土木施工管理技士検定の難易度解説!資格取得のメリットと転職先は?

土木工事業の施工管理を行う上で必要な資格と言えば土木施工管理技士です。
国交省管轄の国家資格ですが、取得難易度はどの程度なのでしょうか。

今回は土木施工管理技士の難易度について1級、2級に分けて解説します。

資格取得のメリットや転職事例、将来性についても解説するので、これから土木施工管理技士を目指そうとしている方には有益な情報となります。

土木施工管理技士とは

土木施工管理技士とは土木工事の施工管理を行う際に必要な資格です。
特に公共工事などで配置が必須となる「主任技術者」や「監理技術者」になるために必要な資格です。
2級と1級が存在し、2級では「主任技術者」になることができ、1級では「主任技術者」に加え「監理技術者」となることができます。

土木工事は河川やダムや道路などが現場となり、スケールの大きな工事が多いため、施工管理には充分な知識と安全管理が必要です。

2級土木施工管理技士の難易度について

2級土木施工管理技士の難易度について一次検定と二次検定に分け、合格率から難易度を見ていきます。

第一次検定

第一次検定には下記の特徴があります。

  • マークシート方式
  • 正答率60%以上で合格

令和3年度から施工管理技術検定制度には大きな変更がなされました。
名称も従来の「学科試験」から「第一次検定」に変更され、試験内容も従来の実地試験からの問題が追加されました。
検定制度に変更が出たため、これまでの過去問で通用するのか、合格率に変動が生じるのではないかと予想されましたが令和3年度(10月24日実施)の合格率は73.6%となっており、前年同時期の試験とほぼ同じ結果となりました。

低い合格率ではなく、そこまで難関ではありません。
これまで通り、過去問を中心に学習を行っていけば問題なく合格できます。

第二次検定

第二次検定は以下の特徴があります。

  • 記述方式
  • 正答率60%以上で合格

第一次検定同様、第二次検定も変更がなされています。
名称はこれまでの「実地試験」から「第二次検定」となり、試験内容は従来の実地試験に加え、一部学科試験で問われていた知識問題が追加されました。

令和3年度(10月24日実施)の実地試験ですが合格率は35.7%となっています。
第一次検定に比べ、合格率は高くなく、50%を切っています。

記述式のため、回答には充分な知識が必要となることが合格率を下げている要因です。

1級土木施工管理技士の難易度について

続いて1級の難易度について見ていきます。

第一次検定

1級土木施工管理技士の第一次、二次検定の特徴は2級と変わりません。
また2級同様に令和3年度から大きな変更がなされています。

令和3年度の合格率は60.6%で、例年と大きな差はありませんでした。
2級に比べ、出題範囲も広く、より専門的な問題も多くなっているので、毎日の学習時間を設けて早い段階から準備を行っていくことが必要です。

第二次検定

令和3年度の合格率は36.6%で、前年の31%と比べ合格率は上がりました。
合格率は少し上がっているのでこれまで同様、出題傾向を理解し、スケジュールを立て学習をしていけば、問題ないでしょう。

土木施工管理技士の転職事例

土木施工管理技士の転職事例を紹介します。

地場ゼネコンから大手ゼネコンへ転職

1つめは新卒で地場ゼネコンへ就職した後に大手ゼネコンへ転職した事例です。

地場ゼネコン就職当時は、新卒ということもあり右も左も分からず毎日仕事に付いていくのに必死でしたが次第に仕事にも慣れ、1級土木施工管理技士の資格も取得しました。
 
いつしか、より大きな現場なども経験していきたいと考えるようになり、思い切って全国展開をしている大手のゼネコンへ転職を決めました。

結果的には収入も上がり、これまでよりも大きな現場なども任されるようになり、充実した日々を送れています。

 

 

大手ゼネコンから地場ゼネコンへ転職

2つめは1つめとは反対に大手ゼネコンから地場のゼネコンへ転職した事例です。

東京の大学を卒業後に大手ゼネコンに就職することができ、1級施工管理技士の資格も取得しました。

しかし、全国で展開している企業であるがゆえの多くの転勤により、疲れてしまいました。
いずれは地元に帰りたいという思いもあったので、思い切って地元の地場ゼネコンへ転職をしました。

収入面では若干下がりましたが、転勤の可能性も無くなり、慣れ親しんだ地元で充実した生活ができるようになりました。

土木施工管理技士のメリット

土木施工管理技士の資格を取得することによるメリットをいくつかご紹介いたします。

需要が高い

公共工事では大きな現場ともなれば、技術者を専任で配置しなければなりません。
土木工事のほとんどは公共工事ばかりです。
特に監理技術者は1級の国家資格や技術士などの資格が必要となるため、1級土木施工管理技士の有資格者の需要はとても高いです。

よって、土木施工管理技士の仕事が無くなることはないでしょう。

給与アップができる

土木施工管理技士の資格を有しているだけで、多くの企業では資格手当が支給されます。
2級で、月2,000〜5,000円程度、1級で月5,000〜10,000円程度が相場です。

また、資格が有れば所属会社内での評価も上がるため、昇給などにも影響されやすくなります。

転職に有利

先程も転職事例を紹介しましたが、土木施工管理技士の有資格者はどの企業も欲しい人材のため、引く手あまたです。

資格のある者とない者で同じ能力の2人の内、どちらか1人しか採用しないとすれば当然資格のある者を採用するでしょう。
よって土木施工管理技士の資格は転職時に大きなアドバンテージとなります。

土木施工管理技士の将来性について

土木施工管理技士が主に活躍する現場は、道路などのインフラ整備、災害時の復旧工事などです。

高度経済成長期に続々と整備されていった交通網は近年老朽化が進み、至る所でリフレッシュ工事などの再整備が行われています。
また、台風や大雨などの災害による甚大な被害も増えており、ますます土木工事の需要は高まっています。
将来に向けて、長期的に見ても必要な資格と言えるでしょう。

なお、道路工事などで舗装を行う際は舗装施工管理技術者という資格も必要となりますので、土木施工管理技士の資格と併せて取得することで、仕事の幅がぐっと広がります。

まとめ

今回は土木施工管理技士の資格難易度やメリットなどについて解説しました。

建設業で働く人にとって、土木施工管理技士の資格はとっておいて損は無い資格です。
取得難易度の割に、メリットが多くあり需要も高いことから、普段は建築の施工管理を行っている人や、土木作業員の方なども目指すべき資格と言えます。

この記事が土木施工管理技士を志すきっかけにして頂ければ幸いです。

▼そのほか土木施工管理技士に関する記事はこちら▼
土木施工管理技士の平均年収は?年収に差が出る要因とは?
土木施工管理技士とは?1級と2級の違いや気になる年収、難易度についても解説!
土木工事の主要資格10つ!メリットや難易度を徹底解説!

施工管理の求人を探すには


資格や経験を活かして、施工管理で転職をお考えの方は、キャリケンの完全無料転職支援サービスをご利用ください。
転職活動における当サービス独自のノウハウを特別にお伝えします。

業界唯一の伴走型エージェントが、全国各地の10,000件以上ある求人から最適な求人をご紹介します。
是非一度、ご相談ください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

【無料】建設業での転職を徹底サポート
あなたに寄り添う伴走型転職エージェント
建設業特化:転職サポート
あなたに寄り添うエージェント