【2022年最新】施工管理技士とは?試験日程や受験資格、種類や資格取得のメリットについて詳しく解説!

建設業従事者の減少に伴い、施工管理技士の資格を取得する数も減っています。
建設業全体に対する必要数が不足する中、どうして施工管理技士が必要とされるのか、資格の種類などの概要を踏まえて紹介します。

施工管理技士が必要とされる理由

施工管理技士が必要とされる理由を会社側の視点も踏まえて紹介します。

経営事項審査で加点される

施工管理技士の資格取得者はピークの時から減少しているだけでなく、受験者数も減っているのが現状です。

その一方で、公共工事の入札の際に使用される経営事項審査において、施工管理技士は加点対象とされます。

1級施工管理技士は5点の加点、2級施工管理技士は3点の加点があり、人数に比例して評価が高くなります。

そのため、公共工事の入札のためにも施工管理技士は必要です。

監理技術者の補佐ができる

令和3年度から施工管理技術検定の制度が変わり、第一次検定と第二次検定と名称が変わりました。

両方に合格することで「施工管理技士」の資格が取得でき、第一次検定のみに合格すると「施工管理技士補」を取得できます。

第一次検定 → 「技士補」 → 第二次検定 → 「施工管理技士」

という順序で資格取得を目指すことができる制度に変わりました。
この制度の背景には、「技士補」を取得することで監理技術者の専任要件を緩和するという目的があります。

技士補となることで監理技術者の補佐ができることから、施工管理技士の必要性が高まりました。

営業所の専任技術者

発注者から請け負った工事において4,000万円以上(建築工事業の場合は6,000万円以上)の下請契約を結ぶ場合には、特定建設業の許可が必要です。

特定建設業許可の取得要件の一つに、各施工管理技士の1級を取得している専任技術者が必要になります。

そのため、大きな工事を請け負うにあたり、1級施工管理技士が必要とされています。

施工管理技士の種類

施工管理技士には土木や建築など合計で7種類あるため、それらの概要について紹介します。

施工管理技士の種類を説明

・土木施工管理技士
(一財)全国建設研修センターが試験を実施し、2級は土木、鋼構造物塗装、薬液注入にわかれており、土木に関する知識などが問われる資格です。
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土木施工管理技士の仕事内容を徹底解説!最新の転職市場状況、転職事例もご紹介

・建築施工管理技士
(一財)建設業振興基金が試験を実施し、建築、躯体、仕上げにわかれており、建築に関する知識などが問われる資格です。
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建築施工管理技士とは?仕事内容・資格取得のメリット・試験の難易度徹底解説!

・電気工事施工管理技士
(一財)建設業振興基金が試験を実施し、土木や建築における配電や電気設備といった電気工事に関する知識などが問われる資格です。
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電気工事施工管理技士の難易度や合格率は?受験資格やメリットについて解説!

・管工事施工管理技士
(一財)全国建設研修センターが試験を実施し、土木や建築における水道管や配管といった管工事に関する知識などが問われる資格です。
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・造園施工管理技士
(一財)全国建設研修センターが試験を実施し、緑地工事、庭園工事、公園工事といった造園工事に関する知識などが問われる資格です。
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・建設機械施工管理技士
(一社)日本建設機械施工協会が試験を実施し、第1種~第6種にわかれており、ブルトーザーや油圧ショベル、アースオーガといった重機に関する知識などが問われる資格です。

・電気通信工事施工管理技士
(一財)全国建設研修センターが試験を実施し、電気通信線路や電気通信機械、情報制御設備といった知識が問われる資格です。
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建築施工管理技士

建築施工管理技士の1級と2級の試験について受験資格や難易度、試験スケジュールについて紹介します。

1級建築施工管理技士

建築施工管理技士における1級の試験は年一回行われ、受検手数料は第一次検定が10,800円、第二次検定が10,800円です。

受験資格、難易度

1級建築施工管理技士試験の合格率は第一次試験が36~52%、第二次検定は33~52%で、難易度が高い試験です。
1級建築施工管理技士の合格率や年収について詳しくはこちら
1級建築施工管理技士の難易度や合格率は?仕事内容やメリットについても詳しく解説!
第一次検定の受験資格は下図の通りで、第二次検定や各種詳細は公式サイトをご確認ください。

引用)1級 建築施工管理技術検定のご案内 | 建築・電気工事施工管理技術検定 | 一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部 https://www.fcip-shiken.jp/ken1/index.html

試験スケジュール

1級建築施工管理技士試験スケジュールは以下の通りで、第二次試験の申込受付期間は未発表です。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定 令和4年1月28日(金)~2月10日(木) 令和4年6月12日(日) 令和4年7月15日(金)
第二次検定 未発表 令和4年10月16日(日) 令和5年1月27日(金)

2級建築施工管理技士

建築施工管理技士における2級の試験は、第一次検定は1年に2回で、第二次検定は年に1回です。

受検手数料は5,400円で、第一次・第二次検定を受ける場合は10,800円です。

受験資格、難易度

2級建築施工管理技士試験の合格率は第一次試験が26~49%、第二次検定は25~35%で、難易度がやや高い試験です。
2級建築施工管理技士の合格率や年収について詳しくはこちら
2級建築施工管理技士の資格解説!合格率や試験対策、取得メリット紹介
第一次検定の受験資格は17才以上であれば受検可能で、第二次検定は一定の実務経験が必要です。

下図と公式サイトを参考にしてください。

引用)2級 建築施工管理技術検定のご案内 | 建築・電気工事施工管理技術検定 | 一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部 https://www.fcip-shiken.jp/ken2/

試験スケジュール

2級建築施工管理技士試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年1月28日(金)~2月10日(木) 令和4年6月12日(日) 令和4年7月5日(火)
第一次検定(後期) 未定 令和4年11月13日(日) 令和5年1月20日(金)
第二次検定 未定 令和4年11月13日(日) 令和5年1月27日(金)

土木施工管理技士

土木施工管理技士の1級と2級の試験について受験資格や難易度、試験スケジュールについて紹介します。

1級土木施工管理技士

1級土木施工管理技士の資格者証保有者数は令和2年度末で31万人ほどであり、ピークから3割減っていることで資格保有者の確保が急務となっているのが現状です。

受験手数料は、第一次検定が10,500円、第二次検定10,500円です。

受験資格、難易度

土木施工管理技士の1級の試験の合格率は第一次試験が54~66%、第二次検定は30~45%で、難易度が高い試験です。

第一次検定の受験資格は、2級土木施工管理技士取得者などがあります。
1級土木施工管理技士の合格率や年収について詳しくはこちら
1級土木施工管理技士の合格率は?取得メリットや転職事例も解説!
下図と合わせて公式サイトを参考にしてください。

引用)1級土木施工管理技術検定| 一般財団法人全国建設研修センター https://www.jctc.jp/exam/doboku-1

試験スケジュール

1級土木施工管理技士試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年3月17日(木)~3月31日(木) 令和4年7月3日(日) 令和4年8月18日(木)
第二次検定   令和4年10月2日(日) 令和5年1月13日(金)

2級土木施工管理技士

土木施工管理技士における2級の試験は、第一次検定は1年に2回で、第二次検定は1年に1回です。

受検手数料は5,250円で、第一次・第二次検定を受ける場合は10,500円です。

受験資格、難易度

2級土木施工管理技士試験の合格率は第一次試験が67~73%、第二次検定は35~42%で、難易度がやや高い試験です。
2級土木施工管理技士の合格率や年収について詳しくはこちら
2級土木施工管理技士の難易度は?受験資格や仕事内容について徹底解説!
第一次検定の受験資格は17才以上であれば受検可能で、第二次検定は一定の実務経験が必要です。

下図と公式サイトを参考にしてください。

引用)2級土木施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター https://www.jctc.jp/exam/doboku-2

試験スケジュール

2級土木施工管理技士試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年3月2日(水)~令和4年3月16日(水) 令和4年6月5日(日) 令和4年7月5日(火)
第一次検定(後期) 令和4年7月6日(水)~令和4年7月20日(水) 令和5年1月13日(金) 令和5年2月1日(水)
第二次検定 令和4年7月6日(水)~令和4年7月20日(水) 令和5年1月13日(金) 令和5年2月1日(水)

電気通信工事施工管理技士


電気通信工事施工管理技士の1級と2級の試験について受験資格や難易度、試験スケジュールについて紹介します。

1級電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士における1級の試験は年一回行われ、受検手数料は第一次検定が13,000円、第二次検定も13,000円です。

受験資格、難易度

1級電気通信工事施工管理技士試験の合格率は第一次試験、第二次検定ともに49%ほどで、難易度がやや高い試験です。
1級電気通信施工管理技士の合格率や年収について詳しくはこちら
電気通信工事施工管理技士とは?業務内容や資格、試験内容について徹底解説!
第一次検定の受験資格は下図のとおりで、第二次検定や詳細は公式サイトを参考にしてください。

引用)1級電気通信工事施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター https://www.jctc.jp/exam/dentsu-1

試験スケジュール

1級電気通信工事施工管理技士の試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年5月6日(金)~5月20日(金) 令和4年9月4日(日) 令和4年10月6日(木)
第二次検定   令和4年12月4日(日) 令和5年3月1日(水)

2級電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士における2級の試験は、第一次検定は1年に2回で、第二次検定は年に1回です。
受検手数料は6,500円で、第一次・第二次検定を受ける場合は13,000円です。

受験資格、難易度

電気通信工事施工管理技術検定の試験の合格率は第一次試験が57~63%、第二次検定は25~35%で、難易度がやや高い試験です。
2級電気通信施工管理技士の合格率や年収について詳しくはこちら
電気通信工事施工管理技士とは?業務内容や資格、試験内容について徹底解説!
第一次検定の受験資格は17才以上であれば受検可能で、第二次検定は一定の実務経験が必要です。

下図と公式サイトを参考にしてください。

引用)2級電気通信工事施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター https://www.jctc.jp/exam/dentsu-2

試験スケジュール

2級電気通信工事施工管理技術士の試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年3月2日(水)~令和4年3月16日(水) 令和4年6月5日(日) 令和4年7月5日(火)
第一次検定(後期) 令和4年7月12日(火)~令和4年7月26日(火) 令和4年11月20日(日) 令和5年1月20日(金)
第二次検定 令和4年7月12日(火)~令和4年7月26日(火) 令和4年11月20日(日) 令和5年3月1日(水)

管工事施工管理技士

管工事施工管理技士の1級と2級の試験について受験資格や難易度、試験スケジュールについて紹介します。

1級管工事施工管理技士

管工事施工管理技士における1級の試験は年1回行われ、受検手数料は第一次検定が10,500円、第二次検定が10,500円です。

受験資格、難易度

1級管工事施工管理の試験の合格率は第一次試験が24~52%、第二次検定は52~63%で、難易度がやや高い試験です。

第一次検定の受験資格は、2級管工事施工管理士取得者などがあります。
1級管工事施工管理技士の難易度や年収について詳しくはこちら
1級管工事施工管理技士の資格は難しいのか?合格率や難易度を解説!

下図と合わせて公式サイトを参考にしてください。

引用)1級管工事施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター https://www.jctc.jp/exam/kankouji-1

試験スケジュール

1級管工事施工管理技術検定の試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年5月6日(金)~5月20日(金) 令和4年9月4日(日) 令和4年10月6日(木)
第二次検定   令和4年12月4日(日) 令和5年3月1日(水)

2級管工事施工管理技士

管工事施工技士における2級の試験は、第一次検定は1年に2回で、第二次試験は1回です。
受検手数料は受検手数料は第一次検定、第二次検定ともに5,250円で、両方を受ける場合は10,500円です。

受験資格、難易度

2級管工事施工技士の試験の合格率は第一次試験が54~69%、第二次検定は40~44%で、難易度が高い試験です。
2級管工事施工管理技士の難易度や年収について詳しくはこちら
管工事施工管理技士2級の難易度は?仕事内容や取得するメリットについても解説!
第一次検定の受験資格は17才以上であれば受検可能で、第二次検定は一定の実務経験が必要です。

下図と公式サイトを参考にしてください。

引用)2級管工事施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター https://www.jctc.jp/exam/kankouji-2

試験スケジュール

2級管工事施工技士の試験スケジュールは以下の通りです。

  申込受付期間 試験日 合格発表
第一次検定(前期) 令和4年3月2日(水)~令和4年3月16日(水) 令和4年6月5日(日) 令和4年7月5日(火)
第一次検定(後期) 令和4年7月12日(火)~令和4年7月26日(火) 令和4年11月20日(日) 令和5年1月20日(金)
第二次検定、第二次検定 令和4年7月12日(火)~令和4年7月26日(火) 令和4年11月20日(日) 令和5年3月1日(水)

資格取得のメリット

施工管理技士の資格を取得することで、他の資格取得や昇進を目指すきっかけに繋がります。

ここでは、そうしたメリットを3つ紹介します。

監理技術者などになれる

1級施工管理技士は監理技術者に、2級は監理技術者の補佐になれます。
また、1級は専任技術者を目指すこともできるため、業務の幅も広がるのがメリットだと言えるでしょう。

施工管理技士以外の資格を取得するためには、実務経験年数などが必要になります。

ステップアップのためにも、各技術者に必要な条件を把握しておくと良いでしょう。

CCUSに活用できる

国土交通大臣が登録を推進しているCCUS(建設キャリアアップシステム)の能力評価基準においてもメリットがあります。

能力評価はレベル1~4にわかれており、1級施工管理技士の資格を取得しているとレベル3を取得できる可能性が高くなります。

レベル3は職長として現場に従事できることの証明になり、上位のレベルを目指すためにも資格取得が役立つと言えるでしょう。

キャリアプランが立てやすい

施工管理技士の資格を目指すことでキャリアプランが立てやすくなります。
建設会社に就職した際にはまず工事担当者として経験を積み、2級施工管理技士の資格取得を経て主任を目指すというキャリアプランがあります。

その後、1級を取得して課長や部長クラスを目指すという目標も立てやすいため、資格取得と合わせて将来像の検討に役立ちます。

引用)女性定着 促進に向けた アクション プログラム – 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001442526.pdf

資格がないと転職がうまくいかない理由

実務経験があるだけでは転職がうまくいかない場合もあります。
施工管理技士の資格がなぜ転職に有利に働くのか3つの例を挙げて紹介します。

業種未経験の場合

建設業未経験で転職を目指す場合、資格が無いことで不利に働く場合があります。
建物やインフラなどについて知識がない状態だと、建設業について0から学ばなければいけません。

そのため、雇う側や教える側の負担が増える場合があり、採用が見送られる可能性もあります。

資格がある方が建設現場の監督や補助をする際に業務をスムーズに進められることが多いのも確かです。

年齢が若い場合

年齢が若くて資格が無いと、実務経験があっても転職しづらい場合があります。
実務経験は会社ごとに業務が異なる場合が多く、普遍的な知識があるかどうかを資格によって判断することもあるためです。

また、若くて勤勉な社員は施工現場に対する熱意もあると考える企業もありますので、資格取得の必要性があると言えます。

年齢が高い場合

施工管理技士の資格が無くて年齢が高い場合は、これまでの経験を裏付ける根拠が薄いと思われる場合もあります。

資格取得を推奨する建設会社が多い中、どうして資格を取らなかったのかと問われる可能性もあります。

忙しくて資格取得に手が回らないことも多いですが、資格手当や転職が必要になる場合を考えると資格の勉強を視野に入れると良いことが分かります。

まとめ


施工管理技士の資格が無いと監理技術者や専任技術者へステップアップできなかったり、昇進のチャンスも減ってしまうことから、取得しておくと良いと言えます。

また、昔よりも転職が盛んになっている今こそ、資格取得を目指すべきだとも言えるでしょう。

資格手当やキャリアアップのためにも、まずはどういった施工管理技士の資格があるか調べてみるのがおすすめです。

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