建築士の年収はどのくらい?大手ハウスメーカー4社の年収も紹介します!

建築士とは建造物の設計、工事監理などを行う国家資格で、一級と二級があり、携われる現場の規模によりそれぞれ分けられています。
今回は建築士の年収の相場はどのくらいかについて解説をしていきます。
一級と二級の業務内容の違いやハウスメーカー別の年収も解説します。

建築士の仕事内容

まず初めに建築士の仕事内容について解説します。
建築士とは建造物の設計を行う立場にある人のことです。
建物を造るには設計図が必要となりますが、その設計図を作成するのが建築士の主な仕事となります。
この設計図は建設業界では一般的に設計図書と呼ばれます。
その他には、「自分で設計をした建築物がきちんと計画通りに施工されているか」を定期的に確認する工事監理などが仕事内容となります。

一級と二級の違い

建築士には大分類として「一級建築士」「二級建築士」があります。
厳密には木造建築士や設備設計一級建築士などもありますが、今回は一級建築士と二級建築士の業務範囲の違いについて解説いたします。
大きな違いとなるのは、取扱える建物の規模と構造です。

区分 一級建築士 二級建築士
建物高さ
制限なし
13m以下
軒高 9m以下
延床面積 1,000㎡以下(木造)
100㎡以下(RC造、S造、その他)
階数 3階建てまで

よく一級建築士と二級建築士で技術面で比較されることもありますが、上記のように二級建築士には携われる建物規模と構造に制限が設けられているだけであり、業務内容などに変わりはなく、資格の違いで技術の優劣はありません

建築士の平均年収

建築士の初任給や平均年収はどの程度なのでしょうか。
結論から言いますと、どちらも日本の平均より高めであることが多いです。
今回は大卒で働き始めた場合の初任給や一級建築士、二級建築士ごとの平均年収について詳しく解説します。

初任給

建築士として働き始めた場合の初任給はおよそ25万円〜28万円前後です。
日本の大卒の平均初任給が約23万円程度、高卒や短大卒の場合は約18万程度と言われているため、建築士の初任給は高めと言えます。

一級建築士

一級建築士の平均年収はおよそ600万円〜750万円前後です。
令和元年度の日本の平均年収は436万円と言われているので、かなり高めであることが分かります。
一級建築士は誰でも簡単になれるわけではなく難易度が高く、合格率も低い難関試験に合格しなければ名乗ることの出来ない国家資格であり、企業にとっても重宝される人材となります。
そういった意味でも高額な年収は納得がいくと言えます。
また企業により異なるものの、毎月の資格手当も高額に設定されております。

二級建築士

二級建築士の平均年収はおよそ450万円〜550万円前後です。
こちらも一級建築士同様、令和元年度の日本の平均年収を上回っています。
一級建築士ほどではありませんが、二級建築士の試験も合格率が低めの難関試験に合格しなければ名乗ることは出来ません。
二級建築士にも資格手当が設定されていることが多いです。
また、建築士にも勤め先によって年収に差が出ることがあります。
特にハウスメーカーの平均年収は建築士の年収の中でも高めなことが多いです。

ハウスメーカーの建築士の年収

ハウスメーカーとは戸建住宅を専門に全国的に施工、販売している企業のことです。
ハウスメーカーではたくさんの建築士が働いています。
大手ハウスメーカーや大手ゼネコンは建築士の中でも平均年収が高いことで知られており、大手企業であれば平均年収はおよそ800万円前後と言われています。
今回は大手ハウスメーカー4社をピックアップし、それぞれの平均年収について詳しく解説します。

積水化学工業

積水化学工業はセキスイハイムというハウジング部門を抱える会社です。
ハウジング部門の社員数は2,600人を越えておりハウジング部門のほかに化学工業の部門もあります。
ハウスメーカーの中でも業績が非常に良く、平均年収は912万円程度となっておりハウスメーカーの中で最も高いと言われています。

パナソニックホームズ(旧パナホーム)

パナソニックホームズはパナソニックグループのハウスメーカーです。
社員数はグループ会社連結で5,700人以上で、事業範囲が広く、パナソニックホームズのみで不動産から建築施工およびリフォーム工事までを引き受けています。
平均年収は650万円程度となっています。

住友林業

住友林業は住友グループ関連のハウスメーカーです。
山林事業から分譲住宅の施工、販売その他、木材建材の生産、販売まで木を中心とした事業を展開している企業です。
社員数は5,000人程で平均年収は860万円程度となっています。

積水ハウス

積水ハウスは積水化学工業から独立したハウスメーカーで、社員数は14,000人を越えています。
木質や鉄骨系プレハブ住宅を中心に様々な工法の住宅を施工、販売しています。
平均年収は820万円程度です。

年収を上げる方法

建築士が年収を上げるにはどうすればよいのでしょうか。
二級建築士であれば、一級建築士を目指すことで年収アップを狙えますが一級建築士の場合は以下の2通りが挙げられます。

  • 転職
  • 独立

次に、それぞれについて解説します。

転職

一級建築士の資格を持っていれば大手企業へ転職することもそこまで難しいことではないかもしれません。
大手企業ともなれば大型の現場を受注する力を充分に持っているため、たくさんの物件を抱えています。
そのため施工管理や建築士は常に不足している状態となっており、一級建築士の資格さえあれば大型物件であろうが問題なく設計に携われるのです。
そのため、応募をすれば即採用となるケースも少なくありません。
主な転職先企業としては大手ゼネコン、もしくは先程紹介した大手ハウスメーカーなどが挙げられます。

独立

わざわざ就職をしなくとも一級建築士と管理建築士の資格があれば独立をすることも可能です。
規模の大きな設計事務所やハウスメーカーなどから図面作成などを請け負うことや建築確認申請を代理で事務処理を行うなどで報酬を受けるフリーランスのような働き方です。
ハウスメーカーやゼネコン、大きな設計事務所などは常に忙しく、猫の手も借りたい状態ですので需要は多くあります。
作業をこなし続けなければなりませんが、やればやるだけ年収を上げることが出来ます
年収1,000万円を目指すことも可能かもしれません。

建築士で年収1000万円は目指せるのか

先ほど「年収1,000万円を目指すことも可能」と書きましたが、実際に建築士という職種は年収1,000万円を目指せるのでしょうか。
1,000万円を目指す方法は以下の2つが挙げられます。

  • 大手ゼネコンに就職し、しっかりキャリアアップを目指し、大きなプロジェクトに抜擢されるほどのスキルを付ける。
  • ハウスメーカーや設計事務所、ゼネコンなどで実績を積んだのち、そこで培ったスキルや人との関係性を持ったまま独立をし、設計依頼をこなしていくことで自分のブランド化を目指す。

どちらも簡単ではなく、相応のスキルや実績、営業力を備えなければなりません。
しかし実現することができれば、年収1,000万円を超すことも可能です。

まとめ

今回は建築士の年収について解説しました。
一級建築士は取得することがとても難しい資格のひとつですので、年収が高いのもうなずけます。
世の中には一級建築士の上位資格とも言える「構造設計一級建築士」や「設備設計一級建築士」という資格もあります。
一級建築士と同等の年収か、それよりも高くなることが予想されます。
建築士の資格を取得予定の方は確認しておいた方が良いでしょう。
本記事が建築士を目指すきっかけになれば幸いです。

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