2級土木施工管理技士の難易度は?受験資格や仕事内容について徹底解説!

土木施工管理技士とは文字通り土木工事現場において施工管理を行う際に必要な資格です。
特に公共工事で施工管理を行う上では必須で、土木工事の多くが公共工事です。

資格には1級と2級が存在し、1級は2級の上位資格です。
土木施工管理技士を目指す際は、まずは2級の資格取得から始めましょう。

今回は2級土木施工管理技士の資格について解説します。

仕事内容から資格取得のメリット、受験資格についてなどこれから2級土木施工管理技士を目指す人にとって役に立つ情報を盛り込んでいます。

2級土木施工管理技士の仕事内容とは

土木施工管理技士は土木工事の施工管理を行う仕事です。
施工管理と一言で言ってもその業務範囲は広く、施工計画の作成、業者選定に始まります。
現場が動き出したあとは、工程表の作成や、品質の管理、場内の安全管理などを行います。

土木工事は基本的に公共工事が多く、民間工事に比べ、工程写真や検査表などの書類が多く必要になります。

土木工事にはどのような種類があるのでしょうか。

造成工事

造成工事とはそれまで建物が無かった土地に建築物を建てるために、木の伐採や土地の高低差をなくしたり、土を入れ替え地盤の改良を図るなどを行う工事です。
建築物を建てる前の準備工事です。
造成工事が完了すれば建築工事に引き渡します。

道路工事

道路工事は我々が普段使用している道路をつくる工事です。
路床を締固め、アスファルトを敷き詰めます。ロードローラーなどの道路工事などでしか使用しない重機を用います。

近年では、道路工事も複雑化してきており、土木施工管理技士とは別に舗装施工管理技術者という資格も取得することが一般的となってきました。

河川工事

河川工事は大雨や台風などで河川の氾濫が起こらないよう、護岸を作ったり、水制と呼ばれる河川の流れを弱めたり、方向を変えたりする工事を行います。

河川の上流・中流・下流でそれぞれの施工方法があります。

ダム工事

ダムは目的により2つに分かれます。
土砂災害などを食い止めるための砂防ダム、生活用水確保のための貯水池ダムです。

ダム工事はとても大掛かりな工事のため、計画から竣工までに10〜20年ほど掛かります。
ダム工事の施工管理を行う人は、入社して2〜3現場ほどの経験で定年を迎えることもあります。

まだまだ他にも土木工事はありますが、土木工事に共通していることは重機での作業がメインになるということです。

毎年多くの重機災害が発生している危険な作業なので、土木施工管理は安全管理を徹底しましょう。

2級土木施工管理技士の受験資格について

2級土木施工管理技士の受験資格について解説します。

試験内容

一次検定 二次検定
試験形式 択一式マークシート方式 記述式
合格基準 正答率60%以上 正答率60%以上
試験科目 土木工学
施工管理法
※法規
施工管理法

※2級土木施工管理技士は受験種別が「土木・鋼構造物塗装・薬液注入」にそれぞれ分かれており、試験科目はそれぞれ「施工管理法・鋼構造物塗装施工管理法・薬液注入施工管理法」に分かれます。

実務経験

実務経験は一次検定のみの場合は、満17歳以上で受験可能ですが、二次検定の受験資格は以下の表の通りとなります。

最終学歴 実務経験年数
指定学科 指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
1年以上 1年6ヶ月以上
短期大学
高度専門学校
専門学校「専門士」
2年以上 3年以上
高等学校
中等教育学校
専門学校「上記以外」
3年以上 4年6ヶ月以上
その他 8年以上

合格率と難易度

2級土木施工管理技士の一次検定(学科試験)と二次検定(実地試験)ごとの合格率は以下の表の通りです。

実施年度 一次検定(学科試験)合格率 二次検定(実地試験)合格率
2021年 71.8% 35.7%
2020年 70.4% 42.2%
2019年 63.3% 39.7%
2018年 59.4% 35.0%

一次検定の合格率は平均して66%程度で低い合格率ではありません。
過去問を重点的に学習することで充分に合格は可能でしょう。
しかし、二次検定の合格率は平均して38%程度と突然低くなります。

これは、二次検定の特徴として記述式の解答であることが挙げられます。
記述式のため、文章のニュアンスや誤字脱字などが原因で減点が増えていき、結果として正答率が60%に満たなくなるということが考えられます。

また二次検定には経験記述問題があります。
自身の経験した現場について記述し、その現場で行った施工管理における工夫などを記述するのですが、明確な答えが存在せず、独学では難しいと感じる人も中にはいます。

取得までの流れ

申込期間:「一次検定(前期)」
      令和4年3月2日(水)〜令和4年3月16日(水)
     
     「一次検定・二次検定、一次検定(後期)、二次検定のみ」
      令和4年7月6日(水)〜令和4年7月20日(水)

一次検定受験票送付  令和4年5月中旬(前期)
令和4年10月中旬(※)
一次検定試験日 令和4年6月5日(日)(前期)
令和4年10月23日(日)(※)
一次検定合格発表日 令和4年7月5日(火)(前期)
令和5年1月13日(金)(後期)
令和5年2月1日(水)(一次・二次検定、二次検定)
前期一次検定合格証明書交付 令和4年9月以降
二次検定受験票送付 令和4年10月中旬
二次検定試験日 令和4年10月23日(日)
一次検定(後期)・二次検定合格発表日 令和5年1月13日(水)・令和5年2月1日(水)
合格証明書交付 令和5年4月以降
2級土木施工管理技士補もしくは2級土木施工管理技士 資格取得!

(※)は一次検定・二次検定および一次検定(後期)を表す。

2級土木施工管理技士を取得するメリット

転職に有利

2級土木施工管理技士の資格を取得すると転職に有利になります。
土木工事のほとんどは、公共工事です。施工管理を行う際には必ず土木施工管理技士の資格が必要と言えます。

そのため、土木工事の会社は資格取得者を多く求めています。
未取得者と取得者では、採用優先度は当然資格取得者に上がるでしょう。

2級土木施工管理技士を取得するだけで、社会的な需要が上がるのです。

給与アップが期待できる

2級土木施工管理技士の有資格者は、ほとんどの企業で資格手当が支給されます。
平均して月に2,000〜5,000円程度が支給されますので、年間で60,000円程です。

また2級取得後は1級を志す方もおられるでしょう。
1級土木施工管理技士の資格手当は月5,000〜10,000円程度とされています。年間で120,000円程です。

またこちらも勤めている企業にもよりますが、資格手当は重複することがあり、
2級と1級で合わせて月15,000円程度となることもあります。

2級土木施工管理技士の転職事例


2級土木施工管理技士の転職事例を紹介します。

Aさん:作業員から土木施工管理技士へ転職

    17歳から土木作業員として従事していました。
    20歳の時に日々の力仕事でぎっくり腰になってしまい、作業を続けることが出来なくなりました。
    そこから土木施工管理技士の道へ進みました。

    土木施工管理技士の仕事をしていくには、施工管理技士の資格を取得しなければならないことが分かり、23歳の時に2級土木施工管理技士の資格を取得しました。

    年収も資格取得前で360万円でしたが、資格を取得したことで毎月の資格手当の他に昇給もしてもらえ、380万円になりました。今後は1級も取得し、更に会社に貢献していきたいです。

    作業員の頃とは違い、残業が必要な時もありますが給与面では確実にアップしたので、施工管理技士になれてよかったと感じています。

Bさん:飲食業から土木施工管理へ転職

    前職は飲食業の正社員として日々ホールに出ていましたが、私の勤めていた会社は収入的な伸びがあまり良くなく、何か手に職を付けていきたいと感じていました。

    そんな時に知り合いから建設業がいいのではないかと勧められ、建設業では手に職が付けられるかもしれないと感じ、27歳の時に現在の会社に転職しました。

    今は、毎日先輩に付いていくので必死ですが、とてもやりがいを感じている日々です。
    昨年2級土木施工管理技士の資格を取得し、給料が毎月4,000円アップしてもらえました。

    まだまだ前職の給与を超えてはいませんが、所長クラスになれば年収800万円も夢ではないと聞きました。

    そのためにも次は1級土木施工管理技士の資格を取得しようと、勉強中です。

まとめ


今回は2級土木施工管理技士の資格について解説しました。

土木工事はインフラを確保するための重要な工事です。
将来的にも仕事がなくなることはないでしょう。
土木施工管理技士の需要も常に高く、今後もどんどん新規参入者が増えてくることも考えられます。
今のうちから土木施工管理技士になることは後々有利となるでしょう。

2級土木施工管理技士は土木施工管理を行う上での登竜門となる資格です。
是非この記事を参考にまずは、2級土木施工管理技士を目指しましょう。

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