電気工事施工管理がきついと言われる5つの理由!きつくない働き方をするには?

電気工事施工管理は電気工事の施工管理をする仕事です。
人手不足が続いている建設業界ですが電気工事施工管理も例外ではなく、求人情報でも募集が多く見受けられます。

電気工事施工管理に興味はあっても、建設業界はきついとよく聞くため躊躇している人もいると思います。

今回は電気工事施工管理のきついと言われる理由について5つ解説します。
どんなところが具体的にきついと言われているのかが分かります。
そしてこのきついと言われている状況は将来的にも変わらないのでしょうか。

電気工事施工管理とは

仕事内容

まずはじめに電気工事施工管理技士の仕事内容について解説します。
電気工事施工管理技士とは、建設工事の中の電気工事における施工管理を行う仕事です。
施工管理の業務内容は非常に多岐にわたります。
基本的には他の施工管理技士と同じく現場の工程管理、原価管理、品質管理、安全管理の4大管理を行うことですが、作業単位に分解すると現場の開閉、現場事務所の管理、朝礼の実施、作業員への指示出し、現場の墨出し、検査、現場巡回、図面チェックおよび作成、日報整理、写真管理、工程表の作成など、まだまだたくさんの業務があります。

他の施工管理との違い

施工管理は現在7つに分類されており、建築、管工事、土木、造園、電気通信、建設機械そして電気工事です。

建設工事には多くの業種が存在し、それぞれ必要な知識や作業内容が違います。
一人の人間が建設工事全てに精通することは非常に困難なため、業種の管轄を7つに分けてそれぞれの分野に精通した者達を配置することによって、よりよい建設を行うために分かれているのです。

電気工事施工管理 変電設備から照明、配線工事など電気に関する施工管理を行う
建築施工管理 建物を建築するための工事全般の施工管理を行う
管工事施工管理 給排水管、ガス管、ダクト、空調などの配管や設備設置の施工管理を行う
土木施工管理 住宅の外構工事、道路、橋梁、トンネル、河川、ダムなどの土木工事の施工管理を行う
造園施工管理 庭園や公園などの植物を扱う工事の施工管理を行う
電気通信施工管理 LANケーブルの敷設やモバイル通信設備での施工管理を行う。

電気工事と混同しやすいため電気工事を強電気工事、電気通信工事を弱電気工事などと呼ぶこともある。

建設機械施工管理 クレーン車やブルドーザーなどの重機を用いる現場での施工管理を行う。

電気工事施工管理がきついと言われる5つの理由

ここから電気工事士施工管理がきついと言われる理由について解説していきます。

①長時間労働・残業が多い

施工管理は労働時間が長く、残業が多い仕事のひとつです。
基本的に現場の稼働時間は8:00〜17:00までですが、これは現場で施工を行う作業員の稼働時間です。

施工管理は誰よりも現場に早く行き現場を開所しなければならず、遅くとも始業の1時間前には出勤していないと準備が間に合いません。

現場で1日作業を行ったあとは昼間は忙しくて出来なかった、事務作業を行います。
結果的に帰宅時間が22時を過ぎることもあり、引き渡しが近づいてくると業務量も多くなるため24時を過ぎたり、泊まり込みで仕事をすることもあります。

②休日出勤が多い

基本的に現場は週休1日がほとんどのため、土曜日は開所日となります。
会社は休日ですが、施工管理は現場を稼働させるために土曜日も出勤しなければなりません。
また現場の遅れなどがあれば日曜日、祝日であっても現場を開所しなければならないこともあります。

予定では休みだったが、遅れが目立つために急遽休み返上といったこともあり、施工管理は休日の予定を組みづらい仕事です。

③業務内容が多く給料に見合わない

残業や休日出勤が多い施工管理ですが、平均年収は450〜500万円ほどと日本全体の平均年収よりも上回っています。

しかし仕事に拘束されている時間と比較すると給料が見合っていないと感じることもあります。
また施工管理の仕事は非常に多くの業務内容があるため施工管理に慣れた者でなければ、うまく現場を回すことが出来ないので代えが効きづらい仕事ですが、給料がそれに見合っていないと感じる人もいます。

④建築の遅れによる工程のしわ寄せがくる

電気工事にはコンセントや照明器具などの電気工作物の設置も含まれます。
これらの作業は建物の壁や天井が仕上がってからでなければ出来ないものがほとんどなので、建築工事の工程ありきで作業予定を組んでいます。

そのため建築工事に遅れが生じれば、そのしわ寄せは電気工事にきます。
建設工事の竣工を遅らせることはよほどの事情がない限りは認められませんので、当然最後の工程を行っている電気工事の担当が残業をしてでも終わらせます。

そのプレッシャーがきついと感じる人もいます。

⑤会社と現場の板挟みになりやすい

施工管理は会社の代表として現場に配置されます。
会社は施工管理に対して、原価を抑える要望や工期を縮める要望など現場の事情を考慮しない指示を出してくることもあります。

原価を抑える、工期を守る、品質を保つ、安全を遵守することは施工管理の責務なので、出来る限り応えますが、実際に施工を行うのは施工管理でなく、作業員です。

あまりにも無茶な要望であれば反発を受けます。
その度にうまく折り合いをつけ、バランスをとっていかなければならないので施工管理は会社と現場の板挟みになりやすいです。

電気工事施工管理のやりがい・メリット

きついところを紹介した電気工事施工管理ですが、やりがいやメリットについても解説しておきます。

仕事がなくなる可能性が低い

電気工事はインフラを支える仕事です。
私達の生活が続く限りは電気工事がなくなる可能性は低いでしょう。
せっかく電気工事施工管理の仕事に就いたのに全く仕事がなくて困るということは無いので、生活に不安を感じることも少なくなるでしょう。

大きな達成感を感じることができる

建設業の魅力のひとつに完工時の達成感があります。
0から現場に着手し、試行錯誤を重ねながら全員で協力しながら進めてきた成果が形となる時に大きな達成感を感じます。

電気工事は建築工事のように分かりやすい成果物ではありませんが、問題なく通電が成功したときに喜びを感じることでしょう。

転職しやすい

電気工事施工管理の求人は多く転職のしやすい職種です。
施工管理は世の中の需要に対して供給が不足しているため工事会社はどこも施工管理が欲しい状況です。

施工管理として経験を積んでいけば、その後にもし転職を考えた時には施工管理として今よりも良い条件で転職出来る可能性も高まります。

独立もしやすくなる

施工管理は多くの業務をマルチにこなしているため、様々な経験を積んでいくことができます。
普段から見積もり作成や書類作成を行っており、また現場の進め方も把握しているため、独立を考える際もとてもスムーズに仕事を進めていくことができるでしょう。

電気工事施工管理に向いている人

これらの解説を踏まえて電気施工管理に向いている人について解説します。

電気工事に興味がある

施工管理の仕事はその分野に興味がなければあまり続かない仕事です。
建築施工管理であれば建築工事に、管工事施工管理であれば設備工事に、電気工事施工管理であれば電気工事に興味がある人にとっては楽しいと感じられる仕事です。

どのような仕組みでこの設備は稼働しているのか、最も効率的な配線はどれかなどに面白さを感じる人は向いているといえます。

丁寧かつ几帳面に仕事ができる

電気工事は一歩間違えれば感電や漏電の恐れがあり、取り扱いには危険を伴います。
電気工事中の感電事故は未熟な方ばかりではなく、経験の豊富な方にも発生しており慣れによる危険への意識が薄れてしまっていることが原因といえます。

常に危険への意識を持って丁寧かつ几帳面な性格の方は電気工事施工管理に向いています。

体力に自信がある

施工管理は現場作業の合間や作業後に事務作業を行わなければならず、ほぼ一日中仕事をする体力が必要な仕事です。

また現場では検査や巡回で常に歩き続けることになります。
学生時代は運動部に所属していた方や普段から体力作りをしているような体力に自信がある方は電気施工管理に向いています。

電気工事施工管理の将来性とは

長時間労働が目立つ電気施工管理ですが、今後もこの特徴は変わることはないのでしょうか。
また電気工事は将来的にも需要があり続けるのでしょうか。
電気工事施工管理の将来性について解説します。

働き方改革の推進

長時間労働・残業が多い傾向のある電気工事施工管理ですが、昨今の働き方改革の推進により電気工事業界も長時間労働の是正がされ始めています。

建設業全体としても着実に浸透してきており、完全週休2日制の現場も増えてきました。
また残業時間の上限規制「月45時間 年360時間」が法律で定められたことにより、長時間の残業なども緩和されるでしょう。

それに伴って課題となってくる業務効率化ですが、タブレットの活用による実務の効率化、建設キャリアアップシステムなどの活用による、書類作成簡略化などが行われ、従来よりも短い作業時間で業務をこなすことが可能となっています。

今後の業界の需要

これからの建設業全体の需要としては、バブル期に多く建てられたビルやマンションなどが修繕期に入っていることやリフォーム需要の高まりなどにより、今後も増していくことが予想されます。

また日本全体の電気の消費量が年を追うごとに増加していることから、私達の生活においても電気の需要は高まっており、電気を供給するための設備なども増えてくるので電気工事の需要も合わせて高まっていくことでしょう。

電気工事施工管理できつくない働き方をするには

働き方が見直されてきている電気工事施工管理ですが、さらにきつくない働き方をするためにはどのような方法があるでしょう。

資格をとる

施工管理を行う際には資格をとることをおすすめします。
電気工事施工管理を行う上で役立つ資格といえば「電気工事施工管理技士」で、この資格を取得することで、現場における主任技術者となることができるので、実質現場の責任者となることが出来る資格です。

権限を持つことや知識が備わっていることの証明にもなり、作業員からの反発も小さくなり現場を運営していく上でのストレスも小さくなります。

また資格手当や役職手当などもありますので、給与面でもプラスに働きます。
資格には1級と2級がありますが、1級を取得する方がより効果的です。

経験を積み仕事を覚える

どんな仕事でも一番きついのは経験が浅い頃です。
半人前のうちは自分のリズムで仕事をすることも出来ず、面倒な雑務なども任されがちです。
いつまでも言われたことだけをやるのではなく、進んで経験を積み早く仕事を覚えることで、一人前と認められるのも早まり、働きやすい環境を手に入れることができます。

また経験を重ねることで疲れにくい身体づくりもできます。

ホワイトな企業に転職する

資格もとって、経験もあるがそれでも今の会社が辛く不満であれば、転職も手段のひとつです。
電気工事施工管理は需要が高く、多くの会社が募集を行っており、転職エージェントなどを活用すれば、自分の希望する条件に近い転職先を見つけることができます。

資格は2級よりも1級まで持っていた方がより良い条件で転職できる確率が上がります。

電気工事施工管理の転職・収入アップ事例


最後に電気施工管理の転職事例や収入アップ事例についていくつか紹介します。

1級電気工事施工管理技士を取得して→昇進し収入アップ(年収420万円→480万円)

2級電気工事施工管理技士として6年ほど経験をし、そろそろ現場で監理技術者として経験をしたいと考え昨年、1級電気工事施工管理技士の資格を取得しました。

取得したことで、会社からも評価を受け今年度から昇進することになりました。
収入も60万円ほど上がりました。
今はとある地域交流センターの新築工事で監理技術者として常駐しており、これまで以上の経験を積ませてもらっています。

転職エージェントを活用することにより→ホワイト企業へ転職成功!

これまで電気工事施工管理として、2社ほど転々としてきました。
現在の会社は3社目ですが、やっと転職に成功したと思っています。
前職までは、長時間労働が当たり前で毎朝5時起きで帰宅は24時。
週6勤務でたまの休日は寝ているだけの生活が続いていました。
適当に入れる会社を選んだことを後悔し、次はちゃんと見極めようと転職エージェントを活用して転職をしました。

私の希望をしっかり聞き取ってもらい、無事理想の会社を見つけることができました。
今は残業も少なく、休日も交代で週休2日をとれるのでかなり有意義な時間が取れています。

第2種電気工事士の資格も取得し→電気工事会社を立ち上げ年収大幅アップ!(年収520万→680万円)

電気工事施工管理として長年勤めていた会社を辞め、3年ほど前に自分で電気工事会社を立ち上げました。

立ち上げにあたっては、電気工事を自分で行う必要があるので電気工事士の資格を取得しました。

長年施工管理として勤めていたおかげで、知識と施工方法は熟知していたので取得後はなんの不安もなく、仕事に専念し続けた結果、信頼も勝ち取れたと自負しており、顧客も増えて、年収も大きく上がりました。

現在は一人会社で細々やっていますが、将来的には従業員も増やし大きな現場などもこなしていきたいと考えています。

まとめ


今回は電気工事施工管理の実態について解説しました。
一昔前まではきついのが当たり前のような印象の電気工事施工管理ですが、近年のIT技術の活用や働き方改革の推進により、働き方も変わりつつあります。

需要の高さから仕事がなくなる不安も少ない電気工事施工管理、これからの時代は人気が高まる職種かもしれません。

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