空調設備とは?仕事内容や役立つ資格、転職事例などを含めて詳しく解説!

空調設備は「空気調和設備」と呼ばれるエアコンなどを指し、そうした空調に関する機器類を点検・設置などを行う仕事もあります。

温度や湿度、気流などの流れについても関わりの深い仕事ですが、どういった業務内容があるのか、おすすめの資格と共に紹介します。

空調設備とは


空調設備は家やビル、お店などで気温を一定に保ったり、湿度や空気の状態を調整するための機器類を指します。

具体的にどういった機器があるか紹介します。

空調設備とは

空調設備には以下の3種類があり、それぞれ具体的な機器類を説明します。

・熱源設備
ボイラー・ヒートポンプ・蓄熱槽・冷凍機・吸収冷温水機など、熱を生み出す設備を指します。

・熱搬送設備
配管・ポンプ・送風機・ダクトなど熱源と空調をつなぐ役割を果たす設備です。

・空気調和設備
加湿器・冷却コイル・加熱コイル・エアフィルターパッケージ型エアコンなど、熱を調整する設備です。

空調設備管理とは

空調設備管理の仕事内容について説明します。
店舗やオフィスビルといった建物において、空調設備が取り付けられている場所の管理業務をするのが主な仕事内容です。

空調設備保守・点検、不具合があった場合の対処などを担います。

空調設備工事とは

空調設備工事は、冷凍機、エアコン、ポンプといった設備を取付、取り換え、撤去などの工事をします。

空調機器ごとに特徴や取付時の注意などがあるため、個々に応じた対応が求められます。
例えば、家庭用のクーラーとオフィス・店舗に使われる業務用のクーラーでは、性能の違いだけでなく形状を踏まえた注意点などもあります。

そのため、安全に取り付け工事をするためにも知識が問われます。

空調設備管理に有利な資格10選

空調設備に役立つ資格について10種類紹介します。
仕事内容や資格試験概要、資格のホームページを記載するので参考にしてください。

管工事施工管理技士

施工管理技士国家資格のうちの1つで、1級と2級にわかれています。
空調や上下水道、ダクト工事、浄化槽工事、ガス配管工事などの配管に関する工事を担う際に役に立つ資格です。

空調機器を動かすための配管についての知見が深まります。

資格の資格の詳細については以下を参考にしてください。
1級管工事施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター
https://www.jctc.jp/exam/kankouji-1

電気工事施工管理技士

施工管理技士国家資格のうちの1つで、1級と2級にわかれています。
照明設備工事、変電設備工事、発電設備工事、送配電線工事、非常用電源設備工事などの電気に関する工事を担う際に役に立つ資格です。

空調機器を起動させるために必要な電気系統の理解が深まる資格の一つです。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
1級 電気工事施工管理技術検定 | 一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部
https://www.fcip-shiken.jp/den1/

冷凍機械責任者

経済省が管轄し、高圧ガス保安法に規定される資格で、第1種~第3種にわかれています。
食品工場、化学工場などにおける冷凍機を扱うための技術を学び、機器の設置や保安業務を行います。

空調設備と冷凍機は工事において関わりが深いため役に立ちます。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
国家試験のお申込み | 高圧ガス保安協会
https://www.khk.or.jp/qualification/qualification_application/

エネルギー管理士

国家資格であり、エネルギーの使用の合理化に関する法律(通称:省エネ法)によって定められている資格です。

料資源の確保や合理的にエネルギーを使用していくにあたり、使用についての方法や監視などの業務を担います。

空調設備における空気線図の見方も含めて知見が役に立ちます。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
エネルギー管理士|一般財団法人 省エネルギーセンター
https://www.eccj.or.jp/mgr1/

建築物環境衛生管理技術者

建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)に基づく国家資格の一つです。

建築物において環境衛生上適正に行われているかを監督するのが主な業務です。
給排水設備や空調設備も資格の範囲に入っています。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
建築物環境衛生管理技術者講習会|公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター
https://www.jahmec.or.jp/koushu/kanrigijutu.html

電気主任技術者

経済産業省の管轄の国家資格であり、第一種~第三種にわかれています。
発電所や変電所、工場、高層ビルなどにおける受電設備や配線等を含む電気設備の保安・監督の仕事を担います。

空調設備の電気系統がどういった流れになっているのかを把握する際に役立ちます。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
電気主任技術者|一般財団法人 電気技術者試験センター
https://www.shiken.or.jp/

ボイラー技士

厚生労働大臣が指定した指定試験機関が免許試験を行っている資格で、特級、一級、二級にわかれています。

空調や温水供給のためのボイラーを点火したり、清掃したりといった運用・管理する際に必要な資格です。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
受験資格(二級ボイラー技士) |安全衛生技術試験協会ホームページ
https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikaku122.htm

電気工事士

国家資格の一つであり第一種、第二種にわかれていて、住宅や商業施設などの電気工作物の作業に必須となる資格です。

業務用エアコンは端子台と電線をつなぐ必要があるため、電気工事士の資格を持っていないと作業できないことから空調設備において重宝します。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
第一種電気工事士試験 | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
https://www.shiken.or.jp/examination/e-construction01.html

冷媒フロン類取扱技術者

民間資格の一つであり、第一種、第二種にわかれている資格です。
業務用冷凍空調機器に対する冷媒の充塡、整備や定期点検技術の知識が得られるため、フロンガスの取り扱いが必要になる空調機器を扱う際に役立ちます。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
冷媒フロン類取扱技術者制度|一般財団法人 日本冷媒・環境保全機構
https://www.jreco.or.jp/shikaku_gaiyo.html

認定電気工事従事者

電気工事士法に基づき、電気工事の欠陥による災害を防止することを目的とし経済産業省が認定している資格です。

自家用電気工作物を取り扱う仕事に関わる資格なので、該当する空調機器を扱う際に役立ちます。

資格の詳細については以下を参考にしてください。
認定電気工事従事者認定講習の概要|一般財団法人 電気工事技術講習センター
https://www.eei.or.jp/approval/

空調設備の仕事のやりがい


空調設備の仕事をする上でのやりがいを3つ紹介します。

未経験の採用もある

空調設備の仕事は専門学校などを出ていなくても、未経験から採用があります。
そのため、就職する際のハードルが低く、仕事をスタートしてから丁寧に業務内容を教えてもらえる会社が多いです。

経験を積むことで給与も上がっていく傾向があるため、やりがいにもつながります。

技術が身につく

エアコンの取り付けには手順があり、特に業務用エアコンは専門的な知識や技術が必要です。
そのため、空調設備の仕事をしていると専門的な技術が身につくというメリットがあり、業界の将来性もあることから長く働けます。

人の役に立てる

建物に空調設備が無いと夏は涼しい部屋、冬は暖かい部屋にすることはできません。
そのため、快適な空間づくりを担っているという役目や、人々の生活を支えているというやりがいがあります。

エアコンを設置して一年を通じて快適に過ごせるよう努め、修理時には感謝の言葉をもらえるため人の役に立っているという実感が得られます。

空調設備の仕事の平均年収とは


空調設備の仕事の平均年収は400万円ほどで、未経験で300万円台でスタートし、経験を積むことで年収が上がっていく傾向があります。

様々な現場に対応できるようになると会社から評価されるようになり、給与アップにつながります。

また、電気工事士などの関連する資格をとって資格手当を積み重ねることで月給が数万円上がる会社もあります。

空調設備業界の将来性とは


ホテルや娯楽施設の業務用のエアコンや専門性の高い空調、コンビニやスーパーにおいて冷蔵・冷凍食品を保存するための棚や冷凍機、オフィスのクーラー・エアコンなど空調設備の需要は幅広いです。

また、各家庭のエアコンの取付作業なども含めると今後も必要になる仕事であると言えるでしょう。

空調設備業界での成功事例・転職事例


空調設備の仕事に転職した際の成功例を3つ紹介します。

電気工事から管工事へ

電気工事から管工事に転職しました。
空調設備における冷媒配管の工事において「管工事施工管理技士」を取得して転職に成功し、年収も上がりました。

機器類の電気系統の流れを確認する際には前職で取得していた「第2種電気工事士」の知識が役に立っています。

年収は400万円から450万円になりました。
各資格で5,000円以上は月に手当がもらえるため、資格手当だけで年収が10万円ほど上がったのも良かったです。

空調設備の仕事をするにあたって、資格手当がある会社に転職するのもおすすめです。

業務用エアコンから家庭用エアコンを対象とする会社へ2

業務用エアコンを点検・設置する会社から家庭用エアコンを対象とする会社に転職して給与が上がりました。

業務用エアコンを対象としていた時は1日の作業量が決まっていたため、あまり給与が上がりませんでしたが、転職して年種が50万円アップしました。

年収は370万円から420万円になりました。
各家庭を回ってエアコンの点検をするため、自身でスケジュールを組んで仕事ができ、やりがいを感じています。

施工管理から空調設備職へ

施工管理技士から空調設備職に転職し、建物のエアコンなどの空調を設置する仕事をしています。

施工管理の時は地方への出張も多かったですが、空調設備の会社に変わってからは関東エリアのみで働けるようになって良かったです。

施工管理の仕事を通じて建物が作られる際の流れを知っているため、空調設備の設置時にその知見が活かせています。

まとめ


家庭にも身近な空調設備ですが、建物の数だけ設備があるため修理や取り付けといった仕事の需要があります。

そのため業界に興味を持ったら仕事について調べたり、関連する資格の取得を考えてみてはいかがでしょうか。

将来性のある仕事に就くための足掛かりとなれば幸いです。

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