多くの工事にとって欠かせない「ユンボ」。
ユンボと聴くと、先端に付いたショベルの付いた建設機械を想像されると思いますが、ショベルカーやバックホーとの違いはどこにあるのでしょうか。
今回はユンボと呼ばれる由来などを中心に、ユンボに必要な免許やユンボの価格まで解説します。
ユンボとは
ユンボとは、一般的にキャタピラー付きの台車にショベルが付いた掘削用建設機械の事を言います。
正式名称は、油圧ショベル・パワーショベル・ドラグショベル・バックホウ・ショベルカーなどと言いますが、業界内では一般的に総称して「ユンボ」と呼びます。
ユンボは元々フランスのSICAM社(現ユンボ社)の製品呼称で、1961年に新三菱重工(現・三菱重工業)がSICAM社技術提携し、製造した代表機種のY35をSICAM社の商品名である「ユンボ」で販売しました。
このユンボの性能が良く、1964年開催の東京オリンピックにおける建設現場で大活躍しました為、その後油圧ショベルの代名詞として「ユンボ」という名称が土木建設業界を中心に広く浸透しました。
現在、日本ではレンタルのニッケンの登録商標になっています。
ユンボの役割
一番最初に想像するのは、ユンボの先端に付いているショベルのようなバケットを使用しての掘削作業ではないでしょうか。
しかし、ユンボはアタッチメント交換により多様な使い方が可能となります。
砕く、吊る、均す、削る、掴む、草を刈る、木を切る、持ち上げるなど万能に使いこなせるのがユンボなのです。
ユンボとショベルカーやバックホーとの違いとは
実は、ユンボもショベルカーも呼び方が違うだけで同じ重機です。
名称が付けられた背景や、呼び手の状況に応じて使い分けられています。
バックホー | 主に行政で使われる |
ユンボ | 建機レンタル企業『レンタルのニッケン』の登録商標 |
パワーショベル | バケットが外向きの場合に、よく使われる |
油圧ショベル | 建設業界での呼び名 |
ショベルカー | マスコミなどが使用する |
ドラグショベル | 官庁などが文書で用いる |
ユンボに必要な免許
ユンボの操縦には運転免許証と操縦免許が必要です。
現場での操縦だけであれば操縦免許だけで大丈夫ですが、公道を走る場合には運転免許が必要です。
反対に、運転免許だけを持っていても公道でユンボを走らせることは可能ですが、現場での操縦は出来ません。
運転免許は重量によって免許の種類が変わる為、ユンボの種類に置き換えると以下のようになります。
車両総重量5t未満 最大積載量3t未満 |
普通自動車免許 | |
車両総重量5t以上11t未満 最大積載量6.5t未満 |
中型自動車免許 | |
車両総重量11t以上 最大積載量6.5t以上 |
大型自動車免許 |
3トン以上のユンボであれば「車両系建設機械運転技能講習」、3トン以下なら「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」を受講すればいいのです。
そして受講時間や費用は少し違いますが、取得条件はどちらも満18歳以上です。
また、ユンボは大きく2つの種類に分かれており、公道を走れるのはホイール式のユンボのみとなります。
ホイール式 | ホイールのついたユンボ |
クローラ式 | キャタピラのついたユンボ |
操縦免許
ユンボの操縦資格にも種類があり、資格によって操縦できるユンボが異なります。
車両系建設機械運転技能講習を持っていればどんなユンボでも操縦することが可能です。
資格 | 可能なこと | 取得要件 |
車両系建設機械運転技能講習 | 3t以上の重量を運転可 | 修了試験の合格で取得 |
小型車両系建設機械の運転の 業務に係る特別教育 |
3t未満の重量を運転可 | 講習の受講で取得 |
ユンボの価格
一般的にユンボの価格はどのくらいなのでしょうか。
新車と中古のユンボをメーカー毎に比較してみました。
新車価格
種類 | 価格(万円) | ||
バケット容量(㎥) | コマツ | キャタピラージャパン | 日立建機 |
0.14~0.16 | 490 | 640 | 500 |
0.2~0.22 | 660 | 750 | 670 |
0.4~0.5 | 1,050 | 1,020 | 890 |
0.65~0.7 | 1,780 | 1,700 | 1,610 |
中古価格
種類 |
中古価格(万円)
|
バケット容量(㎥) | |
0.14~0.16 | 100~ |
0.2~0.22 | 200~ |
0.4~0.5 | 400~ |
0.65~0.7 | 500~ |
ユンボの価格はバケット容量によって変わります。
価格は、使用状況やや製造時期、製造メーカーなど様々な要因によって決まる為、購入の際は、価格だけでなく現物の状況やメンテナンスサービスの有無についても検討する必要があります。
まとめ
ショベルカーやバックホーとは、呼び方が異なるだけのユンボ。
街中で見かける機会も多いと思いますが、今回の記事を通して更に身近な存在に感じられるのではないでしょうか。
また、ユンボは免許を持たずして操縦や運転をすることは出来ませんので、使用する際は必ずご自身で確認しましょう。
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