フォークリフト免許(運転技能講習修了証)は、倉庫や建設業でも活躍できる資格の一つです。
取得するためにはどういった手続きがあるのか、資格についての詳細と共に説明し、最後に転職事例も紹介します。
今後の資格取得のために役立ててください。
フォークリフトとは
フォークリフトは小型特殊自動車に分類され、荷物を積み込むフォークやラム、昇降させる機構(マスト)を備えた動⼒付き荷役・運搬⽤の機械を指します。
多くの荷物や積み荷などを⼀度に運搬することができ、効率的に積み込みや搬入・搬出ができるのが特徴です。
荷役の効率を上げるため、機械にアタッチメントを付けたりもします。
国土交通省の資料を元に、フォークリフトを紹介した図は以下の通りです。
引用)s-teikyo15_20190228.pdf https://www.mlit.go.jp/jtsb/iken-teikyo/s-teikyo15_20190228.pdf
最⾼速度は約10~20km/時間であり、⾞体がコンパクトにまとめられているため⼩さな旋回半径で⽅向転換ができます。
フォークリフトの運転に必要な資格とは
国家資格であるフォークリフト運転技能講習修了証は、労働安全衛生法に基づく資格です。
無資格でフォークリフトを運転すると、労働安全衛生法第61条に基づいた罰則が科されるので注意しましょう。
特殊免許
最高速度15km/時間以上のフォークリフトを公道で走らせる場合は「大型特殊自動車免許」が必要で、それ以下の場合は「小型特殊自動車免許」があれば走行できます。
フォークリフト資格
フォークリフトは道路 ( 公道 ) 上を⾛⾏するためには自動車運転免許が必要ですが、作業時には別途他の資格が必要です。
フォークリフトの最⼤荷重(基準荷重中⼼に負荷させることが可能な荷重)によってそれぞれ資格が異なるため解説します。
フォークリフト資格の種類
フォークリフトで作業する場合は、最大荷重によって必要となる資格が異なります。
1トン未満のフォークリフトを運転する場合
フォークリフトの最⼤荷重 1トン未満の場合、「フォークリフト運転の特別教育修了者」の資格が必要です。
1トン以上のフォークリフトを運転する場合
フォークリフトの最⼤荷重 1 トン以上の場合、「フォークリフト運転技能講習修了証」の資格が必要です。
フォークリフト資格を取得するには
フォークリフトの資格を取得するために必要な受講講座や費用、難易度について説明します。
受講資格
受講するためには普通自動車免許が必要な場合があります。
また、大型特殊運転免許(限定無し)を持っている場合は受講時のコース時間が短縮できる可能性があります。
地域によっては普通自動車免許が無い場合用の受講も用意されていることもあります。
受講費用
自動車免許を持っている際にフォークリフトの講座を受ける場合は、31時間(学科7時間+実技24時間)のコースを3~4日間に分けて受講します。
日数や費用は受講場所によって異なりますが30,000~40,000円ほどが多いです。
大型特殊免許、大型自動車免許などを持っている場合は11時間(学科7時間+実技4時間)のコースを2日間に分けて受講でき、受講費用は15,000~22,000円ほどです。
別途、テキスト代がかかることもあります。
難易度
講習の中でフォークリフトの知識や扱い方などを学べるため、難易度は高くありません。
具体的な講習科目の一例として、「フォークリフトの荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識」、「走行、荷役の操作」といった学科・実技講習があります。
資格取得の流れ
フォークリフトの資格を取得する際の主な流れは以下の通りです。
地域で開催しているフォークリフト免許の受講を申し込む
↓
受講票が到着したら受講費用を支払う
↓
受講後、修了証を受け取る
フォークリフト資格取得には助成金の利用も可能
フォークリフトの資格を取得するために、教育訓練施設に支払った教育訓練にかかった費用の一定割合に相当する額について、ハローワーク(公共職業安定所)から給付を受けることができます。
支給対象や制度の利用方法を紹介します。
教育訓練給付制度の給付金支給対象
フォークリフトの資格は職業に関連する公的資格(地方公共団体や国から委託を受けた機関が法令に基づいて実施する資格)である「公的職業資格」に定められています。
そのため、教育訓練給付制度の給付金支給対象です。
フォークリフトの資格は特定一般教育訓練に該当するため、取得時にかかった費用の40%(上限年間20万円)が給付されます。
教育訓練給付制度利用の流れ
教育訓練給付制度を利用する際には、訓練受講1ヶ月前にキャリアコンサルタントに申請し、受給資格を確認する必要があります。
その後、受講を終えてからハローワークに給付金の支給申請をするのが主な流れです。詳細は厚生労働省のサイトもご確認ください。
引用)教育訓練給付制度のご案内|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000800408.pdf
資格取得のメリット
フォークリフトの資格を取得することでどのようなメリットがあるか3つ紹介します。
倉庫業務の需要が高い
フォークリフトの資格があれば、貨物ターミナルや港湾などの工場や倉庫といった重い荷物の行き来がある場所で仕事の幅が広がります。
手作業で運搬するよりもフォークリフトなら効率的に運搬が可能であることから需要もあります。
給与アップが狙える
フォークリフトの資格を取得することで、月の給与に資格手当が付く場合があります。
また、講習にかかる費用を負担してくれる会社もあるため、お金をかけずに資格を取得して年収アップが狙えます。
建設業で活躍できる
倉庫や運送業の他、土木や建築業における施工や解体業といった業種での活躍も期待できます。
資材によってどのように積載していくかが問われたり、施工や解体の合間の限られた時間でフォークリフトを扱う必要がありますが建設業で活躍できれば将来の安定性も上がります。
フォークリフト資格を取得しての成功事例・転職事例
手作業で荷運び→フォークリフトオペレーター
倉庫で働いていましたが、荷物を自身の力で運ぶことがキツかったので、フォークリフトを使えるようになってから身体への負担が減ったのが良かったです。
倉庫から出庫するために積み込み作業を繰り返すのが主な業務ですが、高齢になっても働き続けることができそうです。
玉掛けの資格→フォークリフトの資格
玉掛けの資格を持っていたので、フォークリフトの資格を取得したことで業務の幅が広がりました。
建設業の解体工事において、重機を複数扱えると活躍できる現場が増えて、仕事を多くもらえるようになったのが良かったです。
今後はクレーンの資格取得も目指したいと思います。
アルバイト→正社員
アルバイトで物流センターの仕事をしていましたが、フォークリフトの資格を取得したことで正社員にステップアップできました。
作業順序自体はアルバイトの時に知っていたため、資格を取ったことで多くの仕事を任せてもらえるようになったのが良かったです。
年収も50万円ほど上がったため、今後はリーダー職に就けるよう勤めていきます。
まとめ
フォークリフトの資格の種類についてや、取得方法について紹介しましたが意外にも難しい資格ではないことが伝わったかと思います。
肉体労働が多い仕事から、フォークリフトの資格を取得したことで専門的なスキルが活かせるようになったという事例もあることから資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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