ハウスメーカーの施工管理とは?ゼネコンとの違いやメリット、転職事例などを詳しく解説!

ハウスメーカーにおける施工管理の仕事は、ゼネコンの施工管理とどのような違いがあるかご存じでしょうか。

本記事では施工管理の中でも、ハウスメーカーにおける施工管理の仕事内容や年収について詳しく解説しております。

ハウスメーカーとは

ハウスメーカーとは、自社規格の住宅や注文住宅の施工や販売を行っている会社です。
建材や資材を自社管理し、注文住宅を年間数千棟から1万棟も販売しています。
主に個人を顧客としており、住宅展示場で実際の住宅を展示して案内しています。
住宅建設部材の多くは工場で生産され、現地で組み立てられます。

ハウスメーカーの仕事とは

ハウスメーカーの仕事は、営業・設計・インテリアコーディネーター・積算・施工管理・事務に分けることができます。

それぞれの役割で分業して仕事をしています。

・営業

ハウスメーカーの営業は戸建住宅営業と、賃貸住宅営業に分けられます。
戸建住宅の販売営業では、住宅展示場で住宅の販売を行います。
お客様の要望をもとに、設計の部署が作成したプランの提案を行います。
また、資金計画のサポートや引き渡し後のアフターフォローも営業が行います。

・設計

設計の主な仕事は図面の作成です。
お客様の要望に沿った住宅のプランを作成し、図面を作成します。
ハウスメーカーでは建設する住宅の構造が、メーカーごとに概ね決まっています。
営業やインテリアコーディネーターと連携し、お客様のイメージをCADで設計図面に仕立てます。

・インテリアコーディネーター

設計と協力して、床材や壁材・家具や照明・衛生設備などを提案します。
お客様の要望を満たすよう、内装全般をトータルでコーディネートする仕事です。
細やかな気配りや配慮が生かされることもあり、女性に人気の仕事です。

・積算

設計図面をもとに、建設に必要な部材をピックアップし見積もりを作成します。
また工程の算出や、仕様書をもとに設備や資材の発注なども行います。
専門性が高く、建設工事のコスト管理に重要な役割となる仕事です。

・施工管理

工事現場の管理を行う仕事です。
設計図面や仕様書をもとに、適切に工事が進むよう工程の管理や安全の管理を行います。
また工事品質の管理や、現場の技術作業者との連携も施工管理が行います。
着工から完成に至るまで、工事の全体を統括する重要な役割です。

・事務

ハウスメーカーの事務は、営業事務・技術事務・総務事務などに分かれます。
営業事務は住宅展示場でのプレゼン資料の作成などを行い、営業のサポートをします。
技術事務は、設計資料や現場資料などの技術的な資料作成や整理を行います。

ゼネコンとの違い

ハウスメーカーが個人向け住宅のメーカーであるのに対し、ゼネコンは規模の大きな施設や工場などを建設します。

ゼネコンは幅広い建設工事に携わる企業です。
道路工事やトンネル、ダムや駅などのインフラ工事や大型商業施設や学校など、規模の大きな施設の建設工事を行います。

ハウスメーカーの施工管理とは

ハウスメーカーにおける施工管理について解説します。

仕事内容

ハウスメーカーでの施工管理の仕事とは、ゼネコンに比べ工事規模は小さくなりますが業務内容は同じです。

工程・安全・原価・品質の管理を行います。

・工程管理
工程管理とは、建設工事のスケジュール管理のことです。
作業人員の確保や重機の手配、資材の調達や必要な届出書類提出などがあります。

・安全管理
安全管理とは、建設作業にあたる作業員の安全を守る事や、現場周辺の近隣住民などの安全確保、隣接道路への安全確保などになります。

・品質管理
品質管理とは建設工事に使用する資材の寸法や品質が、仕様書通りの規格を満たしているか管理するという業務です。

・原価管理
原価管理とは、工事が予算計画に沿って進んでいるか管理することです。
適正な原価と経費を管理し、建設工事を完成するために重要な業務となります。

年収

大手ハウスメーカーにおける、施工管理の平均年収は750万円です。
企業によって600万円後半から900万円台までと幅はありますが、平均して大手ハウスメーカーでの年収は高いです。

施工管理の年収について詳しくはこちら
施工管理の年収は?年代や地域、工種や役職ごとに徹底解説!

ゼネコンの施工管理との違い

ゼネコンでの施工管理とハウスメーカーとの違いは、工事規模の違いです。
ゼネコンとハウスメーカーでは、個人住宅と大規模施設と建設現場の規模が違います。
そのためハウスメーカーでの施工管理は、ひとりで複数の現場を管理することになりますが、ゼネコンではひとつの現場を複数の施工管理で管理することになります。

ハウスメーカーの施工管理のメリット

・建築主との距離が近い

ハウスメーカーの施工管理は、建築主から直接労いの言葉や感謝を頂くことがあります。
顧客との距離感が近く、喜びの言葉や感謝を直接聞けることは喜びでありやりがいです。

・まちづくりに携わることもある

住宅を作るのがハウスメーカーの仕事ですが、個人向け注文建築だけでなく都市開発に携わることもあります。

住宅の建築を通してまちづくりに携わるので、プロジェクト規模が大きくやりがいも大きくなります。

・施工管理技士の資格は2級で良い

ハウスメーカーの施工管理では、施工管理技士の資格について2級資格で住むことがほとんどです。
ゼネコンのような大規模工事では1級施工管理技士の資格が必要ですが、ハウスメーカーでの住宅建設では2級で十分です。

・工程はマニュアル化されている

ハウスメーカーの住宅建設は、建設規格がほぼマニュアル化されており、研修や教育制度も充実しているため業務が覚えやすくなっています。

・年収が高く福利厚生が整っている

大手ハウスメーカーの施工管理では、年収も高く福利厚生も手厚いためやりがいも大きくなります。

ハウスメーカーの施工管理のきついところ

・顧客のクレームの対応

顧客との距離が近いため、苦情に対する対応も施工管理が対応する場合があります。
工事の管理だけでなく、顧客とのコミュニケーションも重要になります。

・自社規格の住宅で新鮮さがない

ハウスメーカーでは自社規格の住宅となるため、業務や資材規格を覚えやすい反面、新鮮さが薄れやすくなります。

・ひとり当たりの担当現場が多い

現場規模が小さく規格がマニュアル化されているため、施工管理ひとり当たりが管理する現場が多くなります。

・職人との人間関係

ひとつの現場をずっと手がけるというスタイルではないため、現場の職人との人間関係や信頼関係の維持が難しい側面があります。

ハウスメーカーの施工管理の転職事例

・Aさん|ゼネコンからハウスメーカーへ転職

中堅ゼネコンで建築施工管理として勤務していました。
ゼネコンでは工事規模が大きいこともあり、複数の施工管理がひとつの現場を管理する体制でした。

私はもっと顧客の要望に寄り添いながら、自分の力で現場を管理したいと考えていました。
そこでハウスメーカーへの転職を決めました。
今では顧客ひとりひとりと向き合いながら、そのかたの人生を支える家づくりができて、仕事が楽しくなりました。

・Bさん|電気工事施工管理からハウスメーカーへ転職

私は電気サブコンと呼ばれる、電気工事業で主にマンションや施設の電気工事を管理していました。

自分が携わった住宅で、どんな人が暮らすのかもわからない事や、年収などに不安があったのでハウスメーカーに転職しました。

転職してからは、お客様の声を聞きながら家づくりができる事が楽しいです。
また年収も高くなり、家族も喜んでいます。

・Cさん|土木施工管理からハウスメーカーへ転職

道路工事や施設土木工事の施工管理として働いていましたが、以前から興味のあった住宅の仕事をしたいと考えていました。

そこで転職エージェントに登録し、施工管理の資格を生かしてハウスメーカーに転職する事ができました。

転職して間もない頃は業務内容の違いに戸惑いもありましたが、今では憧れていた住宅の仕事ができて楽しく仕事しています。

まとめ


ハウスメーカーでの施工管理は、一般住宅の建築に係る施工管理となるため、顧客との距離感が非常に近くなります。

そのため感謝される事もありますが、苦情を聞くことも覚悟しなければなりません。
ゼネコンでの施工管理では、ひとつの現場を複数の施工管理技士で管理しますが、ハウスメーカーでは複数の現場を一人で管理しなくてはなりません。

しかし年収も高く、福利厚生の面でも手厚いメリットがあります。
建設現場の施工管理にはいろんな働き方がありますので、自分にあった働き方を検討してみてください。

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