消防設備士乙種4類とは?仕事内容や難易度、取得するメリットについて解説!

消防設備士という資格は、消火栓や火災警報器・スプリンクラーなどの消防に係る設備の工事や点検を行う際に必要な資格です。
取り扱う設備や、行う作業によって必要となる資格が細分化されています。
乙種4類はどの様な資格なのか、どんな事が出来るのかについて解説します。
また資格取得を目指す方向けの情報として、合格率やメリットなどもお伝えしますので是非ご参考下さい。

消防設備士乙種4類とは


乙種4類では主に火災報知器の点検整備を取り扱う資格となります。

消防設備士の種類

消防設備士という資格は、甲種」と「乙種」という2種類の前提分類があります。
「甲種」では工事点検整備が行える資格です。
「乙種」では点検と整備を行える資格で、工事を行うことは出来ません

種別に合わせて、第1類から第7類特類を加えた分類が存在します。
これにより扱うことの出来る設備を分類しています。


引用:一般財団法人 消防試験研究センター

消防設備士乙4を取得するメリット


消防設備士乙種4類を取得するメリットを3つ説明し、注意点も紹介します。

需要がある

一般住宅だけでなく病院や学校・遊技場やショッピングモールなど、あらゆる施設において火災報知器は設置されていますので需要が減ることがありません
需要が減らない事は資格を活かすフィールドがあり、仕事に活かせるという事になりますからメリットになります。

転職に有利

ビルメンに転職を考えている場合では、転職に非常に有利になります。
消防設備士乙種4類の資格はビルメンの必須資格とされています。
ビルメンに限らず転職を考えている場合は、資格を取得する事はメリットになります。

資格手当が出る

企業によっては、消防設備士の資格各種に対して資格手当を支給されます。
昇給に直結するメリットとなるでしょう。

注意点

注意点としてビルメンを目指すのであれば、乙種4類よりも甲種4類を取得する方がメリットがあります。
先述の通り甲種では、点検整備の業務に加えて工事が出来ます。
ビルメンに転職を検討していて、消防設備士の資格取得を目指しているという方は甲種4類を目指されることを強くお勧めします。

消防設備士乙種4類 試験の合格率と合格基準


消防設備士乙種4類の資格試験には受験制限はなく、どなたでも挑戦する事ができます
また筆記試験と実技試験がありますが、いわゆる作業を行う実技試験ではなく、イラストなどをの名称や用途などを解答する記述式の問題が出題されます。
実際の作業のような実技試験ではないので、作業は苦手だと感じる方でも臆さずに挑戦して頂ける試験となります。

試験内容と出題数

乙種4類の試験範囲は以下の様になります。

【筆記】・・・30問
・消防関係法令・・・10問
・基礎知識・・・5問
・構造 機能 整備・・・15問
【実技】・・・5問

筆記試験はマークシート方式実技試験は記述式での解答方法となります。
また筆記試験が合格点数に達していない場合は、実技試験の採点はされません。
まずは筆記試験で合格点数を獲得しなければなりません。

実技試験では先ほども触れた通り、火災報知器や工具などのイラストなどを見て名称や用途などを記述する問いになるので、実際の作業での試験ではありません。
なお、筆記試験と実技試験は同日に行われます。

合格基準

消防設備士の試験では、以下のような合格基準が設けられています。

【筆記試験】
科目ごとの出題数で40%以上の正解が必要。
且つ筆記試験トータルでの正解率が60%以上必要。
【実技試験】
60%以上の正解率が必要。

最も重要なことは、科目ごとでの40%以上の正解が必要であることです。
試験を通して全体では合格ラインである60%の正解ができている場合でも、科目で足切りされてしまい不合格になる事があります。
つまりどの科目でも一定の知識が求められるという事です。

消防設備士の資格試験の最も難題なのが、この足切り点があるという点です。
試験全体を通して合格点に達していたとしても、科目ごとの合格ラインを突破していなければ不合格となってしまうというシステムです。
この足切り点という存在を考慮して、全ての科目をバランスよく勉強するということが合格への最大の近道であるという事を覚えていて下さい。

合格率

ここ数年の合格率は32%〜33%であることから、難易度は低くありません。
やはり足切り点が設けられていることから、科目合格点に達していないケースが多くあることが想定されます。
全体的にバランスよく合格点を獲得できるようにならなければ、合格するのが難しいと言えます。

免除について

消防設備士乙4類を受験する際に免除される条件がいくつかあるので、ご紹介します。

  • 既に乙4以外の消防設備士の資格を取得している場合、消防関係法令の一部(共通部分)が免除されます。
  • 電気工事士や電気主任技術者の免状取得者は、消防関係法令を除き「基礎知識」と「構造・機能・工事・整備」のそれぞれの科目から「電気に関する部分」のみが免除されます。
  • 技術士の資格を取得している場合は、筆記試験の「基礎知識」と「構造・機能・工事・整備」における、機械部門・化学部門・電気電子部門・衛生工学部門のそれぞれから適合する指定区分が免除されます。

免除の注意点として、免除される事自体はメリットになるのですが、免除される問題以外の解答で40%の正解率を出さなければ不合格となります。
この事から、免除対象の資格を所有していても、免除を受けずに受験する方もいます。

また免除を受ける際の注意点ですが、インターネットによる電子申請では免除申請が出来ません。そのため書類送付による申請となります。
免除を受けて受験をする場合は、電子申請ではなく書類による受験申し込みになりますのでご注意ください。

勉強時間の目安と勉強法


消防設備士乙種4類の合格を目指すために、必要な勉強時間は一日1時間程度の時間を継続して1ヶ月以上確保することをお勧めします。
特に関係法令関係法令には基礎知識につながる項目が多く、後の勉強につながる事が多く含まれているため関係法令から学ぶのが良いです。
暗記する事が多く、複雑な計算などが少ないため学びやすいという事もあります。
また、テキストの暗記だけでなく、過去問題の反復で実践練習する事も重要です。

まとめ


消防設備士乙種4類の資格を取得する事により、今後のキャリアの幅が広がります。
転職する際は優位になりますし、現職を継続する際にも有利です。
さらに上位資格を取得する事で、さらなるキャリア形成へと繋がります。
難易度も高めで難しそうなイメージがあるかもしれませんが、足切り点があることを理解して勉強すれば手の届かない資格ではありません。
また実技試験においても作業ではなく記述試験であることから、しっかりと対策をすれば誰にでもチャンスのある資格といえます。
本記事が消防設備士乙種4類の資格取得を目指す方のお役に立てれば幸いです。

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