空調設備とは? 空調設備の種類やエアコンとの違い、空調設備会社の仕事まで解説!

空調設備とは?


空調設備は、温度・湿度などの空気を調和させ快適な空気環境を作り出す建築設備であり、正式には「空気調和設備」と言います。

空調設備の役割

主に以下のような役割があります。

  • 温度の調整
  • 湿度の調整
  • 空気の清浄(換気)
  • 気流の調整

空調設備は、空気調和を行う目的の対象物によっても種類が分かれています。

種類 対象物
保健空調(対人空調) 人に対しての空気調和
産業(プロセス)空調 空調 物品に対しての空気調和

保健空調(対人空調)

オフィス、学校、商業施設、ホテル、病院、などで働き、生活する人の健康を保護し快適に過ごすことを目的としています。

産業(プロセス)空調

室内で生産や保管される物品の品質管理や品質保持や機器類の機能維持を目的としており、工場や食品貯蔵庫、農園芸施設、サーバールームなどが対象となります。

空調設備の種類


空調設備は、目的別に分けると以下の3種類に分けられます。

  • ①.熱源設備
  • ②.熱搬送設備
  • ③.空気調和設備

熱源装置

空気を加熱、冷却する為に必要な温風炉・温水・蒸気をつくる装置であり、ボイラや冷凍機が該当します。

熱搬送設備

配管やポンプ、ダクト内の熱エネルギーを移動させる設備です。

空気調和設備

空気の浄化や冷却、加熱、湿度調整などを行う設備で、加湿器、除湿器、冷却コイルや加熱コイル、エアフィルタが該当します。

エアコン(冷暖房設備)との違い


空調設備とエアコンの大きな違いは、温度調だけでなく湿度、空気の清浄、気流の調整などの様々な空気調整が出来るかどうかです。

空調機とエアコンの違い

調整する空気環境要素 空調機 エアコン
温度
相対湿度
浮遊粉じん
二酸化炭素
一酸化炭素
ホルムアルデヒト

エアコンは外気を導入する仕組みを持っていない為、エアコンから吹き出している空気は室内空気を吸い込んでフィルターを通り、コイルで冷媒から冷温熱を受け取って吹き出されているものです。
室内の二酸化炭素濃度を希釈するためには、換気扇などのシステムを別途考慮する必要があります。

エアコンの主な機能は温度調整となり、各部屋に室内空気を循環し熱交換しているので、空気の調整に対して出来ることが限られます。

それに対し空調設備であれば、建物全体の大きな空間を対象にいくつかの装置を組み合わせながら温度の調整のみならず、湿度の調整、空気の清浄、気流の調整を行うことが可能です。

ただ、最近はルームエアコンタイプも、様々なタイプの商品が販売されており、空気清浄機能やエアコン内部のセルフクリーニングなどの機能を備えたエアコンもあります。

空調設備会社の仕事

空調設備について解説してきましたが、そんな空調設備に密接に関わる空調設備会社の仕事はどのようなものがあるのでしょうか。

空調設備会社の主な仕事は以下の3つとなります。

  • ①.空調設備の設置
  • ②.保守点検
  • ③.空調の撤去、入れ替え

①空調設備の設置

住宅やオフィスなどの施設に空調を設置していきます。
当然住宅よりも施設に設置する場合の方が、配管の範囲が広く室外機を屋上に運ぶ等の多くの作業が必要となります。

②保守点検

主に施設などに設置された空調の動作状況や配管からガスの漏れがないか等を定期的に点検します。
異常が発見された場合は、入れ替えや修理を行います。

③空調の撤去、入れ替え

空調設備が古くなった場合には撤去、入れ替えを行います。

空調設備会社によって、空調設置をメインとしている会社、保守点検をメインにしている会社など、業務内容は異なってきます。

空調設備会社の年収

空調設備士を始めとした空調工事に関わる仕事の平均年収は、420万円程となっています。
月給だと20万円を下回ることはほとんど無く、賞与を含み約35万円相当です。

役立つ資格

空調整備の管理に役立つ資格として、「冷凍機械責任者」があります。
業務用の空調や、冷蔵庫、冷凍庫などの管理や、高圧ガスを製造する施設での保安業務が行えます。

また、空調設備には電気工事が含まれることも多いため、「電気主任技術者」「電気工事士」を持っている有利に働くケースがあります。

その他にも、ボイラーの点検や設置には「ボイラー技士」の資格が必要になるため、早めに取得しておくと良いでしょう。

まとめ


空調設備の種類やエアコンとの違い、空調設備に関わる仕事までを解説してきました。
人の生活や物品保管に欠かせない空調設備は、保守・点検を行い常に安全・快適に利用していくことが大切です。

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