雑工とは?仕事内容、雑工になった場合のメリット、デメリットについて解説

清掃や養生、資材搬入など現場内は建設におけるメインの仕事ではないが、やらなけれならない仕事が数多くあります。

そういった作業をメインに行う、言わば現場のお助け人材とも言える仕事が雑工です。

今回は、雑工について掘り下げて解説します。
仕事内容や、給与面について、また雑工になった場合のメリット、デメリットなど普段あまり知られていない、雑工について分かりやすく解説します。

雑工とは?


雑工とは建設業の仕事の中のひとつです。

現場では塗装工や左官工、大工などの専門的な職種の人たちと現場の管理者で現場を切り盛りしているイメージですが、その方達だけでは現場は回りません

現場は工事だけをやればいいのではなく、場内の整備や、清掃養生資材の搬出入など快適に工事が出来る環境を作らなければなりません。
しかし、これらの作業を現場の管理者だけで行うことはとても大変です。

そういった時に活躍する作業員が「雑工」と呼ばれる職種です。
彼らは専門的な工事を行うのではなく、工事とは直接関係はないが、必要な作業に従事します。

現場の管理者を助ける役目を担った作業員です。
決して雑な工事のことではありません。

雑工の仕事内容


雑工は現場によって求められる作業が異なり、清掃作業から専門作業員の補助まで様々です。
雑工の主な仕事内容を紹介します。

場内整備

現場はいつも同じ状況ではなく、日々刻々と変化していきます。
作業が進むに連れ、立ち入り禁止の箇所安全に通行出来る通路も日々変わっていきます。

立ち入り禁止区域整備や安全通路の整備など場内の誰もがひと目で立ち入り禁止区域、安全通路だと分かるよう、ポールやコーンなどで区画を行います。

養生・清掃

実際の施工を行うにあたっては施工以外に事前の養生事後の清掃などやることが多くあります。

専門作業員の仕事の中には養生が含まれていない場合もあり、そういった方に養生作業をお願いしても断られてしまいます。
かといって現場の管理者も忙しく養生作業に時間を割くことも出来ません。

そういった時にも雑工の出番となります。

資材の搬出入

現場では様々な資材の搬入や搬出が日々行われます。
納材された部材や現場事務所で使用する備品など、多くのものが運び込まれます。

それらの搬入物を必要な場所まで移動し、不要となったものを搬出する作業も雑工の仕事のひとつです。

重量物や精密機器など、より多くの人が必要となる搬入作業は主に荷揚げ屋さんと呼ばれる搬入専門の作業員もいます。

雑工のメリット(やりがい)


雑工を行う上でのメリットについて3つほど解説します。

現場の運営をしている感覚を味わえる

日々、現場の運営の補助的な役目を負っている雑工は、現場内の職人達がスムーズに仕事を進められるよう、作業を行っています。

はじめは管理者からの指示で作業を行っていますが、その現場で慣れてくると、ある程度は自分の考えでみんなが仕事をしやすい環境に変えていくことが出来ます。

そういった時に自分の作業によって現場がスムーズに流れているという感覚を味わえることが出来ます。

専門職としてのスキル、経験が不要

雑工の作業は、塗装や左官、クロスなどの専門的な知識や経験が必要な作業はありません。

下積みの経験などが不要な職種なので、未経験者であってもすぐに現場で活躍することが可能となります。

そのため、すぐに現場で活躍する人が増えてきます。

次の現場で元請け業者から、また呼んでもらえるかは自分次第です。やる気を持って作業に当たることがその後のリピートを得るために大事です。

現場での立場を確立出来る

雑工はその作業内容から、現場内の多くの職種の作業員たちと関わることが多いです。

特に現場管理者からの作業依頼が最も多くなりやすいので、一番親密になれる可能性が高いです。

積極的に他の作業員達とコミュニケーションをとっていくことで、みんなからの信頼を得ることが出来、その現場における大きな存在となることが出来るでしょう。

雑工のデメリット


では、デメリットについてもみてみましょう。こちらも3つほど解説します。

体力的にきつい日もある

雑工の仕事内容には、場内整備や清掃、そのほか搬出入の作業などが多いことを解説しましたが、やはり搬出入が多い日は体力的にきつくなりやすいです。

大きなゴミ袋を何袋も出さなければならない日や、重量物の搬入が1日中続く日も中にはありますので、そういった日は前日から覚悟をしている方もいるようです。

専門職としてのスキルは身に付かない

先ほどメリットの項目で専門職としてのスキルが不要と解説しましたが、これは手に職をつけたいと考えている方にとってはデメリットとなります。

なぜなら、雑工は現場を運営していくにあたっての、補助的な役目であることが多く、施工に関しての作業というものはほぼないためです。

のちのちは手に職をつけて、他の職種に転向したいという場合は雑工という職種は不向きかもしれません。

昇給しにくい

雑工の作業は技術職の扱いではないため、スキルが上がることで昇給するということはほぼありません
勤続年数によって多少の昇給はありますが、毎年昇給ということは少なく、何年たっても初任給時代とそこまで変わらないということがデメリットとして挙げられます。

また、雑工の仕事は消耗品が多く、作業着、手袋、安全靴、カッターなど業務上使用する道具などは基本的に自己負担となることが多いため、出費もかさみやすいです。

給与面について

雑工の給与は日給月給制を採用している会社が多いです。

平均して日給10,000円〜15,000円程度となっており、1ヶ月(25日)働けば「月250,000円〜375,000円程度となります。

賞与などを考えなければ年収300万円〜450万円」程度です。

日本全体の平均年収の中央値は370万円程度ですので、雑工の年収は比較すると同程度もしくは、若干高めということが分かります。

また雑工は残業など滅多にありません
残業代などを見込んでいるサラリーマンなどの平均年収はおよそ460万円程度なので、サラリーマンと比較すると低めに見えてしまいますが、残業がない分時間はとれやすいと言えます。

まとめ


今回は雑工について解説しました。

現場でちょっと手を借りたいという時にとても重宝される存在が雑工です。

工程表に含まれる作業ではないため、常駐することも多く、誰よりもその現場を熟知している作業員となり、どの作業員よりも現場への思い入れが強くなれるのが雑工という仕事です。

建設業に興味はあるけど、どの職種に就こうか迷っている方などは、一度雑工から建設業を間近でみるのもいいかもしれません。

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