【必見】公共工事における決算書の重要性

本記事では、公共工事における決算書の重要性について解説させていただきます。
決算書が与える影響や「良い決算書」「悪い決算書」はどのような決算書なのかも記載しております。
ぜひ参考にして頂ければと思います。

なぜ公共工事において決算書が重要なのか?

まず当たり前の話ではありますが、会社を経営する上で決算書が重要だということは、経営者の方であれば誰もが理解していることだと思います。
また、公共工事の受注のためには「極めて重要」ということを、本当の意味で理解されている方は、それほど多くないのではと思います。

では、なぜ重要なのか?

決算書は会社の信用力を左右するものであり、会社の体力を表し、会計面から安定して信用できる会社なのか、それとも不安要素が多く信用できない会社なのかが一発でわかってしまうからです。
信用のある/なしは、どんな会社にとっても重要ですが、公共工事を受注するにはよりに重要になってきます。
この決算書の内容により、会社の経営を大きく左右する以下の3つが決まります。

  • 翌年の工事単価の上限
  • 翌年の工事全体の請負金額
  • 翌年の工事受注件数

これらが全て決まるため、決算書は公共工事において重要な書類なのです。

決算書が及ぼす3つの影響

なぜ前述の3つが決まるのかは、それらが会社の信頼性を示す指標であり、信頼性の証明のために提出する様々な書類が決算書に影響されるからです。
公共工事の発注元は「国」や「都道府県」といった公共機関であり、税金が使われます。
税金を使うからには慎重に発注しなければならないため、「どのレベルまで任せられるのか?」という信頼性をクリアにしたいと思うのは当然のことです。
公共工事において、決算書が及ぼす影響についてわかっている経営者、税理士、行政書士はほとんどいません。
そのため、決算書が何に影響を及ぼすのかを知れば、大きな力になります。
それでは、それらを明らかにしていきましょう。

経営事項審査(経審)

経審は公共工事参加資格の格付けを決める重要な審査であり、その経審に大きな影響を与えるのが決算書です。
決算書の経審に対する影響は、昔に比べて増しています。
以前は工事の売上高を重視していたのですが、建設会社の倒産件数が増えたことなどを背景に、決算書から判断する部分が増えています。

保証会社

公共工事の特性として、契約保証を付けなければならないことが挙げられます。
決算書が悪いせいで、契約保証を引き受けてくれはずの保証会社の審査が通らないと困ります。
保証会社の審査を通らなければ、契約保証の保険に入りたくても入れなくなり、せっかく落札した工事を受注できないという事態が起こり得ます。
そのような事態を起こさないためにも、決算書は重要な役割を果たします。

銀行(金融機関)

ご存知の通り、銀行の融資は決算書を見て行われます。
そのため銀行からの借入上限は、決算書でほぼ決まります。
おかしな決算書は銀行員にすぐ見抜かれ、信用できない会社だと思われます。
それにより、借入上限額が減ったり、借入期間が長期から短期に変更されたり、条件が変わってしまいます。
決算書は信用獲得の手段になりますので極めて重要と言えるでしょう。

公共工事におけるいい決算書、悪い決算書

前述の通り、決算書は様々なところで審査され、「良い決算書」か「悪い決算書」かを判断されます。
ここでは、公共工事おける「良い決算書」「悪い決算書」がどのようなものかを解説します。

おそらく、すぐに思いつくのは黒字か赤字かで良し悪しを判断することではないでしょうか。
黒字が望ましいことは間違いではありませんが、それだけでは公共工事おいてはあまりに短絡的ということになります。
他にも注目すべきところがあります。
会社の規模や業種によって、必ずしも同じ判断にならないこともありますが、どの会社でも通じる要素としては以下のようなことが挙げられます。

良い決算書の特徴

  • 黒字が続いている
  • 自己資本比率が高い
  • 借入金が少ない
  • 固定資産が少ない
  • 現金が多い
  • 資本金が多い
  • 黒字が続いている

悪い決算書の特徴

  • 赤字が続いている
  • 債務超過
  • 借入金が多い
  • 固定資産が多い
  • 現金が少ない
  • 資本金が少ない

「黒字か赤字か」よりも、そのほかの部分が大切です。
もし赤字になっても、ほかの項目が比較的「良い決算書」に近ければ、それほど心配な状態ではありません。
また決算書の良し悪しを決める上では、売上はそれほど重要な要素ではありません
売上が大きければ利益も大きくなる可能性はありますが、動かしているお金が大きい分だけリスクもあるからです。
上記の「良い決算書」の各項目を意識しながら経営をすることで、公共工事に強い決算書を作り上げることができます。

決算書で本当に重視しなければいけないこと

決算書は基本的に貸借対照表損益計算書の2つがメインとなっています。
貸借対照表(BS)=法人設立から現在までの成績表」は、会社の体力を表します。
一方で損益計算書(PL)=1年限りの通信簿」であり、その年の「黒字・赤字を表します。
決算書では黒字・赤字の判断ができるPLにばかり意識が行ってしまうものと思われます。
しかし、直近1年間の黒字・赤字は、それほど重要ではありません。
その年に何か特別なことが起き、たまたま黒字・赤字になったというだけのことかもしれません。
つまり、1年間の利益を見ただけでは、その会社の信用力を判断しきれないと言えます。

では、信用力はどこで見るのか?

それは会社の体力を表すBSこと貸借対照表です。
例えその年が赤字でも、BSの体力を積み増していることがわかれば、信用力としてそれほど心配されることではありません。
前述した決算書の良し悪しを決める要素のうち、「黒字・赤字」以外の項目はPLではなくBSに落とし込まれていて、体力を推し量る重要な数字なのです。
そのため、決算書の中で特に重視すべきなのはBSということになります。

まとめ

これまで、公共工事における決算書の重要性についてお伝えしてきました。
公共工事の発注主は公的機関になるため、受注側が信用できる会社かどうかを重視します。
そこで重要となるのが決算書であり、中でも会社の体力を表す貸借対照表を重視します。
本記事内で挙げた、良い決算書の項目を意識することで、公共工事に強い会社になることができます。
是非、参考にして頂ければと思います。

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