デベロッパーの特徴解説!大手5社の社風や平均年収の比較紹介!

デベロッパーとは別名「不動産開発業者」ともいい、土地を探してそこにマンションや商業ビルなどを建設し、その売却益やテナント料を得て収益を出すビジネスモデルの企業です。

デベロッパーにはさまざまな形態があり、総合的な街づくりに強い企業、分譲マンションや商業ビルに特化した企業などそれぞれ特徴が異なります。

今回はデベロッパーの特徴や仕事内容、デベロッパーの種類などを解説します。
大手と言われる5社の特徴、社風、平均年収もそれぞれ見ていきます。

デベロッパーとは

不動産業界でのデベロッパーの立場

土地、建物を取り扱う不動産業には4つの仕事があります。
「土地取得」「開発(建設)」「販売」「管理(賃貸仲介)」
その中でデベロッパーの主な役割は「土地取得」「開発(建設)」「販売」です。
ゼロから土地を探して、開発を行い、販売をすることで利益を出します。
新たな不動産を生み出すため、不動産業界の中でもデベロッパーはクリエイティブな立場といえます。

ゼネコンとの違い

デベロッパーの仕事のひとつに開発(建設)がありますが、自社で直接建設を行う企業はほとんどありません。

開発(建設)はデベロッパーからゼネコンに依頼をします。
ゼネコンは建設工事を総合的に統括する企業のため、知識と経験が豊富で、適切な予算と納期を実現することが可能です。

デベロッパーとゼネコンは良い建物を建設するという共通認識のもと、協力関係を結んでいます。

デベロッパーの仕事内容

素地取得

事業計画を行う際の初めの仕事は素地取得とよばれる、開発を行う前の計画地の取得です。
素地取得ができなければ開発に進むことができません。
デベロッパーは素地取得のため、全力を挙げます。
デベロッパーは候補地を決め、土地の条件や人口などから事業収支を割り出し利益が取れることがわかった段階で土地の確保を行います。

土地を得るには元々の地権者と交渉をすることになりますが、何人もの地権者が絡むような交渉では難航することも少なくなく、素地取得ができないことで事業計画が中止になることもあります。

工事(施工)監理

基本的にデベロッパーが直接建設を行うことはなく、ゼネコンなどの建設会社に発注します。
しかし、ゼネコンに依頼をしたから建設にはノータッチというわけではありません。
デベロッパーは工事監理者として、建築物が設計図書通りに作られているかの品質チェックや工事が工期内で終わるのかの進捗確認を行う必要があります。

デベロッパー側で工事監理をきちんと行うことで、施工ミスなどによる後々のトラブルを回避できるため、重要な工程です。

マーケティング

デベロッパーのマーケティングは基本的に市場調査と販売戦略を練ることにあります。
顧客ニーズをいち早く察知し、間取りや立地などに取り入れることで人気物件となり、収益に繋がります。

また物件の販売価格、テナント料の値決めを行うこともデベロッパーの仕事です。
設定した価格やテナント料がそのままデベロッパーの収益となるため、値決めは慎重に行います。

法務・総務管理

不動産を扱う際は契約書、誓約書、協議書、権利書など実に多くの書類が必要になります。
デベロッパーの扱う物件はマンションや商業ビルなど規模の大きなものがほとんどのため、書類の数も多くなります。

それら必要書類の手配、作成および管理を行うこともデベロッパーの仕事です。

営業販売

建設工事が佳境に入り、無事に建物が完成することが確認できた時点からデベロッパーはプロモーションに力を入れます。

チラシ印刷や各メディアへの広告掲載、特設サイトの立ち上げ、その他モデルルームの設置などPR活動を行います。

その後購入申込みが開始され、いよいよ物件の販売が始まります。
購入希望者とデベロッパーとの間で成約され、購入代金がデベロッパーに支払われて初めてデベロッパーとしての利益となるのです。

デベロッパーの種類

デベロッパーは扱う不動産の種類によって、3つの種類に分類されます。

総合デベロッパー

総合デベロッパーは、マンションや商業ビルをはじめ、商業施設、リゾートホテルなど、その街を構成するさまざまな不動産を手掛けます。

総合デベロッパーであれば住宅と商業施設を組み合わせた複合施設の開発も可能です。
駅周辺の再開発などを一手に引き受けるなど、大規模な開発を行うこともあります。
大手デベロッパーの多くが総合デベロッパーといわれます。

マンションデベロッパー

マンション開発をメインに行なっているデベロッパーをマンションデベロッパーとよびます。
多くのマンションデベロッパーは自社ブランドのマンションを手掛けています。
間取りやデザインなどそれぞれ独自の工夫を凝らして他のマンションと差別化を図りブランディングをしています。

ブランドとしての付加価値を高めることで、価格が下がりづらいマンションを提供できることが強みです。

公的デベロッパー

公的デベロッパーは、主に独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)のことを指します。
もともとは国が行っていた事業を法人化して独立させていますが、その所管は国土交通省にあることから公的な立場にあるデベロッパーです。

主に公共住宅の開発や都市再生事業の指揮をとったり、首都圏を中心に高層マンションの開発なども行います。

現在の民間企業によるデベロッパーの先駆けとなる古い歴史を持つデベロッパーです。

大手デベロッパー5社売上高ランキング

総合デベロッパーでもある大手デベロッパー5社の売上高比較表を見てみましょう。

売上高が最も高いデベロッパーは三井物産で、次いで三菱地所、その後住友不動産、東急不動産と続き、野村不動産が5位となっています。

それでは各社ごとの特徴を見ていきます。

三井不動産

三井不動産は1941年の設立以来総合デベロッパーとして、多くの開発に携わってきました。
超高層ビルや大規模ショッピングモール、公園・商業施設・ホテルの複合施設の開発など、例のない開発を行っています。

海外での大規模開発も盛んに行われ、日本を代表するデベロッパーのひとつです。

社風

三井不動産の社風は常に新たな挑戦を受け入れられやすい環境にあることです。
たとえ、若手の意見であったとしても、前向きな発想であれば受け入れられる環境が整っています。

また、従業員を大事にすることでも知られ、従業員による満足度調査においても上位に入ることが多い企業です。

平均年収

三井不動産の平均年収は1,250万円程度です。

三菱地所

三菱地所は1937年に当時の三菱合資会社の不動産部門と建設部門が分社して設立されました。
主に東京都の丸の内、大手町の多くの不動産を所有しており、売上の大部分がこれらの賃貸収入です。

商業ビル開発の実績が多くあり、その他ショッピングセンター、大規模住宅用地開発なども行っています。

社風

三菱地所の社風は、誠実さに重きを置き、誇りを持って仕事に取り組む従業員が多くいることと言えます。

世間からの期待を決して裏切らないという姿勢が表れている企業です。

平均年収

三菱地所の平均年収は1,230万円程度で三井不動産と共にデベロッパーの中でも高い部類に入ります。

住友不動産

住友不動産は1949年に設立された、三井不動産、三菱地所と並ぶ大手デベロッパーです。
主に分譲マンションや賃貸マンション等の一般消費者向けの事業を中心に行っており、戸建て住宅のリフォーム事業なども行っています。

社風

住友不動産の社風は良い意味で体育会系であることです。
社員が実際に現地を訪れて、自ら汗をかいて稼ぐという文化が根付いており、直接営業という他社ではあまり見られない営業手法が好ましいという風潮にあります。

直接現場で肌で感じているからこそ、熱意を持って本気で仕事に取り組めている従業員が多くいます。

平均年収

住友不動産の平均年収は680万円ほどで、他社と比較すると低めの印象です。

東急不動産

東急不動産は1953年に当時の東京急行電鉄株式会社より不動産部門が分離独立し、設立されました。

千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区の都心五区を中心として、住宅から商業施設、ホテルなど、幅広い開発を行っています。

社風

東急不動産の社風は、風通しの良い職場環境であるということです。
若手社員から上司への意見も通りやすく、一人一人の考えが尊重される企業です。
また社員数の少なさから若手のうちから大きなプロジェクトにも携わるケースも多く、早い段階から経験を積むことができます。

平均年収

東急不動産の平均年収は1,000万円程度で、大手5社の中では平均的な年収です。

野村不動産

野村不動産は野村證券から1957年に分離独立した総合デベロッパーです。
商業施設やホテル、物流施設などさまざまな開発を行っていますが、近年では分譲マンションの販売事業に力を入れており、売上の実に約50%を支えています。

社風

野村不動産は仕事とプライベートの両立をしやすい社風にあります。
「残業が少なく、年収が高い企業ランキング」では月平均残業時間が14時間と第2位の実績もあり、ライフワークバランスの取りやすい職場環境です。

時間的なゆとりが持てるため、オンとオフの切り替えがしやすく仕事の質が高い従業員が多くいます。

平均年収

野村不動産の平均年収は1,150万円ほどです。

デベロッパーでの転職・成功事例

転職エージェントを利用し、施工管理→大手デベロッパーに転職!

前職は施工管理として大手ゼネコンに勤めていました。
ゼネコンでの仕事は嫌いではありませんでしたが、仕事柄デベロッパーの仕事を見ることが多く、いつしかデベロッパーの仕事に興味を持ちました。間違った企業に入りたくはなかったので、転職エージェントを利用して探してもらい、現在の職場を見つけることが出来ました。

転職先ではデベロッパーとして、現在は建設現場での監理を主に行っています。
ゼネコンの時とは違った観点から建設現場を見ることができ、とても勉強になります。

転職エージェントを利用し、中堅→大手デベロッパーへキャリアアップ!(年収550万円→680万円)

転職エージェントを利用し、地元の中堅デベロッパー企業から大手デベロッパーへキャリアアップすることができました。

転職エージェントでは、担当のキャリアアドバイザーがかなり不動産業界に精通している人だったことがとても幸運でした。

私の強みをしっかり取り入れて、キャリアを活かせる最適な転職先を紹介して頂きました。
しっかり年収を上げることもでき、まさか自分のキャリアで大手企業に転職できるとは思ってませんでしたので、転職エージェントには感謝しかありません。

大手デベロッパーから地元企業へ転職→ライフワークバランスの向上!

私はこれまで大手デベロッパーの社員として、東京都心をメインに働いていました。
日々の激務で残業時間も増え自分の時間が全く取れなくなり、こんな生活を続けるのは嫌だと思い、会社を辞めて地元に帰ることにしました。帰ってからは自分のこれまでのキャリアを活かして、地元を中心に活動を行っているデベロッパー会社へ転職しました。

収入は下がってしまいましたが、地元で生活するには充分で、なによりも自分の時間がしっかり取れるようになり、心にゆとりが出ました。

まとめ


今回はデベロッパーについて解説しました。
デベロッパーは不動産業界の中でもやりがいが大きく、プロジェクトが完了した時の達成感も大きい仕事です。

年収も高いため人気のある職業です。
この記事がデベロッパーへの興味につながって頂けると幸いです。

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