高圧ケーブル端末処理とは?必要資格や取得メリットは?資格の活用事例なども紹介!

高圧ケーブルとは6,600Vの高圧電気を供給するためのケーブルです。
非常に高い電圧を扱うので、取り扱いには正しい知識を持たなければ事故につながる恐れがあります。

特に、ケーブル同士をつなぐ接続部や、末端部は通電部が露出する可能性が高い箇所のため、端末処理を行う際には高圧ケーブル工事技術認定講習を受講することが推奨されています。

今回は高圧ケーブル端末処理の仕事内容、必要資格、資格取得メリットなどについて解説します。

高圧ケーブル端末処理とは


電気工事には、戸建住宅や小規模な店舗などに直接100/200Vの電気を供給する低圧電気工事と大規模な工場、店舗、マンションなど大量の電気を必要とする建物のキュービクルや電気室へ6,600Vの高圧電気を供給するなどの高圧電気工事があります。

高圧ケーブル端末処理はこのうち高圧電気工事の際に必要となる作業です。

仕事内容

仕事内容としては主に電気室やキュービクルなどの受電装置の配線時における端末部の処理です。
絶縁テープを巻いただけの状態にはできませんので、端末処理専用の部材を用いて正しい手順で施工を行います。

誤った施工方法を行ってしまうと漏電や耐電圧特性の低下などを引き起こし、ケーブル事故の原因となるので、高圧ケーブルには高圧ケーブルの端末部の処理には十分な知識と技術が必要となります。

高圧ケーブルの端末処理に必要な資格とは

高圧ケーブルの端末処理には正しい知識と技術力が求められます。
誤った取り付け方法を行うと、思わぬ事故に繋がり最悪の場合、死亡事故や周辺の大規模な停電などの恐れがあります。

実際に一般の電気工事業者による安易な施工が原因で、ケーブル事故を発生させた事案もあり、それらのことから高圧ケーブルの端末処理を行うには「高圧ケーブル工事技術認定講習」を受講することが推奨されています。

この資格は各地方の一般社団法人電気協会により実施されています。

高圧ケーブル工事技術認定講習について

資格概要

高圧ケーブル工事に必要な知識と技術を有した電気技術者を育成することにより、施工不良、保守不全による停電事故を撲滅する目的で一般社団法人電気協会により実施されています。

毎年実施されており、修了認定者には認定証が交付されます。
認定証の有効期限は5年間で、5年毎の更新講習を受講することで有効期限は延長されます。

受講資格は第一種電気工事士免状取得者および第二種電気工事士免状取得後5年以上の経験を有する者とされていますが、高圧ケーブルを扱えるのは第一種電気工事士のみのため、第二種電気工事士は本講習を受講したとしても実際に工事は行えないため注意が必要です。

(支部によっては第一種電気工事士免状取得者のみとしている支部もあります。)
また各地の管轄支部ごとに受講料などが異なるため、受講の際はご自身が住まわれている地域の管轄支部のHPで確認することをおすすめします。

受講スケジュール

受講スケジュールとしては、各支部ごとに内容に若干の違いはありますが、講義や実技などを盛り込んだ合計2日間の講習会となります。

また2日目には検定試験も設けられており、試験に合格しなければ認定証を交付されることはありません。

受講日程や年間の講習会回数は各支部ごとに行われておりますので、こちらもご自身が住まわれている地域の管轄支部HPをご確認ください。

受講対策

受講対策としては、講習会の最後に検定試験がありますので、講義中は油断することなくしっかりと講義に集中することが重要です。

また技術検定の中には実技もあります。
下記の持ち物を忘れずに前日までに準備しておきましょう。
忘れてしまうと実技を受けられなくなることもあります。

  • 作業服(上下)
  • 保安帽(ヘルメット)
  • 筆記具
  • ノート
  • ペンチ
  • 電工ナイフ
  • ニッパー
  • 金切りはさみ
  • 鋸刃
  • はさみ
  • モンキースパナ
  • 平ヤスリ
  • スケール
  • ノギス
  • 焼きごて
  • トーチランプ
  • ブラシ
  • 圧着工具
  • サンドペーパー
  • ウエス
  • ビニールテープ
  • 無水エタノール
  • ダーマートグラフ
  • 資格取得のメリット

    高圧ケーブル工事技術認定講習の資格を取得するメリットは下記の通りです。

    受注可能案件が増える

    資格を取得することで、高圧ケーブル端末処理を正しい知識と技術で行えるようになります。
    個人事業主などでこれまでは資格を持っていないことで高圧ケーブル工事を受注する受注をすることができなかった案件なども受注することができるため、受注数の増加が見込まれます。

    結果的に収入のアップに繋がります。

    安全に作業をすることができる

    講習会では高圧ケーブルを扱う工事を行う際の基礎知識や正しい作業方法など安全についてを主に教わることとなるため、資格取得後は高圧ケーブル工事時の事故を減らすことが可能です。

    高圧ケーブルの端末処理は高圧電流が流れる銅線の被覆を剥がして処理を行うため、知識や技術がない者が工事を行うと危険が伴い、大きな事故へと発展しかねません。

    資格を取得することでそのような事故を減らせることは最たるメリットです。

    信用度が高まる

    もし高圧ケーブル工事の作業時に事故が発生したとしたら、責任を負うのはその作業所の責任者およびその作業の責任者です。

    作業責任者は安全管理を徹底しなければなりません。
    資格未取得者と資格取得者のどちらに作業を任せるかを考えた時、資格取得者は高圧ケーブル工事に対する正しい知識を有していることを証明できるため当然資格取得者を選ぶでしょう。

    そういったことから資格取得者は作業所内での信用が高まります。

    関連資格


    高圧ケーブル工事技術認定に関連のある資格について紹介します。

    電気工事士

    電気工事士は一般用電気工作物および500kW未満の自家用電気工作物の工事に従事することが可能になる国家資格です。

    高圧ケーブル工事技術認定を受けるにはこの資格を取得していなければなりません。

    資格には第一種と第二種があり、第二種は一般住宅など小規模でかつ600V以下を受電するための設備の工事に従事することが可能で、第一種は第二種の業務範囲および最大電力500kW未満の工場やビルなど大規模な工事に従事することができます。

    高圧・特別高圧電気取扱者

    高圧・特別高圧電気取扱者は、高圧もしくは特別高圧の充電回路やその支持物の設置工事・点検・修理などを行う際に受講が義務付けられている特別教育です。

    教育内容は高圧電気、特別高圧電気の基礎知識や危険性などの学科講習と活線作業および活線近接作業における方法の実技講習などで合計2日間の特別教育講習です。

    特種電気工事資格者

    最大電力500kW未満の自家用電気工作物のうち「ネオン工事」および「非常用予備発電装置工事」を行う際に必要な資格です。

    資格にはネオン工事を行うための資格と非常用予備発電装置工事を行うための資格の2種類があり、どちらも電気工事士免状交付者でなければ資格を取得することはできません。

    高圧ケーブル工事技術認定同様、取得することで工事の幅が広がります。

    資格の活用事例・転職事例

    高圧ケーブル工事技術認定講習未取得→取得

    私は電気工事士として、個人事業主として生計を立てています。
    しかしあまり業績が振るわず、何か仕事を受けられる資格が必要と考え、電気工事に関わる資格を調べ高圧ケーブル工事技術認定というものがあることが分かり、3年前に高圧ケーブル工事技術認定講習を受講しました。

    高圧ケーブル工事自体はたまに下請けで受注していたこともありましたが、この資格を取得してからは自分で受注することが可能となり、仕事量も増えました。

    高圧ケーブル工事技術講習取得者→特種電気工事資格者も取得

    電気工事士として働いており、メイン業務はキュービクルの配線処理のため、高圧ケーブル端末処理なども普段から行っています。

    作業の幅を広げようと、特種電気工事資格者の非常用予備発電装置工事の資格を取得しました。

    以前から非常用予備発電装置工事の工事依頼は頂いていましたが、有資格者がいないことからお断りをしており、機会損失をしていたことは会社も理解していたため、会社からも喜んでもらえました。

    今ではキュービクル配線工事と非常用予備発電装置工事が半分ずつくらいの割合で仕事をしています。
    資格を取得したことで、受注量も増え利益に貢献しているという評価から昇給もしてもらえました。

    電気工事作業員(年収350万)→キュービクルメンテの会社(年収400万)へ転職

    前職は電気施工会社で作業員をしていました。保有資格は第一種電気工事士と高圧ケーブル工事技術講習認定です。
    毎日の現場作業で平日は疲れが溜まり、休日は寝てばかりでした。そんな生活が嫌になってしまい、転職をすることにしました。

    たまたま求人で今の会社を見つけ、この仕事であればこれまでの経験を活かしつつ、悩みも解決できそうと考え転職をしました。

    応募者が意外と多かったようですが、無事に採用してもらうことができ、決め手は高圧ケーブル工事技術講習を受講していたこととそれまでの現場経験とのことでした。

    年収も前職の350万から400万ほどに上げてもらえたので、とても満足のいく転職でした。

    まとめ


    今回は高圧ケーブル端末処理について仕事内容や関連資格について解説しました。
    現状は高圧ケーブルを扱う際に資格取得を義務付けられているわけではありませんが、誤った知識や経験不足が原因でケーブル事故がたびたび発生していることも事実です。

    この記事をきっかけに高圧ケーブル工事技術講習の受講者が少しでも増え、ケーブル事故を少しでも減らせると幸いです。

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