電気工事士はきつい?きついと言われる理由5選!電気工事士はやめとくべきか?

電気工事士とは電気工事を行う仕事です。
肉体労働である建設業のひとつで、一般的にきつい仕事のため、「やめとけ」と言われがちの仕事です。

なぜ電気工事士はきついと言われてしまうのでしょうか。
今回は電気工事士がきついといわれる理由について5つ紹介しています。
反対に電気工事士のメリットはどういったものがあるでしょうか。
また電気工事士に向いている人、向いていない人の違いについてもそれぞれ解説しました。

電気工事士とは

仕事内容

電気工事士の仕事内容は、電気設備の設置や配線工事など電気に関わる工事を行います。
電気工事は危険性が高い仕事のため、正しい知識を有した者でなければ工事をしてはいけないことが法令で定められています。

そのため電気工事を行う場合、国家資格である「電気工事士」の資格が一般的に必要です。
電気工事士の資格には「第一種」と「第二種」に分かれており、現場規模範囲などに違いがあります。

一種と二種の違い

一種と二種の一番の違いは現場規模範囲です。

第一種電気工事士 最大電力500キロワット未満の工場、ビル、病院などの自家用電気工作物まで。および第二種の現場規模範囲。
第二種電気工事士 一般住宅や小さなオフィスなどの600ボルト以下の低圧電力を受電する設備工事まで。

現場規模が変われば作業内容も変わり、一種では病院や大きな工場などのメンテナンス業務や変電施設の新設など、大型な工事が主な仕事内容です。

二種は一般住宅や小規模店舗などのコンセント、照明、エアコンなどの設置や配線といった私達の生活に溶け込んでいる電気機器を使うための工事がメインです。

電気工事士がきついといわれる理由5選


それではここから電気工事士がきついといわれている理由について5つ解説します。

肉体労働

電気工事は工具や資材の運搬や高所での作業、きつい体勢での作業など身体を使うため、肉体労働がメインとなります。

そのため、体力が必要な仕事であり、1日現場で作業をすると夕方にはへとへとになります。
また、建設現場は休憩所以外、冷房や暖房設備がないので、夏は暑く、冬は寒い環境下での作業です。

熱中症のリスクも高く、こういった労働環境がきついと言われる理由の一つとなっています。

一人前になるまでが長く収入も低くなりがち

電気工事士は技術職のため、一人前になるまでには一定の時間が必要です。
一人前になるまでにはおよそ3年ほどの期間が必要とされ、覚える作業も多く、現場によっても状況や施工難易度も変わってくるためです。

その間は見習い期間となり、雑用や力仕事を任されることが多い割に収入が低くなりがちという理由で、一人前になる前にやめてしまう方もいます。

見習い時代の年収は270〜320万円程度です。

繁忙期が激務である

電気工事には1年の中で繁忙期となる時期があります。
年末や年度末の繁忙期は建設業全体に言えることですが、電気工事士にはもう一つ夏の繁忙期があり、暑くなる前にエアコンを新調したり、修理を依頼する人が多くなるため、5月〜9月頃までがエアコン取り付け工事の繁忙期となります。

この時期のエアコン取り付けがメインの電気工事士は、休日も取れないほど仕事に追われ激務となります。

ブラックと言われる企業が多い

電気工事士に限った話ではないのかもしれませんが、電気工事業もブラック企業が多いと言われています。

理由のひとつとしてサービス残業が当たり前ということが挙げられます。
現場はいつも同じとは限りません。
近い現場であればいいですが、遠方の現場であれば朝早く出なければなりません。
現場によっては4:00に自宅を出なければ間に合わない現場などもありますが、ほとんどの企業では早出の扱いにはならず、結果的にサービス残業となります。

上下関係に厳しい、人間関係が難しい

こちらも電気工事士に限った話ではなく建設業全体の話ですが、働いている人の中には体育会系な人も比較的多いです。

上下関係に厳しく、怒鳴られることもあります。
慣れない作業などで失敗をして怒鳴られてしまい、それが原因で萎縮して次の作業も失敗してしまうという連鎖が起こることも。

また同じ会社内でも派閥があるところもあり、人間関係が難しいと感じることもあるでしょう。

電気工事士のメリット

ここまでの解説で、電気工事士に対してあまり良くないイメージを持ってしまったかもしれませんが、電気工事士の資格をとることでメリットも多くあります。

転職に有利

電気工事士は転職に有利です。
電気工事士は国家資格のため履歴書に記載することができ、転職時にはアピールポイントにすることができます。

一種二種ともに需要が高い資格ですが、第二種よりも業務範囲が広いため、第一種の方が優遇されます。

そのため、今働いている会社が自分に合わないと感じた場合、転職もしやすくなるでしょう。

社会的な信用度が高い

電気工事を行う場合は電気工事士の資格が必須です。
私達の生活は電気がなければ成り立たず、電気を使えるようにするには電気工事士の力がなければならないのです。

電気工事が将来無くなることは考えづらく、またAIやロボットに代替されづらい仕事とされており、社会的な信用が高い資格です。

資格手当などがつく企業も多い

電気工事士の資格は公的にも認められた資格のため、多くの企業で資格手当が付きます。
金額は会社ごとに差はありますが、第二種で約5,000〜10,000円、第一種では10,000〜30,000円ほど支給される会社もあります。

資格手当は毎月支給されるので、資格を取得するだけで年収を上げることができます。

独立にも役立つ

電気工事士は需要がある仕事ですので、独立もしやすい職種です。
軌道に乗れば年収1,000万円以上も夢ではありません。
独立にはスキルと経験と信用が必要です。
はじめは会社員としてスキルと経験を積み、信用を得ていくことが独立への道です。
資格を取ることがその第一歩となるでしょう。

電気工事士に向いている人

次に電気工事士に向いている人と向いていない人について解説します。
まずは向いている人です。

指示通りに作業ができる人

電気工事には、誰がやっても同じ成果物ができるように図面が存在します。
配線の長さやクリアリングの寸法まで、図面に記されており図面通りに工事を行わないと施工不良となることもあります。

図面の大事さを理解し、指示通りの作業ができる人には向いています。

コツコツ作業を継続できる人

電気工事士の仕事の中には、地味な作業を一人で延々と丸一日こなさなければならない作業なども存在します。

たとえ地味であっても必要な仕事ということを理解し、コツコツと継続できる人には向いています。
また一人作業が好きな人や細かい作業に没頭できる人にも向いている仕事と言えます。
反対に飽きっぽい性格の人、もっと派手な仕事をしたい人には向いていないと言えます。

身体を動かすことが好きな人

電気工事は肉体労働なので身体を動かすことが好きな人には、理想的な仕事です。
事務所で一日中机で仕事をするよりは身体を動かす仕事がしたい人や学生時代に体育会系の部活動に属していた人にとっては体力的にも有利です。

電気工事士として一日働けば夕方には程よい疲れを得られるでしょう。

電気工事士に向いていない人


反対に電気工事士に向いていない人はこんな人です。

自己判断で仕事を進めてしまう人

指示通りに作業ができる人とは反対に、自己判断で仕事を行ってしまう人は電気工事士に向いていません。

図面をよく読み込まず自己判断で施工を行ってしまうと施工不良となり、手直しが発生し時間と労力が無駄になってしまいます。

また周りからの不信感も持たれてしまうことにもなりかねません。
自身で考えて行動ができることは素晴らしいことですが、電気工事士の基本は指示通りに進めることです。

努力の継続が苦手

電気工事士の仕事で経験と技術を身につけるには、努力が不可欠です。
仕事を覚える期間は、失敗を重ねて怒られながら成長をしていく覚悟が必要ですが、努力が苦手な人は、働き始める前の「仕事をこなす、一人前の電気工事士」という理想と「毎日怒られている見習い」の現実とのギャップにやる気を無くしてしまうでしょう。

そういった人には向いていないと言えます。

身体を動かすことが苦手・人間関係が苦手

そもそも身体を動かすことが苦手な人には電気工事士は向きません。
一日働けばその日の夕方には、疲れ切ってしまうでしょう。
また電気工事の業界でも体育会系のノリがあることは事実です。
大きい声で返事をするなど、素直な態度をとっていれば可愛がられることもありますが、常に暗い態度をとっていると相手にしてもらえなくなります。

そういった人間関係が苦手と感じる人には向いていないでしょう。

電気工事士で働きやすい環境を得るには

ここまで、働きづらい印象を与えてしまった電気工事士ですが、自分次第で働きやすい環境を得ることは可能です。

ここでは電気工事士で働きやすい環境を得るための方法について解説します。

資格を取る

まずは例え見習い中であったとしても、電気工事士の資格は早めに取ることをおすすめします。
理由としては、電気工事士資格の学習をしていく中で、電気工事士として必要な知識を吸収していくことが出来るからです。

無資格者と有資格者の見習いとでは圧倒的に有資格者の見習いの方が、一人前までの期間は短いでしょう。

また、会社や先輩達に対してもやる気があることをアピールすることができます。

経験を積み、仕事を覚える

資格をとったあとは、ひたすら経験を積み仕事を覚えましょう。
仕事を覚えるのが早ければ早いほど、社内からの信用も高まり、一人前と認められれば働きやすい環境も手に入ります。

仕事中は常に真剣に向き合うことが近道です。

ホワイトな企業に転職する

資格もとって、経験もあるがそれでも今の会社に不満があるのであれば、転職を検討しましょう。
電気工事士は需要が高く、多くの会社が募集を行っており、転職エージェントなどを活用すれば、自分の希望する条件に近い転職先を見つけることができます。

資格は第二種よりも第一種まで持っていた方がより良い条件で転職できる確率が上がります。

電気工事士の転職・収入アップ事例


電気工事士の転職事例や収入アップ事例について3つほど紹介します。

一種電気工事士を取得→昇進!収入アップ!(年収360万→430万)

電気工事士として5年ほど働いており、昨年一種電気工事士の資格を取得しました。
私の勤めている会社では、一種の資格手当が30,000円なので年間で36万円収入が上がりました。

また、たまたまかもしれませんが、その年に昇進することもできたので、収入が大幅にアップしました。

一種を取得することで収入がアップするのは本当なんだと実感しています。

転職エージェントを活用→ホワイト企業へ転職!

以前いた会社では、サービス残業が当たり前で、その日の現場が終われば必ず事務所に戻って事務処理をしなければなりませんでした。

しかしその時間は給料は発生せず、毎日帰りは20時過ぎで次の日は6時出社で自分の時間が全く取れませんでした。

耐えきれなくなり、転職エージェントを活用して転職をしました。
私の希望を細かく聞いて下さり、無事理想の会社を見つけることができました。
今の会社はサービス残業も全く無く、現場からも直帰することができるので、自分の時間がしっかり取れています。

電気工事士として独立→思い通りに仕事をしながら、収入もアップ!

15年勤めていた会社を辞め電気工事士として独立をしました。
円満に退社できたこともあり、以前の会社から仕事を振ってもらうことで軌道に乗せることができ、今ではたくさんのお客様からお仕事を頂けています。

現在は前の会社では出来なかった、施工管理も業務範囲に加え、多様な仕事にチャレンジしています。

先月やっと会社員時代の収入を越えることができ、大きな達成感を得ることができました。

まとめ


今回は電気工事士がきついと言われる理由5選について解説しました。

きつい理由について書きましたが、建設業全体としても電気工事士としても働き方の見直しが進んでおり、以前ほどのきつい状況というのも緩和されてきています。

電気工事はライフラインを担う仕事ですので、これから先も仕事が0になるということは無く、むしろ増々増えていくことも考えられます。

社会的にも必要とされ、需要の高い仕事である電気工事士はやめておくのではなく、反対に電気工事士を目指す人が増えていくことを願います。

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