舗装施工管理技術者とは?仕事内容や受験資格などを解説!

舗装施工管理技術者とは、舗装工事を管理する際に充分な知識を有していると認められる民間資格です。
近年の舗装工事を品質良くかつ安定的に行う目的で作られた資格で、平成7年度より実施されています。

今回は、舗装施工管理技術者の仕事内容や資格を取得する為の方法などを解説します。

舗装施工管理技術者とは


舗装工事は土木工事の一つと見られている為、舗装施工管理技術者の資格が作られる前までは、土木施工管理技術者が施工管理を行うことが一般的でした。
しかし、近年の舗装事情として、利用者の高齢化や多様化により様々な工法、新たな材料などが生まれてきており、舗装工事はより専門性を求められる工事となりました。

そこで求められる人材が舗装工事の専門的知識を有した人材です。
舗装施工管理技術者は、舗装工事についての知識を有している事を証明する資格です。

社団法人日本道路建設業協会が年に1回資格試験を開催している民間資格で、資格取得後も5年に1回の更新を設けることで舗装工事の品質の形骸化を防いでいます。
資格には1級と2級があります。

舗装施工管理技術者の仕事内容


舗装施工管理技術者の主な仕事内容は、舗装工事現場の施工管理を行うことです。
舗装における正しい知識で施工計画を作成し、工程表を作成、原価計算や品質管理、道路での工事における安全管理などを行います。

舗装工事はほとんどの場合が公共工事のため、ほとんどが専任で配置しなければならない工事です。

舗装施工管理技術者のメリット

転職に有利

舗装施工管理技術者の資格を有しているだけで、舗装工事の専門的な知識を有していることの証明となりますので、舗装に関連する企業への転職時は有利に働くでしょう。

また、公共工事の一般競争入札の参加条件に「舗装施工管理技術者の専任を求める」など、を掲げる工事も増えてきており、需要が高まっていることも転職時に有利な理由です。

年収アップに繋がる

舗装施工管理技術者は合格率が低いことも相まってまだまだ有資格者がそこまで多くはなく、民間資格ではありますが権威性が高い資格です。

特に「1級土木施工管理技士」と「1級舗装施工管理技術者」の両資格を有している場合、舗装を含む土木工事全般にかなり精通していることとなります。

企業にとっても大変貴重な人材となり、年収アップの交渉もはかどります。

舗装施工管理技術者になるには


舗装施工管理技術者になる方法について解説します。
令和3年度の受験についての要項です。

受験資格について

1級舗装施工管理技術者の受験資格
最終学歴または保有資格 実務経験年数
指定学科 指定学科以外
大学、専門学校卒 3年以上

(1年以上)

4年6ヶ月以上

(1年6ヶ月以上)

短期大学卒 5年以上

(2年以上)

6年6ヶ月以上

(3年以上)

高等学校卒 8年以上

(3年以上)

11年6ヶ月以上

(4年6ヶ月以上)

上記以外の者 15年以上(8年以上)
2級検定合格者

(専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある者)

・舗装施工管理技術者

・土木施工管理技士

・建設機械施工技術者

大学卒 なし 3年以上
短期大学卒 なし 5年以上
高等学校卒 なし 8年以上
その他 11年6ヶ月以上
1級検定合格者

・土木施工管理技士

・建設機械施工管理技術者

技術士(建設部門)二次試験合格者

1年以上の指導監督的実務経験

※()内数字は2級舗装施工管理技術者の場合を表す。
※詳細は一般社団法人日本道路建設業協会をご参照ください。

試験日程・試験地

令和3年度の試験日程は下記の通りでした。

   試験日

    合格発表日

令和3年6月27日(日) 令和3年10月27日(水)

試験会場は全国10都市で札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇です。

試験内容

・1級舗装施工管理技士

試験科目

内容

一般試験(択一) 法規 舗装工事施工に必要な法令に関する一般的な知識
舗装全般 ・舗装工事に必要な土木技術および設計図 書等に関する一般的な知識。

・舗装の設計、材料、施工および補修等に 関する一般的な知識。

・舗装工事の施工計画の作成方法および現 場管理に関する一般的な知識。

応用問題(記述) 舗装全般 ・舗装の設計、材料、施工および補修等に 関する専門的な知識を有し、これを技術 的に記述できる能力。

・舗装の施工現場において試験したことを 基に技術的な課題、実施した対策、結果 を技術的に記述できる能力。

引用元:1級舗装施工管理技術者資格試験受験の手引き

・2級舗装施工管理技士

試験科目

内容

一般試験(択一) 法規 舗装工事施工に必要な法令に関する一般的な知識
舗装全般 ・舗装工事に必要な土木技術および設計図 書等に関する一般的な知識。

・舗装の設計、材料、施工および補修等に 関する一般的な知識。

・舗装工事の施工計画の作成方法および現 場管理に関する一般的な知識。

応用問題(記述) 舗装全般 ・舗装の施工現場において経験したことお よび舗装の設計、材料、施工方法、補修 等に関する基本的な知識。

引用元:2級舗装施工管理技術者資格試験受験の手引き
それぞれ一般試験の得点が60%以上、応用試験の得点が60%以上で合格です。

試験の難易度

舗装施工管理技術者試験の合格率は、1級で18%程度2級で35%程度となっています。
2級はそこまで難しい試験とは言えませんが、1級となると合格率が極端に下がります。

似た資格である、1級土木施工管理技士や1級建築施工管理技士に匹敵する難易度と言えます。

勉強方法

舗装施工管理技術者試験に合格するには、出題の傾向を理解しておくことが近道です。
やみくもに知識を詰め込むのではなく、市販の過去問集などをメインに学習をしていけば独学でも一般試験に関して言えば可能です。

しかし、一般試験の後には応用問題があり、2級の場合は変わらず過去問集をメインに独学で問題ありませんが、1級の場合、より技術的観点からの記述を行う必要があり、ここが難関とされています。

必要に応じて、通信講座や予備校などを利用し、より対策をしていくことも選択肢のひとつです。

舗装施工管理技術者の将来性


ますます、需要が高まってくることが予想されるため、舗装施工管理技術者は今後これまで以上に必要な資格になり得るでしょう。

国交省などでは舗装工事の技術向上を促す目的で、舗装施工管理技術者制度をこれまで以上に活用する動きがあります。
今後各企業でも有資格者の確保が急がれてくるでしょう。

また、2021年現在舗装施工管理技術者は民間の資格となっています。
それにより、国家資格と比べても舗装施工管理技術者の受験者数は多くありません。

これまでも民間資格から国家資格になった資格も多くありますので、舗装施工管理技術者が今後国家資格に変わる可能性はあります。
よって現段階では不明ですが今後ますます、知名度の高い資格となる可能性もあります。

まとめ


今回は舗装施工管理技術者について解説しました。
舗装は文明の発展に不可欠なものです。舗装工事がなくなることはありません。

今後、舗装施工管理技術者の有資格者の需要が上がっていくことを予想し、将来のキャリアアップを見据え、今のうちから舗装施工管理技術者の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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