。
さらに資格を取得し実績を積んだ場合、年収はさらに高くなります。
施工管理は人手不足であり需要も高いため、スキルのある人材は年収も高くなる傾向があります。

・完成時の達成感がすごい

自分の担当した建設物が完成し、無事に引き渡された時の達成感は他の仕事では感じることの出来ない喜びがあります。
自分の仕事が一つの形を成し、後世に残り子供や孫に伝えることが出来る仕事はこれ以上ない誉です。

・需要が無くならない

施工管理職は常に人手不足のため、需要がなくなることがありません。
建設の仕事もなくなることがないため、施工管理職も仕事がなくなる事もありません。

・社会の役に立っていると実感できる

自分の仕事が社会的に役立つと感じることが出来る仕事です。
住宅や公共施設などをはじめ、ショッピングモールなどのテナントなど様々な建設に関わるということで、社会での建設の役割の重要性を実感することができます。

・お客様から感謝される

特に一般住宅などの建設では、引き渡しの際などにお客様から直接感謝を伝えて頂けることがあります。
そうした感謝の言葉はいつまでも自分の心に残ります。

・自分の仕事が地図に残る

建設の仕事は「地図に残る仕事」と呼ばれます。
自分の仕事が形に残り、ランドマークなどの建設に関わった場合は地図にも残ります。
それは建設に関わった施工管理ならではの醍醐味とも言えます。

・転職にも有利

施工管理として実績を積み、資格を取得していれば転職をする際にもかなり有利です。
規模の大きな建設に関わりたいなどの希望を叶えるために、大手のゼネコンなどへ転職する際には実績とスキル、さらに資格が非常に重要です。

施工管理の「きつさ」を軽減させる方法とは


「きつい」と言われる施工管理でですが、大変さは人によって大きく違います。
きついとあまり感じないようにするには、どのような対策があるのでしょうか。

・仕事を覚える

これは施工管理や現場監督に限ったことではないと思いますが、仕事をしっかりこなす為には仕事を覚えることが重要です。
上司から仕事を安心して任せてもらうようになれば、自分の考えが通りやすくなり発信力を持つことができます。
そのためにはまず自分の携わっている業務をしっかりと把握し、フローを覚えることが重要です。

・辛い事は何か整理する

自分にとって「きつくて辛い」と感じるのは、どういった事象に対して辛いと感じるのか、その原因は何なのかについて冷静に分析して検討する事が大切です。
感情的で抽象的なまま、辛いしんどいと嘆いていても状況は改善しません。

抽象的な事象を具体化し、自分の中で見える化することで冷静に対策を立てれば気持ちも考え方も変わります。

・周囲とのコミュニケーションをとる

自分の考え方や感じ方は、周りの人とは異なります。
辛く当たられていると思っていても、実は真剣に指導されているのかも知れません。
周囲の人と常に良好な関係を築き、コミュニケーションを図ることで自分だけではわからなかった世界が開けることが多くあります。

現場監督の今後について


辛い面も多い施工管理ですが、今後どのような働き方になっていくのでしょうか。

・働き方改革

建設現場においても、働き方改革は急速に進められています。
土日の週休2日や有給休暇取得や残業の短縮化など、働く環境の改善は非常に強く推進しています。

建設業界が全体で、働く環境をより良くする取り組みをしています。労働環境としては、今後はさらに良くなる事でしょう。

・IT化

情報技術の進化に伴い、建設業界ではIT化を進めています。
施工管理職では図面や書類の整理など、IT化の恩恵を受ける比重が大きくかなり仕事は簡略化されています。
もともと施工管理や現場監督の仕事は膨大であるため、IT技術によってタスク軽減とクオリティの維持が両立出来るようになってきています。

まとめ


施工管理職はきつい仕事であることも理解いただけたのではないでしょうか。
しかし施工管理や現場監督でしか感じることの出来ない喜びや誇りがあることも知って頂けるれば幸いです。

今回記載したきつい仕事の全てが、どこの会社でも全て当てはまるということではありません。
しかしきつい仕事であることの覚悟をしていないままだと、務まらない仕事である事も確かなのです。

施工管理や現場監督は責任も重く、理不尽に耐えなければならない非常に苦しい仕事でもあります。
しかしながら完成した建物を見た時、その苦しさは消え自分の誉に変わります。
比較的年収も高く、人によっては年収1,000万円以上稼ぐ事も可能な仕事です。

辛い事もしっかり乗り越えることができれば、いつかこの仕事を選んで良かったと言える事でしょう。

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