管工事施工管理技士2級の難易度は?仕事内容や取得するメリットについても解説!

国家試験である2級管工事施工管理技士の資格を取得するにあたり、1級との違いや、取得するとどういった業務に就くことができるのか紹介します。

資格取得に役立てたり、転職を検討する際の参考にしてください。

管工事施工管理技士とは


国家試験の管工事施工管理技士の技術検定は、一般財団法人全国建設研修センターが実施し、毎年10,000人以上が受験しています。

今回は、管工事施工管理技士の仕事内容や1級と2級の違いについて説明します。

仕事内容

建物の壁や天井には、エアコン(冷暖房器具)などの空調設備、水道・浄化槽設備に関わる給排水、キッチンなどのガス配管といった配管が張り巡らされています。

建物を快適に利用するために必要な配管は、建物が完成してしまうと修繕は難しいです。
そのため、設計図通りに施工する必要がある大切な仕事です。
また、プラント関係の管工事においては、ボイラー、水処理機器、食品機器、薬品といった工場における配管工事やメンテナンスが必要です。

多くの建物に必要となる管工事において、施工だけでなく設計や保守業務といった仕事があるのが特徴です。

1級と2級の違い

2級管工事施工管理技士は営業所や現場ごとの専任技術者・主任技術者になれますが、1級を取得すると特定建設業の営業所ごとに置く専任の技術者、一般の現場の監理技術者になれます。

2級よりも1級の方が規模の大きい建物を任されるため、10階建てのマンションや20階建てのオフィスビル、延べ床面積が数百平方メートルを超えるショッピングモールなどの施工に携わりたい場合は1級取得を視野に入れる必要があります。

それらを踏まえ、企業としても1級取得者を優遇する傾向があり、2級よりも資格手当が多い場合があるのも違いの一つです。

2級管工事施工管理技士の合格率・難易度

2級管工事施工管理技士の第一次検定は、試験実施年度において満17歳以上であれば受験可能です。
受検手数料は第一次検定は5,250円、第二次検定も同額ですので試験に関する詳細を知っておきましょう。

1次試験について

第一次検定は受験者数が13,000人ほどで合格率60%前後を毎年推移しています。
令和3年度は問題の傾向が変わったこともあり、受験者数は5,000人ほどで合格率は56%でした。
難易度は高くなく、選択肢から正しい解答を選ぶ方式であるため、勉強の対策がしやすいのが特徴です。

2次試験について

第二次検定は受験者数が10,000人以上で、合格率40%台を毎年推移しています。
難易度はやや高く、記述式の解答を時間内に答えるのが難しいという声も多くあります。
特に、時間内に文章を書いて回答するためには慣れも必要だったり、論述的に内容をまとめる必要があったりします。

そうした難しさから、難易度はやや高いと言えます。

2級管工事施工管理技士の試験内容

2級管工事施工管理技士において、令和4年度の合格基準は、第一次検定・第二次検定共に6割以上です。
合格基準を目指す上で試験内容を知っておく必要があるため紹介します。

1次試験について

2級管工事施工管理技士の第一次検定の試験時間は2時間10分です。
四肢択一式の問題が52問あり、その中から40問を選択して解答する方式です。
出題分野は、電気工学・建築学・空調や衛生・設備・設計図書などです。

2次試験について

第二次検定の試験時間は2時間です。
記述式の問題が6問あり、その中から4問を選択して解答する方式です。
出題分野は、設備全般・工程管理・法規などで、空調や衛生についてや施工要領図、工程管理、労働安全衛生法について問われます。

2級管工事施工管理技士の資格取得のメリット

2級管工事施工管理技士を取得するメリットを3つ紹介します。
資格の勉強をする際のモチベーションにすると良いでしょう。

信頼・評価につながる

2級管工事施工管理技士を取得していると、管工事に関する知識や経験・スキルがあることの証明になります。

そのため、会社から信頼されるだけでなく、資格手当を毎月もらえる場合があります。
また、国家試験の資格なので、設備業界全体から見ても評価されるのが特徴です。

ステップアップ

資格に関する知識を得ると業務に活かすことができるため、仕事に対するモチベーションが上がります。

そのため、1級管工事施工管理技士を取得する際の意欲につながり、前向きな姿勢を評価されればステップアップも望めるでしょう。

また、他の資格取得への足掛かりになるのもメリットだと言えます。
管工事に関わる資格として建築・土木・機械設備といった資格が挙げられ、それらの施工管理技士の資格を取得することでキャリアの幅も広がります。

需要が高い

2級管工事施工管理技士の資格取得者は会社側にもメリットがあります。
2級管工事施工管理技士の資格取得者は、公共事業を入札する際の経営事項審査において技術力評価が2点加点されます。

そのため、会社としても公共事業を請け負いやすくなり、資格取得者に対する需要にもつながります。

そうした需要から、転職時にも有利に働くという利点もあります。

2級管工事施工管理技士の転職事例

2級管工事施工管理技士の具体的な業種や職種について説明するにあたり、転職事例を3つ紹介します。

Aさん(40歳:年収500円→年収550円)

40歳で長年勤めてきた建築業から2級管工事施工管理技士を取得し、管工事に転職しました。
年収は450万円から550万円に上がり、プロジェクトリーダーの補助を任されています。
新工場建設プロジェクトに従事しており、建築業で培った経験を活かしながら管工事の知識を増やしている段階です。

ゆくゆくは1級管工事施工管理技士を取得することで、プロジェクトリーダーを担えるように努めています。

Bさん(25歳:年収300円→年収400円)

設備工事を3年務めてきた25歳ですが、管工事に転職して年収300万円から400万円になりました。
3,000万円~5,000万円ほどの工事規模を対象に、管工事関係の施工管理をしています。
工程・安全・品質・原価管理をするだけでなく、給排水・ガス配管の計測・測量も行うこともあります。

そうした調査を踏まえて、終業時間までに関係書類の作成を終わらすよう求められています。
ゆくゆくは施工計画の立案や、発注者との打ち合わせをするにあたって独り立ちできるよう1級の資格取得にも努めています。

まとめ


管工事はどんな建物にもはなくてはならない存在であり、社会全体を支える仕事ができることからモチベーションを持って業務にあたることができます。

そのため、まずは2級管工事施工管理技士の資格取得を目指すと良いでしょう。
令和3年度の新試験制度から第一次検定に合格することで「技士補」の称号が得られるようになりましたので、第一次検定に合格してから翌年以降に第二次検定を受験するのもおすすめです。

施工管理の求人を探すには


資格や経験を活かして、施工管理で転職をお考えの方は、キャリケンの完全無料転職支援サービスをご利用ください。
転職活動における当サービス独自のノウハウを特別にお伝えします。

業界唯一の伴走型エージェントが、全国各地の10,000件以上ある求人から最適な求人をご紹介します。
是非一度、ご相談ください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。